2年連続の米株安ドル安で買われた1月の金、昨年と今年の違い
更新日:2015年02月02日(月)
NYダウの1月の騰落率は-3.69%となり、昨年1月の-5.3%と同様に大幅下落となっています。リスク回避的な流れが優勢となったことにより、ドル円も今年1月は-1.88%、昨年1月も-3.07%とドル高トレンドのなかで1月は2年連続での大幅下落。2年連続で株安ドル安となった1月、金相場は2年連続で上昇。今年1月は+7.97%、昨年1月は+3.14%。
NYダウもドル円も、昨年よりも今年1月の下落率のほうが小幅にとどまったのに対し、金相場の今年の上昇率は昨年の倍以上となっています。
これを高値と安値の差、変動値幅で比較してみると、
NYダウの昨年1月の平均変動値幅は157.37ドル。平均変動率は0.97%。変動率が1%以上となった日数は8日。今年1月の平均値幅は271.93ドル。平均変動率は1.55%、変動率1%以上の日数は18日。
ドル円の昨年1月の平均値幅は0.94円、平均変動率は0.91%、変動率1%以上の日は7日。今年1月の平均値幅は1.32円、平均変動率1.12%、変動率1%以上の日は15日。
どちらも変動率が拡大し、変動率が1%以上となった大幅変動の日数は倍以上に増加しています。とりわけ今年のNYダウは営業日数20日に対して1%以上の大幅変動日が18日、9割に達しています。
NY金相場の昨年1月の平均値幅は19.4ドル、平均変動率1.56%、変動率1%以上の日は16日。今年1月の平均値幅は23ドル、平均変動率1.84%、変動率1%以上の日は19日。
もともとNYダウやドル円と比較すると高めの変動率を示す金相場も、今年の変動率はやや拡大してはいますが、その差はNYダウやドル円と比較するとかなり控えめ。
強弱材料が入り混じり、日々めまぐるしく上下動を繰り返すような状況が続いたNYダウやドル円の相場動向は、市場の不透明感を高めることにつながりました。その不透明感の高まりが、余分に金相場を押し上げた、と言えそうです。
2日の国内金価格は3営業日ぶりの反発で0.82%高。ゆるやかに上昇する21日移動平均線にサポートされ、中期的には上昇トレンドを維持。しかし短期的には下落トレンド転換後の戻り局面。5,120円台のサポートラインでいったん下げ止まった形も、再度ここを割れるようなら下落トレンド継続で次の目標水準は5,000円台半ばへ。維持できれば上限5,240円までの間でレンジ形成へ。高値圏でのやや不安定な状態が継続中。
プラチナはわずかに0.14%の小幅反発。直近の下値目標4,990円近辺到達後の小動きも、4,970円台で下げ止まったとも言い切れない状態。ただし、現状水準は過去に揉み合いを形成した水準でもあり、下げ止まり易いところ。90日移動平均線もほぼ水平状態となり、中期的にはレンジ状態の様相も。昨年10月以降のレンジで見ると確実に下値を切り上げる上昇トレンドをギリギリ維持する状況。
※参考:
金プラチナ国内価格2/2とチャート
2015年02月02日(月)時点の相場
国内金:5,168 円 2/2(月)
▲42(
0.82%)
国内プラチナ:4,983 円 2/2(月)
▲7(
0.14%)
NY金:1,278.5 ドル 1/30(金)
▲23.9(
1.90%)
NYプラチナ:1,238.2 ドル 1/30(金)
▲20.9(
1.72%)
ドル円:117.48 円 1/30(金)
▼0.80(
0.68%)
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