レイバーデーに向けて利益確定のドル売りユーロ買い、金は?
更新日:2014年08月28日(木)
9月の第1月曜日はレイバーデーの祝日でNY市場は休場。3連休を控えたNY市場は徐々に手仕舞いの動きが顕著となり、堅調推移の米株市場も小動き、反落へ。ドル買いの流れが急加速したドル円はドル売り円買いへ、ユーロ売りが止まらなかったユーロドルもユーロ買いドル売りへ、それぞれ利益確定の流れで調整色が強まっています。金はというと、比較的短期レンジでは
ユーロドルとの相関性が高い状態で、やはり売り傾向からの手仕舞いで買い戻し優勢。プラチナも同様にやや買い戻し傾向、という状況に。
米国では、レイバーデーまで夏休み、というケースも多いようで、レイバーデー明けから市場も本格始動へ、という流れとなりやすく、きっかけさえあれば大きく動き出す可能性も高まります。折しも、労働市場のたるみが懸念される現状、レイバーデー(=労働者の日)明けの週には、労働市場の動向を見極める雇用統計。労働市場の回復状況の加速が鮮明となれば、手仕舞い前の流れが再加速、というパターンも。
もちろん、逆のパターンも想定しておかなければなりませんが、それ以前に、労働市場の動向を見極める前にも重要指標が続きます。まずは本日の米4-6月期GDP改定値。速報値が年率+4%のポジティブ・サプライズとなり、今回も同等か、もしくは上方修正も?との期待もあるだけに、万が一の結果なら、連休前に手仕舞い方向の流れが加速してしまうケースも想定されます。
ここから1週間余り経過した時、市場の景色が変わり始めている可能性も、十分に想定しておかなければなりません。
27日のNY金相場は0.14%の小反落。ドル高の流れが小幅調整となったことによる買い優勢の流れも限定的、1,280ドル近辺での揉み合い傾向が継続。1,250ドル近辺までの下値リスクは緩和傾向ながらも継続、ウクライナ情勢と米国の利上げ観測動向への警戒感も継続。
プラチナ相場はわずかに0.3ドル、0.02%の小幅続伸。1,420ドル近辺での値動き停止状態が継続中。その間にRSIはほとんどミニマム圏の売られ過ぎ状態へ。移動平均の並びも上から降順に並ぶパーフェクトオーダーを完成しており、売り圧力はピークの状態。通常なら反発必至の状況と1,400ドルまでの下値余地、
逆相関にあるドル円の流れが小康状態にあることなどの影響で均衡状態に。
ドル円は8営業日ぶりの反落となる0.18%の小幅安。ドル買いの過熱感がMAX水準に到達していたことと材料不足による手仕舞い優勢で調整局面へ。104円60銭近辺までの上値余地に向かう流れは104円20銭台までで失速。103円台後半から104円台前半までの間で調整局面を続けることで小幅レンジを形成、9月第1週には再びこのレンジを上抜けて新たな流れでドル高円安方向へと加速、その場合の上値メドは105円台半ば、そんなシナリオも考えられそうな状況に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場8/27終値とチャート
28日の国内金価格は前日比わずかに1円安。4,520円台を目指す短期下落トレンド開始の兆しは進行せず、4,570円台から4,610円までの間でのレンジを形成中。目先は上限を超えない限り、下方リスクのほうがやや優勢の状況。
プラチナも前日比わずかに3円の下落。節目の5,070円台近辺での横ばい推移の状態が継続。5,000円近辺を下値メドとするもう一段の下落余地と売られ過ぎ状態に伴う反発余地との綱引き状態。上方向へは5,100円が分岐点。
※参考:
金プラチナ国内価格8/28とチャート
2014年08月28日(木)時点の相場
国内金:4,595 円 8/28(木)
▼1(
0.02%)
国内プラチナ:5,068 円 8/28(木)
▼3(
0.06%)
NY金:1,283.4 ドル 8/27(水)
▼1.8(
0.14%)
NYプラチナ:1,419.9 ドル 8/27(水)
▲0.3(
0.02%)
ドル円:103.87 円 8/27(水)
▼0.18(
0.18%)
8/27(水)のその他主要マーケット指標
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