国内金価格の長期三角保ち合い
更新日:2015年03月23日(月)
1月末から2カ月間続いた下落トレンドを終えた可能性が高まり、反発傾向へと転じた国内金価格。この2カ月間で今年最高値と最安値を更新し、482円もの大幅下落となっていました。
しかし、長期推移で見ると高値圏での調整の範囲内、ともいえます。
2008年末からコンスタントに上昇を続ける国内金価格の年間平均は、2009年に3,025円、2010年3,581円、2011年4,171円、2012年4,450円、2013年には4,592円となっていました。リーマンショック後の安値2,279円の2倍を超えています。
2014年には4,573円とわずかに下落しましたが、2015年には3月23日現在で5,014円。大幅に水準が切り上がっています。
長期チャート上では、2008年の2,279円と2013年安値3,978円とを結ぶ下値サポートラインに支えられる状態が継続中。今年ここまでの下落は、このサポートラインまで距離を残す状態。
一方、高値では2013年2月に5,242円、4月には5,255円まで上昇し、今年1月23日には5,298円まで上昇。長期的には5,200円台半ばのラインが上値抵抗水準となっている状態です。
右肩上がりのサポートラインと合わせ、2013年以降は、長期三角保ち合いを形成しています。
この状態がもうしばらく続くとすれば、当面の下値サポートラインは4,600-4,700円台、数カ月後には4,800円近辺へと切り上がります。
向こう数カ月間は、4,700-4,800円近辺から5,200円台半ばのレジスタンスラインまでのレンジ推移となる可能性はかなり高そうです。
そして、上下どちらかにレンジを抜け出した場合には、その方向へ、大きく動き出すことになります。
23日の国内金価格は0.68%高となり3営業日続伸。ドル安円高傾向、NY金は買い優勢の流れが週明けも維持されたことにより、4,900円の抵抗線をわずかに上抜け。下落トレンドを脱して流れは上方向へ、もう少し上値を伸ばす可能性も高まってきた。当面の目標水準は4,950円台。
プラチナも0.88%上昇し、下落トレンドからはほぼ脱出しようかという状態に。21日移動平均線も4,768円付近でようやく下げ止まりの兆しが見え始め、下押し圧力は大幅に緩和。一方的な反発基調が続く状況でもなく、上下動を繰り返しながら、少しづつ水準を切り上げる展開か。
※参考:
金プラチナ国内価格3/23とチャート
2015年03月23日(月)時点の相場
国内金:4,902 円 3/23(月)
▲33(
0.68%)
国内プラチナ:4,716 円 3/23(月)
▲41(
0.88%)
NY金:1,184.6 ドル 3/20(金)
▲15.6(
1.33%)
NYプラチナ:1,141.2 ドル 3/20(金)
▲21.6(
1.93%)
ドル円:120.15 円 3/20(金)
▼0.62(
0.51%)
3/20(金)のその他主要マーケット指標
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