日銀マネタリーベースは2年で2倍に向けて急増開始
更新日:2013年05月02日(木)
黒田日銀が、金融市場調節の操作目標を無担保コールレートからマネタリーベースへと変更して1ヶ月。3月の月中平残で134.7兆円だったマネタリーベース(紙幣発行高、貨幣流通高、日銀当座預金残高の合計)は4月の1ヶ月間で149.6兆円に急増。前月から14.9兆円増加し、増加率は11.03%、前年同月比では23.13%増と近年稀に見る増加規模。年間60-70兆円ペースで2014年末には270兆円程度まで増加させるという当初の内容で見れば、この1ヶ月間で既にに年間増加見込みの20%以上を達成。ロケットスタートで面目躍如というところ。
しばしば対比される米FRBのマネタリーベースは、4月末(暫定値)で3兆250億ドル。この数字は前月比で3.27%増、前年同月比では14.97%増とこちらもまだハイペースが続きます。緩和策縮小論が目立ち始めてはいるものの、低調な数字が続く最近の経済指標が示すとおり、今朝のFOMCでも月間850億ドルのMBSと国債購入継続を決定。資産購入規模は増加または縮小の準備がある、と臨機応変さも示したものの、早期の緩和縮小論はやや後退の様子。
日銀のマネタリーベース拡大が続いても、FRBの拡大策も現状ペースが続けば、両者の比率を示す
ソロスチャートの傾きも鈍化することになります。
NY市場、金は3日ぶりの大幅反落。1,480ドルの目標到達による一服感から、ここまでの急反発に見合う値幅の反落。短期上昇トレンド継続中で、当面のサポートライン1,400ドル、レジスタンス1,470ドル台との間で仕切り直し。
プラチナは2日続落、金に連れ安の形で目標到達後の大幅下落。仕切り直しの上値抵抗ラインは1,510ドル、サポートラインは1,410ドルで短期上昇トレンドは維持。
ドル円は5日続落。しかし売られる局面でも97円台を割れることなく、96円60銭台から97円にかけてのサポートラインはかなりの底堅さ。週末の雇用統計の結果次第ではドル売り加速、その時にこのラインを死守できるかどうか、調整継続か円安再開か、分岐点にさしかかっているようです。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場5/1終値とチャート
国内、金は3日続落。NY市場の反落と上値の重いドル円に足を引っ張られて大きく調整。一方的に下落が続く地合いではないものの週末にかけてのドル円の動きには要警戒。もう一段の下落となった場合の節目としては、昨年12月のサポートライン4,640円台。
プラチナも大幅続落。当面のサポートライン4,750円台に急接近。万が一ここを下抜けるようなら4,600円台前半まで下落余地拡大。レジスタンスは4,960円。
※参考:
金プラチナ国内価格5/2とチャート
2013年05月02日(木)時点の相場
国内金:4,736 円 5/2(木)
▼66(
1.37%)
国内プラチナ:4,798 円 5/2(木)
▼121(
2.46%)
NY金:1,446.2 ドル 5/1(水)
▼25.9(
1.76%)
NYプラチナ:1,469.5 ドル 5/1(水)
▼37.7(
2.50%)
ドル円:97.38 円 5/1(水)
▼0.03(
0.03%)
5/1(水)のその他主要マーケット指標
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