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北朝鮮リスクと金価格高騰、新興国通貨高ドル安
更新日:2017年09月05日(火)
新興国通貨と金の対ドル騰落率 2017年9月1日中国で開催されたBRICS首脳会議に合わせたように核実験を強行した北朝鮮に対し、強く非難する共同声明が同会議でも採択されました。
そのBRICSを含む主要新興国通貨と円と金の年初来騰落率の推移を比較。
9月1日時点で対ドルで最も買われているのは金で年初来の上昇率は13.43%。2番めはロシア・ルーブルで6.13%、3番目に南ア・ランドで5.8%。以下、4位インド・ルピー5.78%、5位は日本円で5.74%、6位ブラジル・レアル3.43%、7位トルコ・リラ2.81%、8位にインドネシア・ルピア0.96%。

地政学リスクや政局リスクで年初に大きく売られたトルコ・リラもこの夏場にリラ高ドル安へと転換したことで、全ての主要通貨がドル安自国通貨高となっています。
春先の南アランドや6月のブラジルレアルも政局不安などでドル高となる時期もあったものの、いずれも限定的となりました。

また、現状では金だけが突出して買われている状態ですが、4月頃までは南アランドやロシアルーブルなど入れ替わりで92ポイント(年末を100とした指数、上昇率では8%)付近で金とも競い合う展開が続いていました。
その後、北朝鮮リスク拡大に伴い、地政学リスクで買われる金は上昇率を拡大し、地政学リスクではドル高となって売られやすい新興国通貨は上昇幅を縮小した状態です。

ざっくり見ると、北朝鮮リスクによって金は92ポイントから86.5ポイントまで、年初来上昇率では8%から13.4%まで上げ幅を拡大し、新興国通貨は92ポイントから94ポイントまで、年初来上昇率では8%から6%へと上げ幅を縮小。

もし、仮に北朝鮮リスクが急速に解消方向へと向かった場合、新興国通貨は現状から2%程度買われて92ポイント付近へ、金は逆に5%程度売られて92ポイント付近に収束していく可能性もありそうです。
この計算では、現時点で年初来+180ドル程の状態から、+100ドル程度まで、つまり1250ドル程度まで下落することになります。

NY金が1250ドル程度まで下落した場合、リスク回避解消で円安方向へと向いやすいドル円が112円程度と仮定すると、国内金価格は4800円台前半が予想されます。ちょうどこの8月末からの急騰分が全て剥落する計算になります。

ただし、今回の北朝鮮リスクが「ほぼ解消」と言える日がいったい何時になるのかは、全く見通しがたたない状況です。

ドル円・日足チャート 2017/8/1 - 9/44日のドル円は0.5%のドル安円高となってまたも110円割れ。日曜日の北朝鮮・核実験を受けて109円台前半へと水準を切り下げてスタートした週明け東京市場では反発の流れで一時109円90銭台まで戻すも110円ラインが見えない壁に。東京市場終了と同時に韓国国防省が北朝鮮のICBM発射の可能性を伝えたことでリスク回避再燃、109円30銭台まで急落すると、その後の反発局面は109円70銭台まで。NY市場はレイバーデーの祝日で休場の為、109円台後半での小幅揉み合いに終始。
日足レベルでは7月11日高値114円50銭近辺から8月29日安値108円20銭台までの下降チャネル上限を上抜けて下洛トレンドを終えた可能性は高いものの、反発局面では下落トレンドの38.2%戻しとなる110円60銭台を31日高値でつけて反落。その後は23.6%戻しライン109円70銭台を中心に揉み合い状態に。目先110円ラインに抵抗感が残り、110円後半へと水準を切り上げることができれば反発トレンド継続で111円後半も視野に。円高方向には109円割れ程度までの下値余地は残される状態か。

5日の国内金価格は0.32%安となって8日ぶりの反落。為替が前日朝からはほぼ変わらずの水準となったのに対し、NY金は週明け時間外に1340ドル台半ばまで上昇後、休場のNY市場を経て今朝の時間外では1340ドル割れへと小幅調整となったことを反映しての調整局面、もやや控えめ。北朝鮮リスクは長期化の様相もあり、次の週末には再びミサイル発射も警戒され、しばらくは金価格の高止まりも予想される。ただし、静かな日々が続けばおのずと調整傾向優勢となり、5000円の大台割れから4980円程度までの調整は見込まれそう。今年高値再更新となった場合には、次の高値目安となる2015年6月高値付近5100円に迫るような展開も。

プラチナ価格は0.58%安となり、6日ぶりの反落。NYプラチナも今朝の時間外では1010ドル割れへと調整の動きも見られ、ドル円の反発もままならない状況下では目先調整の動きが優勢に。短期上値目標3830円台に対しては想定以上の健闘も昨日の3819円までで、おしくもいったん力尽きた可能性。目先は金と同様に高値保ち合い傾向となる可能性は高く、調整局面加速の場合には6月以降の上げ幅の23.6%戻しとなる3750円近辺までが目安に。ただし3820円超へと上値トライ再開の場合には2月安値圏、3860円台辺りが次の上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格9/5とチャート

2017年09月05日(火)時点の相場
国内金:5,029 円 9/5(火) ▼16(0.32%)
国内プラチナ:3,797 円 9/5(火) ▼22(0.58%)
NY金:1,330.4 ドル 9/4(月) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ:1,009.0 ドル 9/4(月) +-0.0(0.00%)
ドル円:109.71 円 9/4(月) ▼0.56(0.51%)
→9/4(月)のその他主要マーケット指標

←低インフレ懸念に製造業受注も3年ぶり低水準、金は1年ぶり高値 09/06(水)
→北朝鮮レッドライン超え?NY金は長期レジスタンスライン超え 09/04(月)
→季節要因?8月雇用統計下振れは5年連続、NY金1330ドル台は1年ぶり 09/02(土)
→PCEインフレ低迷でドル円反落、NY金は1330ドルの高値再トライ 09/01(金)

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