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米JOLTS求人件数は2カ月連続の過去最大更新もドルの上値は重く
更新日:2017年09月13日(水)
月次求人労働異動調査(JOLTS)求人件数 2017年7月米労働省が発表した7月の月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、求人件数は617万件。事前予想の600万件程度を大幅に上回り、6月の611.6万件(616.3万件から下方修正)に続き、2カ月連続の過去最大更新となりました。
これ以前の過去最大水準は590万件台にとどまっていたこともあり、この2カ月間は突出した高水準となっています。
先月の発表時にはプチ・サプライズとなってドル買い急進の反応となりましたが、今回はほぼスルー。元々それほど注目度は高くはない指標で、今回は発表時間までにリスク資産のショートカバーの流れがかなり進行していたことも影響したものと推測されます。ただ、この後もドル円などでは堅調推移が続きました。

次月発表される8月分では雇用統計も低調で、ハリケーンの影響も残る9月分までは低調な結果となることも予想されます。
しかし、高水準でさらに増加傾向の兆しを見せる求人件数の現状からは、マイナス要因が剥落すれば再び過去最大更新へと向う可能性も高まることにもなりそうです。
12月に発表される10月分でそうなれば、その他の指標動向次第では、年末追加利上げに向けての追い風となるきっかけの一つとなる可能性も残されます。

なお、求人率では6月から横ばい推移の4.0%で過去最大。採用率は3.8%へと上昇し、2008年以降の最高水準。離職率も2008年以降の最高水準2.2%へと再上昇。解雇率は2008年以前の1.4%を下回る1.2%の好水準での推移が継続。いずれも7月は米労働市場の健全性と好調を示す結果となっています。

NY金・日足チャート 2017/8/8 - 9/1212日のNY金相場は0.22%の小幅続落。週初の緩和的安保理決議採択やハリケーン・リスク後退などに伴うリスク回避からの巻き戻しの流れが続き、1330ドル割れを何度か試す展開となったものの、NY朝の1320ドル台半ばまでがこの日の安値となり、その後は下げ渋り。今朝の時間外には1330ドル台半ばへと持ち直す展開も。ただし、流れとしてはリスク回避に伴う急騰分が剥落し、高値保ち合いから調整傾向優勢の状況。週末にかけての米物価、小売などの指標に左右される展開も予想され、好結果なら少なくとも1310ドル台程度までの調整へ。ネガティブな結果となれば高値保ち合いから反発の展開も。当面は1350ドルまでで上値は押さえられやすく、サプライズ的な指標や材料、事象があればこれを突破し、2016年高値1377.5ドルを試すような展開も。

NYプラチナ・日足チャート 2017/8/8 - 9/12NYプラチナ相場は1.23%の大幅安で3日続落。いったん調整局面入りした場合の下げ幅は金に比べて拡大しやすく、高値保ち合い下限となり得た990ドルラインも下抜け。この夏の上昇トレンドのサポートラインとなっていた20日移動平均(992.1)も完全に割り込んで短期トレンド転換へ。目先の下値目標は8月後半の保ち合い下限となる970ドル近辺まで。ただし、今朝の時間外では金に連れて990ドル付近まで反発し、下げ渋る状態。金との価格差は6月7日の345.6ドルを上回る346.2ドルとなり、過去最大。

ドル円・日足チャート 2017/8/9 - 9/12ドル円は0.72%の大幅続伸で9月1日以来の110円台を回復。米10年債利回り上昇に牽引される形で欧州・NY市場にかけての株高の流れとともに円安の流れがコンスタントに進行。NY市場ではムニューシン米財務長官の年内税制改革発言への期待感も高まった様子。短期的な上値目安110円台前半に到達したこともあり、110円後半にはまだ抵抗感も。木曜日の米CPIの結果が注目され、インフレ上昇傾向となれば111円台を目指すような流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/12終値とチャート

13日の国内金価格は1.06%の大幅続伸。円安の流れに支えられての反発基調は予想外に加速、調整局面入りと思われた流れを巻き戻す形で再び高値トライの様相に。但し、高値保ち合い形成のなかで一時的に上振れただけか、調整をかなり浅めのレベルで終えてしまったのかは判断に迷うところ。もし後者であれば、短期上値目標は2015年6月高値5101円トライ。前者であれば4980円までが当面のサポート水準となり、ここを割り込んだ場合には本格的な調整局面加速で目標水準は今回の上昇トレンドの半値戻しとなる4900円割れも。

プラチナ価格は0.56%の反発。金に連れての調整局面からの巻き戻しの展開も若干控えめに。NYプラチナに下げ渋る動きも見られ、いったんサポートされる可能性もあり、3730円台から3800円台までの保ち合い形成の様相も。改めて保ち合い下抜けとなれば8月保ち合い水準3690円前後が下値目安に。反発力の違いから金との価格差は1284円へと拡大し、過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格9/13とチャート

2017年09月13日(水)時点の相場
国内金:5,041 円 9/13(水) ▲53(1.06%)
国内プラチナ:3,757 円 9/13(水) ▲21(0.56%)
NY金:1,332.7 ドル 9/12(火) ▼3.0(0.22%)
NYプラチナ:986.5 ドル 9/12(火) ▼12.3(1.23%)
ドル円:110.17 円 9/12(火) ▲0.79(0.72%)
→9/12(火)のその他主要マーケット指標

←米8月生産者物価は2%回復も予想に届かず、注目は消費者物価へ 09/14(木)
→ドル安は大きく巻き戻し、低インフレ懸念は巻き戻されず 09/12(火)
→5000円割れの国内金価格、4900円台前半でも上昇トレンド維持へ 09/11(月)
→米労働生産性上方改訂も労働コスト下方改訂で低インフレ懸念拡大 09/09(土)

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