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★金プラチナ短期相場観★

FOMCは忍耐強く利上げ打ち止め・資産縮小調整で株高・金高
更新日:2019年01月31日(木)
CME Fedウォッチ 2019年12月FOMCでの利上げ確率 2019年1月30日FOMC後にCMEフェドウォッチでの年内いっぱい利上げ打ち止め予想は70%付近から80%へと跳ね上がりました。12月28日の79%を超えて最大水準となっています。

FOMC声明文では、「いくらかのさらなる緩やかな(some further gradual increases)FF金利の目標誘導レンジの引き上げ」を正当化する一文がバッサリ切り捨てられ、適切なFF金利の目標誘導レンジの将来的な調整(adjustments to the target range)に向けて、「委員会は「忍耐強く」なるだろう(the Committee will be patient)」との一文が盛り込まれました。

利上げフェーズはいったん打ち止め、今後の情勢を踏まえて適切な水準を見極めて調整すること、つまり、利上げ再開も否定しないが、利上げサイクル終了も否定しない、ゼロクリア状態とすることを明言しました。

パウエルFRB議長は、利上げの根拠が後退したことも明言し、バランスシート縮小の早期停止の可能性も示唆しました。
当初バランスシート縮小については、自動操縦で進めることを予定していたはずですが、米株市場の催促相場により軌道修正を迫られた格好となりました。

CMEフェドウォッチでの年内1回の追加利上げ確率は25%近辺から7%まで急低下し、代わって利下げ確率が5%付近から12%へと急上昇してきました。

緩和ムードを好感した米株は上昇基調を強め、ダウは12月4日以来の25000ドル台回復、ナスダックも12月6日以来の7180ポイント台を回復。12月の催促相場の目標を達成した形となっています。
同様にNY金は昨年5月以来となる1320ドル台まで上昇し、6月から12月まで合計3回の利上げにも「忍耐強く」耐え、これに伴う下落分を取り戻した形となっています。

NY金・日足チャート 2018/12/24 - 1/3030日のNY金相場は+1.0ドル、0.08%の小幅高で4日続伸。FOMCのハト派期待で時間外から堅調推移で1310ドル台半ばへと小幅上昇。NY市場ではADP雇用レポートの予想以上の好結果などを受けて小幅ドル高となって1310ドル割れ。NY引け後のFOMCでは利上げ休止などを受けて1320ドル台へと急騰、昨年5月11日以来の高値水準に。目先、米中貿易協議への警戒感などからの高止まりも予想される反面、週末の雇用統計では好結果が予想されることから若干の調整も。上値トライの流れとしては1330ドル台までもう少しの上昇余地も。

NYプラチナ・日足チャート 2018/12/24 - 1/30NYプラチナ相場は+0.4ドル、0.05%の小幅続伸。時間外の堅調局面では一時820ドル超えも維持できず、NY市場では810ドル台へと逆戻り、引け後のFOMC後には金の急騰に連れて20日ぶり高値となる823ドルまで上昇。しかし、またも維持できずいったん反落、その後は820ドルラインでの攻防状態に。4日連続820ドルラインで上値を押さえられる形となり、反落警戒感も高まる状況にも。しっかり上抜けできれば今年高値836.5ドル更新トライへと向かう可能性。

ドル円・日足チャート 2018/12/26 - 1/30ドル円は30銭超のドル安円高となって反落。米1月ADP雇用レポートが予想を上回り2カ月連続20万人超と堅調ぶりを示したことを好感し、109円70銭台まで上昇。しかし、米12月中古住宅販売仮契約指数が2014年4月以来の低水準となり、FOMCへの警戒感もあってジリ安の展開となり109円50銭台へ、そしてFOMC後には108円80銭近辺まで急落。米株急騰で円安の流れも強まったことで底堅さも見せて一度は109円まで戻すも、今朝の東京市場では再び109円割れ。ほぼ下げ止まり状態にある20日移動平均線(108.96)付近でサポートされなければ1月半ばの水準108円10銭台を目安に下値トライの展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/30終値とチャート

31日の国内金価格は+12円、0.24%高となって4日続伸。昨年6月15日(4957)以来、7カ月半ぶり高値水準での堅調推移で短期上値目標4900円前後クリア後も上げ止まらず。NY金が1330ドルまで上昇した場合、ドル円が108円半ばなら6月高値4950円台到達の可能性も。
月間ベースでは+84円(1.73%)で5カ月続伸。5カ月続伸は過去10年で最長。

プラチナ価格は-3円、0.1%の小反落。節目の3080円手前で失速、小康状態に。NYプラチナが820ドルの壁を突破して835ドルまで上昇し、ドル円が108円80銭台あたりまでで下げ渋ることになれば、プラチナ価格も3080円の節目を突破して上値目標3120円台まで上昇することにも。
金との価格差は1月23日の1851円を上回り、1862円となって過去最大を更新。
月間ベースでは+14円(0.46%)、3カ月ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格1/31とチャート

2019年01月31日(木)時点の相場
国内金:4,932 円 1/31(木) ▲12(0.24%)
国内プラチナ:3,070 円 1/31(木) ▼3(0.10%)
NY金:1,309.9 ドル 1/30(水) ▲1.0(0.08%)
NYプラチナ:816.2 ドル 1/30(水) ▲0.4(0.05%)
ドル円:109.00 円 1/30(水) ▼0.36(0.33%)
→1/30(水)のその他主要マーケット指標

←ロシアなど中銀の大幅買い越しで2018年世界の金需要は4.5%増 02/01(金)
→NY金も金ETFも7カ月超ぶりの高水準、漂い始める高値警戒感 01/30(水)
→シカゴ連銀全米活動指数は堅調維持も長期金利と共に減速傾向 01/29(火)
→利上げ休止と資産縮小早期終了観測で金もじわり上昇の兆し 01/28(月)

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