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9月ISM製造業景況指数、10年ぶり低水準で楽観ムードに冷水
更新日:2019年10月02日(水)
ISM製造業景況指数・輸出入 2019年9月主要地区連銀の製造業景況指数が軒並み9月に低下していたことから、警戒感も漂っていた9月のISM製造業景況指数。予想以上に低調な結果となりました。市場予想を大きく下回り、6カ月続落で2カ月連続の節目50割れ、2009年6月(45.8)以来、10年3カ月ぶりの低水準へと落ち込みました。

構成指数で拡大基調を示す50超となったのは入荷遅延の51.1のみ。これも昨年の60ポイント台からの急低下が続き、景気過熱気味のピークを過ぎて減速局面に入っていることを示します。
生産は47.3で2009年4月以来10年5カ月ぶり低水準となり、雇用も46.3と3年8カ月ぶり低水準に落ち込み、輸出は41となって2009年3月以来、10年半ぶりの低水準。
輸入や生産などを含め、製造業景況指数としては米国の最後のリセッション末期以来のレベルまで落ち込んできたことになります。

トランプ米大統領の「ドルは強すぎる。FRBの金利は高すぎる」との批判に呼応するように、ドル高の流れは急速に巻き戻され、10月FOMCでの追加利下げ織り込みも40%割れから60%超へと急上昇しています。

利下げ観測拡大となっても、米中貿易摩擦の影響が米国経済の足かせになっているとの懸念のほうが嫌気され、米国株は大幅安となっていますが、調整局面入りしたかにも見える金価格は、予想外の指標結果に下げ渋る状態となってきました。

なお、この日10年ぶり低水準となったのは米9月ISM製造業景況指数だけでなく、マークイット発表のドイツ製造業PMIも41.7となって速報値からは上方修正された為に市場反応は限定的となりましたが、これも10年3カ月ぶり低水準。ユーロ圏のなかでは突き抜けての低水準で7カ月連続の最下位となっています。

リセッション入りが警戒されるドイツと同様に、米国もこの後の指標結果次第では、リセッション懸念再燃となる可能性もあるかもしれません。

NY金・日足チャート 2019/8/27 - 10/11日のNY金相場は+16.1ドル、1.09%高で3日ぶりの反発。今年2番めの急落となった翌日の戻りとしては、東京時間朝には1480ドルまでにとどまって戻り売りの様相となり、欧州時間序盤にはユーロ安ドル高の流れにも連れて一時1465ドルまで下落。前日終値付近1470ドルをはさんでの保ち合いとなって落ち着き始めたNY朝、9月ISM製造業景況指数の想定外の下振れに景気減速懸念が再燃。米株急落で主要3指数は揃って1%超の下落となり、1.72%台まで上昇していた米10年債利回りは1.62%台へと急低下、ドル高も急速に巻き戻され、NY金は1470ドル付近から1490ドル台まで20ドル強の急騰。目先は週末の雇用統計までを確認して景気減速懸念とともに追加利下げ観測が強まるか、逆に後退するかの見極めフェーズとなり、1470ドルから1500ドル前後の抵抗水準候補までが主要レンジに。1470ドルを割れると1450ドルまで下値切り下げの可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2019/8/27 - 10/1NYプラチナは-3.1ドル、0.35%の小幅安で3日続落。前日の1年3カ月ぶり大幅下落でつけた安値880ドルをわずかに下回る場面もあったものの、概ね880ドル半ばから890ドル台前半までの小幅保ち合いに終始。いったんはこの水準でほぼ下げ止まった形にも。NY金の反発に付き切れず、しかし米株の急落に追随することもなく、やや中途半端な展開も、目先の方向感は金寄り目線。NY金が大台回復できれば900ドル回復も、一段安の場合には5月末安値から9月高値の61.8%戻しとなる870ドル近辺までが次の下値目安にも。

ドル円・日足チャート 2019/8/28 - 10/1ドル円は30銭余りのドル安円高となって5日ぶりの反落。ゆっくりと、しかし着実に水準を切り上げる流れが続いた5日めの日NY朝、108円台半ばの節目水準まで到達して上値を押さえられたことからも、急反落を余儀なくされた様子。1カ月前と同様に、ISM製造業景況感悪化によるリスク回避の流れはISM非製造業景況感の上振れによって巻き戻されるか、そして雇用統計で一段高となるか。昨今の強弱混在の指標動向からは方向感が定まり難い状態が続くことも予想され、指標結果次第で上へも下へも、という状況に。目先の抵抗水準となる108円台前半を上抜けできれば109円台半ばまでが上値目標に、107円ちょうど付近のサポートを割れると106円割れを試すような展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/1終値とチャート

2日の国内金価格は+4円、0.07%の小幅続伸。ダブルトップ形成の可能性を残しながら、8月末から安値を切り上げるサポートラインと5665円の高値を2度つけた水平ラインとで三角保ち合い形状にもなり、中期的な見方では上下いずれかの節目を抜け出せば大幅変動への可能性も。目先は週末までは限定的な値動きにとどまり、雇用統計などの結果次第では大幅変動へのきっかけにも。5665円の高値は当面の抵抗水準となる可能性も、上抜けた場合には5800円程度までが次の上値目標にも。5560円台を割れると、5520円台が次のサポートも、これも下回ると5400円台前半から5400円割れを目指すような展開となる可能性も。

プラチナ価格は-45円、1.35%の大幅続落。8月29日(3275)以来、1カ月ぶり安値水準での一段安。上昇局面で素通りした水準は下落局面でも素通りしやすく、3300円から3400円辺りまでの水準はなぜか過去も滞空時間が短かった素通りレンジ。サポート候補と見られた7月末高値3290円付近に到達したことで、ここから下の水準は比較的落ち着きやすいところ。90日移動平均線と200日移動平均線が重なる3180円台辺りも強めのサポート候補。
※参考:金プラチナ国内価格10/2とチャート

2019年10月02日(水)時点の相場
国内金:5,597 円 10/2(水) ▲4(0.07%)
国内プラチナ:3,292 円 10/2(水) ▼45(1.35%)
NY金:1,489.0 ドル 10/1(火) ▲16.1(1.09%)
NYプラチナ:886.1 ドル 10/1(火) ▼3.1(0.35%)
ドル円:107.75 円 10/1(火) ▼0.32(0.30%)
→10/1(火)のその他主要マーケット指標

←ISM製造業景況感に加えてADP雇用も、景気減速懸念は週末に? 10/03(木)
→9月主要地区連銀製造業景況感は軒並み低調 10/01(火)
→金価格は高値圏維持もいったん調整の兆し 09/30(月)
→コアPCEは年末予想1.8%到達、追加利下げ観測後退要因に 09/28(土)

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