ビッグマック指数なら1ドル=71.70円!?円高圧力強まる
更新日:2017年07月24日(月)
エコノミスト誌が先日発表した7月のビッグマック指数によるドル円レートは、1ドル=71.70円。1月の75.10円から3.40円の円高となり、過去最大の円高水準となった2014年1月の67.10円以来、3年半ぶりのドル安円高水準となっています。
実際のドル円レートは先週末時点での月間平均で112.91円。ビッグマック指数との誤差は41.2円、実レートからの乖離率は36.5%となり、1年半ぶりの水準へと拡大しています。
ドルベース価格では米国の5.3ドルに対して日本は3.36ドル。購買力平価の観点からは、日本のビッグマックは安過ぎる水準にあり、日本円が過小評価されていることになります。過去、2009年から2012年まではビッグマック指数と実為替レートがほぼ同水準で推移していた時期もあります。
今後は、日本のビッグマック価格が上昇(物価が上昇)し、実為替レートに近づくか、実為替レートがさらに円高になってビッグマック指数に近づくか、あるいは双方が歩み寄りを見せるか、という展開が想定されることになります。
先週末時点での為替レートを基準に、主要国通貨のビッグマック指数との乖離率を比較してみると、
日本円の35.48%に対し、英ポンドは27.85%、ユーロは16.23%、豪ドルは13.51%、高インフレのブラジルは0.91%など。
ビッグマック指数で見ると、円高圧力は強まりやすい状況にあるようです。
24日の国内金価格は前週末からわずかに1円、0.02%の上昇で小幅続伸。週明けの東京市場は日経平均の2万円割れとともに為替も節目の111円割れへと株安円高の流れでスタートし、時間外のNY金は一時1250ドル台後半へと堅調推移。日米政治リスクが高まり、ドル安円安の流れもドル円では円高、米長期金利低迷と低インフレ懸念が強まるなかでNY金は反発基調が継続。為替とNY金との綱引き状態は続き、国内金価格の4750円台から4830円までのレンジ内推移は1カ月超。週足ボリンジャーバンドで見る21週の標準偏差は今朝時点で28となり、2009年以降で最小。6月後半に35から29へと急縮小して以降、29、31、30と続いた後の28で近年最小水準での推移は5週目。標準偏差の上昇=ボリンジャーバンドの拡大、そしてレンジブレイクへ、という展開待ちの状態が続き、今年高値+昨年高値更新か、大幅調整局面入りか、を待つ状態。短期的には上方向がやや優勢に見えるが。
プラチナ価格も+3円、0.08%の小幅続伸。時間外のNYプラチナは940ドル台スタートから930ドル台半ばへとやや失速気味。短期的には940ドル台後半までが上値目安であり、早々に国内価格を牽引するような展開は想定し難いところ。しかし、中期的には950ドルを超えると1000ドルの大台再トライへの可能性もあり、国内価格のサポートに。21週標準偏差は先週末時点の87から62へと急低下し、2009年以降での最低を更新。国内プラチナ価格のボリンジャーバンドも急縮小し、歴史的低ボラティティ状態。鍋底保ち合いからのブレイクは上方向優勢の状況は続くが。
※参考:
金プラチナ国内価格7/24とチャート
2017年07月24日(月)時点の相場
国内金:4,798 円 7/24(月)
▲1(
0.02%)
国内プラチナ:3,584 円 7/24(月)
▲3(
0.08%)
NY金:1,254.9 ドル 7/21(金)
▲9.4(
0.75%)
NYプラチナ:937.4 ドル 7/21(金)
▲4.2(
0.45%)
ドル円:111.13 円 7/21(金)
▼0.77(
0.69%)
7/21(金)のその他主要マーケット指標
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