年間値幅10円のシナリオからドル円は100円割れを試す可能性も
更新日:2014年06月30日(月)
2014年上半期末を迎えた週明けの朝、ドル円相場は先週安値101円30銭台前半をわずかに下抜けて一時20銭台をつけ、円高圧力が高まってきている様子。前週末比プラス圏でスタートした日経平均も水準を切り下げて、マイナス圏との攻防に入りつつあるようです。
5月半ば時点で年間値幅4.69円だったドル円は半年を経過しようとしている現時点でもその値幅は変わらず。年初につけた今年高値105円44銭には程遠く、2月4日につけた今年安値100円75銭も下回らない小動きが継続中。
2000年以降の年間平均値幅16円のドル円は、最低値幅でも2011年の9.92円。普通なら、最低でも年間10円程度の値幅となる可能性は非常に高いと言えます。
年間値幅10円のシナリオに沿えば、今年高値は107円94銭辺りから最大110円75銭程度。今年安値は98円25銭程度から最大95円44銭辺り。
株高債券高(金利低下)のイレギュラーな状況下のなか、ドル円の上値が押さえられ、米国の金利先高感の後退がドル買い圧力を後退させ、ウクライナやイラク情勢悪化などの地政学的リスクも円高圧力として加勢する現状。月初の重要指標が続く今週は、4日の金曜日が米独立記念日で祝日の為、3日の木曜日に米雇用統計発表と同時にECBドラギ総裁会見もスタートするイレギュラーケース。
米雇用統計ではNFP+21万人など、それなりの好結果が予想されるものの、好結果=米景気回復の進展、を連想させ、利上げ時期の前倒し観測がやや高まることも予想されます。本来なら金利先高感の高まりという単独要因ならドル買い圧力が高まるはずですが、株価にとっての売り要因ともなり、株安の流れでドル円の上値も限定的。さらにECBの量的緩和見送りにより一時的なユーロ買いドル売り進行により、ドル売り圧力が高まることも想定されます。
長期サポートラインの200日移動平均線を割れて、下落基調が鮮明となりつつあるドル円相場は、年間値幅10円のシナリオに沿って一時100円割れを試す時期が、近いうちに訪れる可能性が高まりつつあるようにも見えます。
週明け、月末の国内金価格は0.41%安となり3営業日続落。20日の急上昇以降、過熱感MAXでの小幅推移継続状態から、ようやくしっかりとした押し目を形成し、過熱感も緩和。短期的な上昇トレンドを維持し、上方向へのレジスタンスライン4,620円を超えると再び大幅上昇で今年最高値圏トライへと向かう可能性も。ただし、徐々に高まっている円高リスクによって上値の重い展開も予想され、下方向への節目としては4,460円台が重要ポイントに。
月間ベースでは+160円(+3.62%)と大幅反発。この半年間では+299円(+7.0%)の上昇。
プラチナは0.08%の小反発も5110円台での横ばい推移が継続。わずかに上向きの流れもそれほど勢いはなく、5,070-5,130円の狭いレンジでの揉み合いを形成中。上方ブレイクなら今年高値圏へ、下方ブレイクなら5,000円近辺へと向かう可能性が高まる状況。やはり円高方向への警戒感が気になるところ。
月間ベースでは+20円(+0.39%)の小幅高で3ヶ月続伸。年初来では+307円(+6.38%)の上昇。
※参考:
金プラチナ国内価格6/30とチャート
2014年06月30日(月)時点の相場
国内金:4,576 円 6/30(月)
▼19(
0.41%)
国内プラチナ:5,116 円 6/30(月)
▲4(
0.08%)
NY金:1,320.0 ドル 6/27(金)
▲3.0(
0.23%)
NYプラチナ:1,478.5 ドル 6/27(金)
▲8.4(
0.57%)
ドル円:101.46 円 6/27(金)
▼0.26(
0.26%)
6/27(金)のその他主要マーケット指標
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