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止まらない円高、ドル安も加勢、金とプラチナの買いも止まらず
更新日:2016年04月30日(土)
ブルームバーグなどによれば、「米財務省は29日、半期に一度の外国為替報告書を発表し、中国と日本、ドイツ、韓国、台湾を新たに設けた「監視リスト」に挙げた。」ということです。
このタイミングでの発表は、ゴールデンウィークに突入した東京市場にとっては非常にバッド・ニュースとなってしまった形です。

28日の日銀ショック以降、下げ止まらない日本株、止まらない円高状態が続き、短期的には記録的な下落幅・水準となっている状況にも関わらず、2月には見られた介入警戒感もすっかり影を潜め、なし崩し状態の週末。連休中日となる週明け2日には、ストップロスを巻き込んでの一段安も警戒されます。
「無秩序」か、それとも「無秩序ではない」のか、という論争も起こりそうです。

それにしても、3年前からポジティブ・サプライズを期待するイベントとなっていた日銀金融政策会合は今年、ネガティブ・サプライズを警戒するイベントへとすっかり変わり果ててしまったようです。

止まらない円高・株安状態が続くことで、金とプラチナの買いも止まらない状態となってきました。
NY金・日足チャート 2016/3/31 - 4/2929日のNY金相場は1.9%の大幅上昇で5日続伸。上値目標1280ドル台を軽々とクリアし、3月高値1287.8ドルを超えて年初来高値も更新、高値では昨年1月26日(1299.2)以来、終値でも昨年1月27日(1291.7)以来、1年3カ月ぶりの高値水準。1300ドルの大台、昨年高値1307.8ドルも意識される水準に。とまらない円高にユーロ高も加わりドル安も加速、ドルインデックスは昨年8月以来8カ月ぶりの安値水準となる93ポイントまで急落。米3月のPCEインフレ鈍化に4月シカゴ購買部協会景気指数の低下、4月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値下方修正などドル売り材料も続出し、欧米株も全面安。短期的には想定可能な上限まで買われた金、買われ過ぎの過熱感はそれほど高くはなく、多少の行き過ぎの余地ありで大台タッチの可能性もありか。
週間ベースでは+60.5ドル(4.92%)となり3週間ぶりの反発。月間でも+56.3ドル(4.56%)の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2016/3/31 - 4/29NYプラチナ相場も5日続伸で2.64%の大幅高。こちらも勢いとまらず、上値目安1060ドル台を早々にクリアすると、連日の高値更新で昨年7月2日(1083.6)以来、およそ10カ月ぶりの高値水準へ。過熱感は金よりは高いものの異常な水準ではなく、さらなる行き過ぎ状態も否定できない状況に。中長期的には昨年8月と10月の高値圏1020ドル台を完全に突破し、心理的節目1050ドルも大きく上抜け、次の節目となる1100ドルまでは抵抗線となりそうな水準は見当たらない。ただし、そろそろ急反落も警戒すべき水準に。
週間では+67.2ドル(6.65%)で5週続伸。上昇率では2月末の7.78%に次ぐ今年2番めの大幅上昇、5週続伸は2012年2月以来4年ぶり。月間では+101.8ドル(10.42%)の大幅高で3カ月続伸。上昇率としては2012年1月(13.46%)以来、4年3カ月ぶりの大幅上昇。3カ月続伸は2014年4-6月以来2年ぶり。

ドル円・日足チャート 2016/3/31 - 4/29ドル円は1.7円、1.58%の大幅続落で円高の流れが止まらない状態。東京市場休場の間に107円付近まで一段安、欧州市場でも加速して106円台へ、NY市場ではドル安の流れも加勢し106円台前半へ。2014年10月16日(106.33)以来、1年半ぶりのドル安円高水準となり、ヘッドアンドショルダーからの下落メド106円付近に早々の到達。2012年9月安値77円10銭台から2015年6月高値125円80銭台までの上昇幅に対する38.2%戻しとなる107円20銭を完全に下抜けたことで、長期円安トレンドの調整レベルを超え、新たな円高トレンドが加速し始めている状態に。次の目安としては、近いところでは2014年10月安値105円20銭、その下は50%戻しラインとなる101円50銭付近。この水準は2014年2月から7月まで半年間続いた保ち合い下限水準にも相当。また、過去3年間の平均変動率(16.7%)から算出する2016年最安値予想101.59円とも一致し、サポートされやすい水準。
週間ベースでは-5.36円(4.8%)と大幅反落。下落率としてはリーマンショック時の2008年10月の7.22%に次ぐ水準。月間では-6.18円(5.49%)で3カ月続落。2008年10月(7.13%)、今年2月(6.91%)に次ぎここ10年で3番目の大幅円高。3カ月続落は2014年4-6月以来2年ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/29終値とチャート

2016年04月30日(土)時点の相場
国内金:4,775 円 4/28(木) ▲17(0.36%)
国内プラチナ:3,898 円 4/28(木) ▲28(0.72%)
NY金:1,290.5 ドル 4/29(金) ▲24.1(1.90%)
NYプラチナ:1,078.4 ドル 4/29(金) ▲27.7(2.64%)
ドル円:106.39 円 4/29(金) ▼1.71(1.58%)
→4/29(金)のその他主要マーケット指標

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→日銀ショック=4回めの物価目標先送り、追加緩和も先送り 04/29(金)
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