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ドイツ製造業低迷深刻化、米国債逆イールドで世界景気減速懸念
更新日:2019年03月23日(土)
ユーロ圏・独・仏・米製造業PMI 2019年3月速報ドイツ製造業PMI、3月速報値で44.7。
下げ止まりも?との市場予想48.0を大きく下回るネガティブ・サプライズとなって3カ月連続で節目50割れ。これで8カ月連続の低下となり、2012年8月以来6年7カ月ぶりの低水準。過去最高となった2017年12月の63.3でピークアウトしたドイツの製造業PMIは2018年1月以降の15カ月のうち14カ月で低下。
工場受注の落ち込みは世界的な金融危機が拡大した2009年4月以来、ほぼ10年ぶりの大幅悪化。雇用も約3年ぶりに縮小し、向こう1年間の回復見通しも後退。
貿易摩擦への警戒感がドイツ経済減速懸念を強め、ユーロ圏内を含む輸出受注の減少が顕著となってきていることが減速基調を加速させた模様。

なお、サービス業PMIは54.9と2カ月ぶり低水準にとどまったことにより、総合PMIも51.5と節目50割れは回避。ただし、この総合PMIも5年9カ月ぶり低水準。
サービス業の拡大基調が製造業の縮小をカバーしていることで、ドイツのリセッション入りを回避する構図は続いています。

フランス製造業PMIも3カ月ぶりに再び50割れとなったことで、ユーロ圏製造業PMIも市場予想の49.5を大きく下回る47.6へと急低下。
ドイツの製造業低迷深刻化がユーロ圏の低迷を牽引し、世界景気減速懸念にも波及しそうな状況にもなってきています。
米国の製造業PMIも予想を下回って2カ月連続の低下で52.5、1年9カ月ぶり低水準。日本は48.9となり2カ月連続で節目割れ、2年8カ月ぶり低水準での横ばい推移となっています。

この状況が、今週のFOMC後の長期金利低下の流れに追い打ちをかけた様子です。
ドイツの10年債利回りは-0.015%となって2016年10月以来、2年5カ月ぶり低水準でマイナス圏入り。先行してマイナス圏入りしていた日本の10年債利回りは-0.08%と2016年9月30日以来、2年半ぶり低水準に。
米10年債利回りも2017年12月末以来、1年3カ月ぶり低水準となる2.44%へと低下。米3カ月債利回りが2.45%台までの低下にとどまっていることで、2007年8月以来、11年7カ月ぶりに長短金利差逆転。

世界的な長期金利低下と米国債の逆イールドが米国のリセッション入りへの警戒感となり、世界景気減速への連想が強まった形で欧米株は大幅安、為替はドル全面高とそれを上回る円全面高に。

NY金・日足チャート 2019/2/15 - 3/2222日のNY金相場は+5ドル、0.38%の続伸。ユーロ圏の製造業PMIが一段と悪化したことを受けてユーロ急落でドル高、にとどまらず金利も急低下で株安円高も急進。欧州景気減速懸念が強まるリスク回避の流れを背景にロンドン時間に節目の1310ドル超え、ドル高に上値を押さえられたことで変動値幅は8ドル強と限定的となり、FOMC直後の高値1320ドルには届かなかったものの、1310ドル台半ばへと着実に水準を切り上げる形となって3週間ぶりの高値水準に。保ち合い上抜けで上値トライの流れが進行しやすい状態となり、当面の上値目標は今年高値保ち合い圏となる1330ドル台まで。
週間ベースでは+9.4ドル、0.72%高で3週続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2019/2/15 - 3/22NYプラチナ相場は-12.7ドル、1.47%の大幅安となって6日ぶりの反落。短期上値目標880ドルに対しては前日高値876.7ドルまでで力尽きて反落した流れが継続、ロンドン時間には860ドル付近から860ドル台後半へと反発する場面もあったものの、欧州景気減速懸念に株安の流れも重石となって戻り売り圧力も強まるとNY市場では850ドル割れ。20日移動平均線(843.3)が目先のサポート候補にもなり、820ドル台から860ドル台までの広めのレンジ内での方向感模索へ。820ドル台は超えてはならない重要な節目。割れると今年安値更新トライもチラつく状況にも。
週間ベースでは+16.6ドル、2.0%の続伸。

ドル円・日足チャート 2019/2/18 - 3/22ドル円は90銭ほどのドル安円高で大幅反落。2月8日(109.74)以来、6週間ぶりのドル安円高水準となって110円割れ。110円80銭近辺での膠着状態は欧州時間まで続き、ドイツ製造業PMIの発表直後に崩れて110円50銭台まで30銭ほどの急落。ドル高円高のリスク回避の流れとなってNY時間にかけても軟調推移は続き、米3月製造業PMIも低調となり、110円割れ。米2月中古住宅販売件数は4カ月ぶりの急増で1年ぶり高水準となったものの反発は限定的となり、一時109円70銭台まで下落。結果的にFOMC後の戻りは90日移動平均線(110.97)に上値を押さえられ、リスク回避ムードが戻り売り圧力を強め、下値目安110円前後に到達。
週間ベースでは-1.55円、1.39%の大幅反落。12月31日からの週(1.74円、1.58%)以来11週ぶりの大幅下落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/22終値とチャート

2019年03月23日(土)時点の相場
国内金:4,989 円 3/22(金) ▼27(0.54%)
国内プラチナ:3,266 円 3/22(金) ▼18(0.55%)
NY金:1,312.3 ドル 3/22(金) ▲5.0(0.38%)
NYプラチナ:848.4 ドル 3/22(金) ▼12.7(1.47%)
ドル円:109.92 円 3/22(金) ▼0.90(0.81%)
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