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★金プラチナ短期相場観★

世界の金需要 2019年第3四半期
更新日:2019年11月07日(木)
世界の金需要 四半期推移 2019年第3四半期ワールド・ゴールド・カウンシルのレポートによると、2019年第3四半期の世界の金需要は1107.9トン。前期比-34トン(-3%)、前年同期比では+28.8トン(+2.7%)。2四半期ぶりの低水準となっています。
<目的別需要>
■宝飾品:460.9トン。前期比-68.9トン(-13%)、前年比-85.3トン(-15.6%)、シェア41.6%は3年半ぶり低水準。
■産業用:82.2トン。前期比+1.2トン(+1.5%)、前年比-3.2トン(-3.7%)、シェア7.4%は2四半期ぶり高水準。
■投資:408.6トン、3年1四半期ぶり高水準。前期比+111.8トン(+37.7%)、前年比+214.2トン(+110.2%)、シェア36.9%は3年1四半期ぶり高水準。
■中央銀行:156.2トン、5四半期ぶり低水準。前期比-78.1トン(-33.3%)、前年比-96.9トン(-38.3%)、シェア14.1%は3四半期ぶり低水準。
産業面では、5Gインフラ関連の需要が4Gの4-5倍になるとの推定もあり、今後の需要に貢献する可能性もあるようです。

中央銀行の買い越し上位国は、
1位:トルコ:+71.36トン
2位:ロシア:+34.87トン
3位:中国:+21.77トン
4位:カタール:+10.90トン
5位:アルゼンチン:6.84トン
6位:UAE:+4.91トン
7位:カザフスタン:+2.14トン
アルゼンチンを除き、中東から中央アジア界隈がほぼ上位を独占。外貨準備の米ドル離れを推進するロシアは現状ペースでの買い増しが続いた場合、1年後にはフランスを抜いて世界5位の金保有大国となる可能性も。

世界の金投資需要と金価格 四半期推移 2019年第3四半期<投資需要・内訳>
■現物:150.3トン、2008年第1四半期以来、11年半ぶりの低水準。前期比-69.8トン(-31.7%)、前年比-147.8トン(-49.6%)。
■ETF:+258.2トン、3年半ぶり高水準。前期比+181.6トン(+236.7%)、前年比+362トン(+348.8%)。
金価格高騰がETF関連の急増につながり、逆にバーやコインなどの現物需要は急減。ETFが売り越しから買い越しへと転換後、数四半期で価格はピーク水準を迎える傾向があり、転換4期めとなる今回もいったんピークとなる可能性も。

インドと中国の金消費需要 2019年第3四半期<金消費需要>
金現物投資需要と宝飾品需要を合わせた、金消費需要は611.2トン。少なくとも過去10年では最低水準となり、前期比-138.6トン(-18.5%)、前年比-233.1トン(-27.6%)。
インドは前期の1位から2位陥落。インドの宝飾品需要は101.6トンで3年1四半期ぶりの低水準、現物投資需要は22.3トンで10年間で最低。
2四半期ぶりに1位返り咲きの中国の宝飾需要は156.3トンで2四半期ぶり高水準、現物投資需要は42.8トンで3年ぶりの低水準。
インドでは価格高騰により金消費需要が大幅減。9月初旬には過去最高値を記録、その前後も含めて第3四半期は歴史的高値圏での推移が続き、景気減速懸念も背景に。中国でも景気減速懸念などが影響。

世界の金消費大国上位10カ国 2019年第3四半期<世界の金消費大国>
3位の米国は3四半期ぶり高水準、4位ドイツは10年間で最低。順位は変わらず、景気動向が顕著に表れた様子も。
前回7位のイラン2四半期ぶり高水準で5位へ2ランクアップ、前回5位のトルコは1年ぶり低水準となって6位へ後退、ベトナムは7四半期ぶり低水準ながらも前回10位から7位にアップ。その他の国が減少したことが影響。
8位ロシアは3四半期ぶり高水準で前回13位からランクイン、9位サウジは変わらず、10位韓国は2四半期ぶり低水準でも前回15位からランクイン。
なお、前回8位のタイは15.07トンから今期-10.78トンへと初の売り越し転換、日本の-3.62トンを大きく下回り、調査対象国では最下位に。

この夏、第3四半期にはドル高とドル建て金価格の上昇が同時進行したことにより、主要金消費大国での自国通貨建て金価格が軒並み歴史的高値水準へと高騰し、さらに世界的な景気減速懸念も影響し、需要を抑制することにつながりました。

NY金・日足チャート 2019/10/3 - 11/66日のNY金相場は+9.4ドル、0.63%高で4日ぶりの反発。米中貿易協議の部分合意署名が12月にずれ込む可能性も伝えられ、リスク選好の流れも一服、最高値更新が続いた米株の上昇も一服となり、ドル高円安と米長期金利上昇も一服。前日の大幅安からの自律反発にもなったNY金は前日安値(1480.7)で1480ドルを下回らず、これを起点にゆるやかな上昇基調となってこの日のNY市場では1490ドル台半ばまで反発。一段安へと向かう可能性はいったん後退し、5カ月ぶりに下抜けた90日移動平均線(1487.4)も再度上抜け、これがサポートラインとなる可能性も。目先は1480ドルから1510ドル台までのレンジで保ち合い継続の様相にも。あらためて1480ドルの下限を割り込むようだと10月安値1460ドル台までが次の下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/3 - 11/6NYプラチナは+1.1ドル、0.12%の小幅高で3日ぶりの反発。時間外には前日安値を下回るも920ドル台半ばまでと下値も限定的、NY朝には一時930ドル台後半まで反発し、過去に保ち合いを形成してきた930ドル前後の水準でサポートされた状態に。短期トレンドでは中立を示す9日移動平均線(933.0)付近に位置し、十字線に近い足型を残して反発への可能性も示唆する様子も。目先は910ドル台から950ドル台までのレンジで保ち合い形成の様相にも。

ドル円・日足チャート 2019/10/3 - 11/6ドル円は20銭弱のドル安円高となって4日ぶりの反落。3日続伸してきた流れも一服、東京・欧州時間にかけて109円10銭台から109円割れへとゆっくりと小幅に水準を切り下げる流れが継続。NY時間には米中合意署名の先送りの可能性報道を受けて一時108円80銭近辺まで小幅に急落する場面も、しかしこの水準では下げ渋る底堅さも。半年ぶりに上抜けた200日移動平均線(109.02)超えの水準は維持できず、これが抵抗水準となる前に再度上抜けできるかが目先のポイントに。抵抗水準となるようだと110円台を目指す流れは出だしで躓く形となり、108円から109円20銭までのレンジでの保ち合い形成に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/6終値とチャート

7日の国内金価格は+10円、0.18%の反発。上下動を繰り返しながらも水準を切り上げてきた上昇トレンド継続を示唆する形も、反発値幅は限定的に。6月以降の上昇トレンドも6カ月めに突入。この間、目安となったサポートラインは21日移動平均線。上昇軌道を続け、価格ラインをサポートし続けてきたこのラインは段階的にその傾斜がなだらかへと変化する状態。現状5674円で推移するこの21日移動平均線を下回るとトレンド継続に向けての注意信号。さらに5660円台の節目も下回るようだとトレンド転換への可能性を含めて調整幅拡大へ、5600円の大台ライン付近までが下値目安に。

プラチナ価格は-9円、0.25%の続落。短期上値目標3560円には少し及ばず、上値トライの流れは3548円までで折り返す形となり、4年越しの下降チャネル上限ラインとの攻防には今回も・・・という状態にも。ただし、これまではこのライン付近で跳ね返されると急反落を繰り返してきた展開が、今回は下げ渋りの様相にも。切り返して3550円超へと抜け出すことができれば今年高値更新と4年越しの下降チャネル突破となる3590円台までが次の上値目標に。しかし、3480円台のサポートを割れると今回も急反落へ、の可能性となって3420円台までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格11/7とチャート

2019年11月07日(木)時点の相場
国内金:5,690 円 11/7(木) ▲10(0.18%)
国内プラチナ:3,527 円 11/7(木) ▼9(0.25%)
NY金:1,493.1 ドル 11/6(水) ▲9.4(0.63%)
NYプラチナ:931.7 ドル 11/6(水) ▲1.1(0.12%)
ドル円:108.96 円 11/6(水) ▼0.19(0.17%)
→11/6(水)のその他主要マーケット指標

←インフレ期待は過去6年余りで最低 11/08(金)
→米貿易赤字9月は縮小、ただし輸出入ともに5カ月ぶり低水準 11/06(水)
→ユーロ圏製造業PMI、10月は北部勢下げ渋りも南欧勢は低迷 11/05(火)
→米10月雇用統計は想定以上、製造業景況感は想定未満 11/02(土)

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