原油安・ユーロ安・金利低下が止まった2月は株高ドル高で金反落
更新日:2015年02月28日(土)
年初の2カ月が終了し、昨年後半から続いた流れに変化の兆しも見え始めています。
主要指標の1月と2月の月間騰落率は以下のとおり。
NY原油:-9.44% → +3.15%
NYダウ:-3.69% → +5.64%
独DAX:+9.06% → +6.61%
日経平均:+1.28% → +6.36%
ドル円:-1.88% → +1.84%
ユーロ円:-8.51% → +1.09%
ユーロドル:-6.76% → -0.74%
米10年債利回り:-24.49% → +21.34%
独10年債利回り:-44.24% → -0.67%
日10年債利回り:-15.50% → +20.50%
NY金:+7.97% → -5.12%
NYプラチナ:+2.42% → -4.25%
原油は昨年後半からの急落の流れがストップ。しかし水準としては45ドル付近まで下げて50ドル近辺まで反発、その後は横ばい推移の状態。昨年前半の100ドル近辺からは50%安の状態が続き、今後70-80ドル程度へと反発するとしてもまだまだ時間を要するとの見方も強く、急落局面脱出によるリスク懸念後退とエネルギー価格低下による景気の下支え効果のほうが強まる状況。株高継続へのサポート要因に。
その株価は、米株こそ1月に下落も2月には大きく反発、ユーロ安にサポートされたドイツDAXの大幅続伸や好調を維持する日経平均とともに世界同時株高状態へ。ドイツDAX高騰をささえるユーロ安については、1月の独歩安状態から2月にはユーロ円が反発。ユーロドルではわずかにマイナス圏にとどまり、下げ止まるかどうかという状態。ECBの量的緩和がスタートする3月以降、再びユーロ安が強まることも予想されそうです。
また、低下傾向が続いた長期金利にも反転の兆しが見え始めたことでドル円も反転、米国の利上げ局面への意識が少しづつ強まることが予想される今後、少しづつドル高円安の流れも強まることが予想されます。結果的に、昨年まで続いた円安の流れがストップしていた状態から再始動、先を行く日経平均にドル円も追随する流れへ。
1月上昇分のほとんどを吐き出し、振り出しに戻った金相場は、今後もやや上値の重い展開が予想されるものの、高値警戒感が拡大する世界同時株高状態の反落リスクに加え、問題を抱え続けるギリシャの政治リスク、ロシア・ウクライナ情勢などのトラブル懸念も絶えず存在し、安値では実需の買いが支える展開も予想され、軟調な展開が一方的に続くような流れもそれほど想定されないのではないか、とも思われます。
27日のNY金相場は0.25%の小幅上昇で3日続伸。ギリシャ支援延長をドイツ議会が可決したことで1,204ドルまで下落、1,200ドル台での底堅さを確認後は反発基調へ。強弱入り交じる米経済指標のなか、GDP改定値が予想を上回りがらも下方改訂、シカゴ購買部協会景気指数の大幅下落などもサポート材料となって一時1,220ドル手前まで上昇。終値でも1,210ドル超えの水準を維持し、ゆっくりと目標水準1,230ドル台を目指す流れ。
週間ベースでは+8.2ドル(+0.68%)、5週間ぶりの反発。月間では-65.4ドル(-5.12%)の大幅下落で4カ月ぶりの反落。
プラチナ相場は1.02%の大幅高で3日続伸。1カ月ぶりに上昇幅が1%を超え、抵抗水準突破に成功。1,180ドル台に到達したことでトレンド転換に向けた反発基調を強める展開へ。目先の目標水準としては1,200ドルの大台付近。サポートラインは1,160ドル。
週間ベースでは+16.1ドル(+1.38%)で6週間ぶりの反発。月間では-52.6ドル(-4.25%)の大幅反落。
ドル円は0.2%の小幅続伸。冴えない米経済指標や米10年債利回り低下にも119円台前半での底堅さも見られる展開。揉み合い状態からNY時間終盤には今週高値119円80銭付近まで水準を切り上げ、ドル買い意欲の強さも。目先は120円台手前、2月高値120円台半ばが抵抗水準として意識されるものの、目標水準121円台前半を目指すドル高優勢の流れへ。
週間では+0.57円(+0.48%)の小幅続伸。月間では+2.17円(+1.84%)の反発で昨年末水準を回復。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場2/27終値とチャート
2015年02月28日(土)時点の相場
国内金:4,976 円 2/27(金)
▲39(
0.79%)
国内プラチナ:4,843 円 2/27(金)
▲40(
0.83%)
NY金:1,213.1 ドル 2/27(金)
▲3.0(
0.25%)
NYプラチナ:1,185.6 ドル 2/27(金)
▲12.0(
1.02%)
ドル円:119.64 円 2/27(金)
▲0.23(
0.20%)
2/27(金)のその他主要マーケット指標
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