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止まらない日経平均と動かないドル円の相関性
更新日:2017年11月08日(水)
止まらない日経平均と動かないドル円の相関性 2017年11月7日7日の東京市場で日経平均は前日比+389円25銭(+1.73%)の2万2937円60銭となる大幅高。1996年6月につけたバブル崩壊後の戻り高値を更新し、1992年1月9日以来、実に25年10カ月ぶりの高値となりました。

かつては「円安株高」ともてはやされ、日経平均の上昇とともに円安が進行する場面も多々見られたドル円は114円近辺での膠着状態が続きます。
2012年初を100とした指数で現在までの推移を比較すると、11月7日時点で日経平均は271ポイントまで上昇。高値更新が止まらない日経平均に対して、動かないドル円は148ポイント台にとどまります。
2012年以降、為替が円安傾向に推移していることで両者ともに上昇してはいますが、その上昇幅には随分と開きがあります。ただし、日々の上下動による方向性の一致傾向を図る相関係数で見れば、両者の相関性はかなり強い傾向を示します。否、示していました。

2012年から2016年までの期間の相関係数は0.9727と非常に強い相関性を示していましたが、2017年1月から現在までの期間では0.2442とほぼ関連性なし、と言える状態となっています。

しかし、2016年までの期間でも、日経平均とドル円は常に同じ方向に動いていた訳でもなく、一定期間内での相関性は低下する時期もありました。
90日間の相関係数の推移で見ると、その相関性が非常に強いと言える0.7以上となる時期と相関関係が見られない時期とが循環し、一時的には全く無関係に推移する時期もあります。

2012年末からのアベノミクス相場で円安株高が急速に進行すると、90日相関係数も急騰し、0.9以上の非常に強い相関関係をしばらく保ちました。
2014年には年初から為替がほとんど動かない横ばい推移の状態が続き、5月から9月にかけては相関性がほぼ見られない時期が続きました。その後日銀追加緩和によって円安株高基調が再開し、相関係数も急騰することになります。

2016年5-6月にかけては英EU離脱に絡むリスク回避局面、夏場から10月にかけては米大統領選に向けての市場混乱期などで相関係数も急低下しました。
今年はトランプ相場終了後、欧州選挙シーズンを経て市場全体が落ち着き始めたことで5月から9月にかけては日経平均も為替も小動きで横ばい推移傾向となったことで、その連動性も弱まりました。

しかし、秋以降は北朝鮮リスクなどで一時的にリスク回避が強まった時期を経て、株高の流れが米国から日本にも波及し、日経平均の急騰局面を迎えていますが、為替も緩やかながらドル高の流れによって円安傾向が進み、90日相関係数は0.7以上の水準へと上昇基調となっています。

かつてのような循環サイクルで相関係数0.9以上の強い相関関係を示す状態まで、もう一段相関性が強まるかどうかは微妙ですが、現時点では日経平均とドル円との相関性が全く見られなくなった訳ではありません。

NY金・日足チャート 2017/10/4 - 11/77日のNY金相場は0.45%の反落。東京市場から欧州市場序盤にかけては米長期金利の上昇と対ユーロなどを中心にドル高の流れが強まったことを受けて1280ドル割れ。NY市場朝には流れが反転したことで1280ドルを回復する場面も一時的にとどまり、軟調気味に推移。サウジアラビア国内ではムハマンド皇太子による汚職取締りで銀行口座凍結などへとエスカレートし、国外ではイエメンからのミサイル発射にイランが関わっているとして非難するなど緊張感も高まりつつある様子。サウジ情勢への警戒感などから金の下値も限定的に。ただし、保ち合い上抜けの兆しは巻き戻された形となり、1282ドルの20日移動平均線が抵抗線となって1260ドル台までのレンジで保ち合い継続へ。あらためて保ち合い上限をしっかり上抜けできれば1310ドル前後まで上値余地拡大へ、長期化しつつある保ち合い下限を割れると下げ幅拡大で下値目安は1230ドル前後まで。

NYプラチナ・日足チャート 2017/10/4 - 11/7NYプラチナ相場は1.04%の大幅反落。金との方向感の逆行解消により上昇しやすい地合いとなった途端に金の反落、保ち合い上限トライもままならず軟調推移の展開に。横ばい推移が続く20日移動平均線(929.1)を再び下抜け、乱高下状態での保ち合い推移の展開に。引き続き保ち合い上限940ドルを突破できれば980ドル台辺りまでを目標に上昇局面形成へ、920ドルの下限割れなら今年安値更新も。

ドル円・日足チャート 2017/10/4 - 11/7ドル円は0.26%のドル高円安となって前日の下げを取り戻す反発。止まらない日経平均の勢いにも連れて東京市場では堅調推移が続き、欧州市場序盤にかけての上昇も114円30銭台までにとどまり、米10年債利回りの失速とともに上値も重くなり、サウジ情勢懸念などから米株急落とともに114円割れへと急反落。今朝の東京市場では一時114円まで戻して再び反落の展開に。日足では114円をはさんでの小幅保ち合いを形成する形で軟調気味の状態に。このまま113円台前半へと水準を切り下げるようだと調整局面拡大の展開となって下値目安は10月安値圏112円前後まで。114円半ば以上へと切り返すことができれば115円再トライの展開も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/7終値とチャート

8日の国内金価格は0.24%の反落。長期化する高値圏での保ち合い上抜け再トライにまたしても失敗。NY金の流れが完全には切り替わらず、保ち合い継続となったことに伴う失速。上向きかけた方向感も巻き戻され、下抜けへの警戒感も徐々に高まる状態での保ち合い継続へ。4990円割れの場合は下落トレンドへの移行で下値目安は最大で4800円台半ば、切り返して上限ブレイクなら今年高値更新で最大目安は5100円台後半も。

プラチナ価格は0.82%の反落。比較的底堅く推移し、反発基調がもう少し加速してもおかしくはなさそうにも見えるものの、上値が押さえられ続ける状態も継続。南アランド安が続き、金の上値も重い状態では特別な材料がない限り単独での上値トライは厳しい状況か。目先3620円の節目を割り込むようだと下方向への流れが強まる可能性もあり、3600円の大台前後でサポートされない場合には今年安値を更新し、3500円割れもありうる展開にも。逆に3650円台の節目を上抜けて11月高値も突破できれば今年高値圏付近を目指すような展開となる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格11/8とチャート

2017年11月08日(水)時点の相場
国内金:5,003 円 11/8(水) ▼12(0.24%)
国内プラチナ:3,622 円 11/8(水) ▼30(0.82%)
NY金:1,275.8 ドル 11/7(火) ▼5.8(0.45%)
NYプラチナ:925.3 ドル 11/7(火) ▼9.7(1.04%)
ドル円:114.00 円 11/7(火) ▲0.30(0.26%)
→11/7(火)のその他主要マーケット指標

←予想インフレ・イールドカーブもフラット化 11/09(木)
→2018年FOMC主要メンバ刷新による不透明感で米10年債利回り失速 11/07(火)
→年末に向けて国内金価格は5100円超えか4900円割れか 11/06(月)
→賃金上昇率急失速も強弱混在の米10月雇用統計に往って来い 11/04(土)

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