更新日：2019年10月07日(月)
国内金価格は概ね20日移動平均＋－2％のレンジで推移しています。上昇トレンドの際には20日移動平均線近辺から+2％乖離ライン前後までのレンジで上下動しながら水準を切り上げていくことになり、下落トレンドの場合には20日移動平均線近辺から-2％乖離ライン前後までを主要レンジとして水準を切り下げてきました。20日移動平均-2％乖離ラインを上抜けて上昇し、20日移動平均線を超えて20日移動平均+2％乖離ラインに到達する上昇局面を形成した場合、-2％乖離ラインを上抜けた時点で上昇トレンドがスタートしたものとし、次に-2％解離ラインに到達した時点で上昇トレンドの終了を判断し、厳密にはこの間の最高値までを上昇トレンドと定義するものとします。
この場合、多少水準を切り下げる展開が続いた場合でも、20日移動平均-2％乖離ラインに一度も届かない場合には下落トレンドとは見なさず、調整局面とみなすものとします。
国内金価格が最後に20日移動平均-2％乖離ライン以下となったのは2018年8月21日（-2.39％）。この翌日から1年1カ月以上に渡り、-2％乖離ラインを上回る水準での推移が続いています。今年2月から5月にかけては水準を切り下げる展開が続きましたが、-2％乖離ラインに達することは一度もなく、長めの調整局面となりましたが、その後は急騰局面を形成することになりました。
過去10年余りの期間で、下落トレンドではない期間が最長となったのは2016年10月13日から2018年2月7日までの1年4カ月間。1年を超えたのは今回で2回め。
前回1年4カ月続いた時の最高値は2018年1月9日の5127円。この間の上昇幅と上昇率は+654円、+14.62％となっていました。
現在継続中の上昇トレンド（下落トレンドではない期間）では9月5日と25日の5665円まで+1151円、+25.50％となっています。
前回は高値をつけて約1カ月後には20日移動平均-2％乖離ラインに到達して上昇トレンドの終了を確認することとなりました。
現時点での20日移動平均は5596円、+2％乖離は5707円、-2％乖離は5484円。今後、高値更新することなく-2％乖離ラインに到達したなら上昇トレンドの終了と下落トレンドのスタートを確認することになります。
なお、20日移動平均は先週末から1円下落。20日移動平均が下落するのは6月3日以来4カ月ぶり。4カ月前までと同様に、調整局面がスタートしたのか、もしくは下落トレンドがスタートしているのか、見極め期間に入っています。
7日の国内金価格は先週末から-7円、0.12％の小幅安となって5営業日ぶりの反落。週末の米雇用統計では雇用者数と賃金の伸び悩みを失業率の想定外の低下がカバーする形となり、NY金の上値を押さえた格好に。週明けの東京早朝には中国が米国との貿易協議で議論の範囲を狭める意向、との報道などもあり株安円高傾向優勢となって時間外のNYは1510ドル台での小康状態。近年最高値付近で下げ渋る状態となっている国内金価格はゆるやかに上昇する9日移動平均線（5618）から21日移動平均線（5599）がサポート候補となり、FOMC議事要旨や米インフレ指標などを材料に高値更新トライか調整方向か、という展開にも。先月には予想以上の伸びを示したコアCPIが高水準を維持するようだと追加利下げ観測後退につながり、上値抑制要因にも。
国内プラチナ価格は、20日移動平均＋－4％乖離ラインを目安として上下動を繰り返す展開が続きます。ただし、しばしば上下の乖離ラインをオーバーランする場面も見られます。最近のパターンとしては、乖離ラインをオーバーランした場合、その方向へのトレンドがしばらく続くことになります。現時点の20日移動平均-4％乖離は3293円。本日時点でこれをオーバーランしました。
現在、90日移動平均線（3191）が上昇の兆しにあることが、これまでとの相違点でもあり、中期トレンドが変化し始めているのであれば、これまでとは違う展開となる可能性もありそうです。このまま90日移動平均線を下抜けるようだと、これまでのパターン踏襲、ということになりそうです。
7日のプラチナ価格は-31円、0.93％の続落。8月29日（3275）以来の安値となり、2日の3292円を下回ったことでもう一段の下げも想定され、7月末の高値保ち合い水準3240円台辺りまでが下値目安にも。切り返して3320円台を上抜けるようだと反発継続で上値目安は9月初旬の押し目水準3380円台まで。
※参考：金プラチナ国内価格10/7とチャート
2019年10月07日(月)時点の相場
国内金：5,645 円 10/7(月) ▼7(0.12％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：3,288 円 10/7(月) ▼31(0.93％)
NY金：1,512.9 ﾄﾞﾙ 10/4(金) ▼0.9(0.06％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：886.9 ﾄﾞﾙ 10/4(金) ▼7.5(0.84％)
ﾄﾞﾙ円：106.94 円 10/4(金) ▲0.05(0.05％)
10/4(金)のその他主要マーケット指標
年内追加利下げあと2回か1回か、決着へ10月の攻防 10/08(火)強弱混在の9月雇用統計、揺れる10月追加利下げ観測とFRB 10/05(土)ISM非製造業景況指数も3年ぶり低水準、悲観ムードは一時的？ 10/04(金)ISM製造業景況感に加えてADP雇用も、景気減速懸念は週末に？ 10/03(木)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート＆レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート＆レジスタンスライン