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米1月CPI低調で一時ドル安金高急進、プラチナも一段高
更新日:2021年02月11日(木)
米・消費者物価指数(CPI) 2021年1月米労働省が発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比+1.40%。市場予想の+1.5%を下回りましたが、12月の+1.36%からは小幅に上昇。3月(+1.54)以来、10ヵ月ぶりの高水準。
食品とエネルギー関連を除くコアCPIは前年比+1.41%。これも市場予想の+1.5%を下回り、12月の+1.62%からは低下。6月(+1.19)以来、7ヵ月ぶり低水準。方向感は違えど、どちらも低水準。

直近では上昇傾向にある総合指数はNY原油価格の上昇に押し上げられた格好にもなっています。
NY原油価格は1月の月間平均で52.11ドル。12月の47.09ドルから急騰、3ヵ月続伸で昨年1月(57.53)以来1年ぶりの高水準。
CPIのカテゴリー別でも、エネルギー価格は前年比-3.6%となり、昨年2月(+2.8%)以来11ヵ月ぶり高水準。項目別でもガソリン価格が-8.6%となって2月(+5.6%)以来11ヵ月ぶり高水準。いずれも3月に前年割れへと落ち込んで以降では最高水準となっています。

これに対してウェイト60%を占める、エネルギー関連を除くサービス価格は前年比+1.3%。12月の+1.6%から急低下、続落で2020年1-2月の+3.1%から下落基調が続きます。
主な項目では中古車価格が前年比+10%近辺で5ヵ月連続横ばい推移となっているのに対し、航空運賃は-17%まで回復した11月から続落で-21.3%となって4ヵ月ぶりに-20%超へと逆戻り。賃貸住宅は3ヵ月続落で+2.1%、2020年1-2月の+3.8%から低下傾向が続きます。健康保険は昨年2月の+20.7%から11ヵ月連続の低下で1月は前年比+2.9%。
インフレ圧力は、2021年スタート時点でも抑制状態が続きます。

今後の景気回復見通しを織り込んで上昇していたインフレ期待も頭打ち。10年物の期待インフレ率(BEI)は8日には6年半ぶり高水準となる2.22%まで上昇していましたが、この日は2.21%へと小反落。
パウエルFRB議長はこの日、講演で「昨年2月の米失業率は3.5%という低水準だったがインフレの兆しは乏しかった」ことを指摘し、追加の景気刺激策によって経済が過熱するとの考えには否定的な見方を示しました。と同時に、そう簡単にインフレが加速することはないとの見方を示唆した格好にも。

NY金・日足チャート 2021/1/6 - 2/1010日のNY金相場は+5.2ドル、0.28%高で4日続伸。上ヒゲを残して若干の失速感も漂う状態となった前日NY引け後の1830ドル台がこの日の安値となり、一転して底堅さを見せるような展開にも。ゆるやかなドル安の流れが続いたことでロンドン序盤にかけて1840ドル台半ばへと上昇、NY朝には米1月CPIが予想を下回ったことを受けて1.17%台まで上昇していた米10年債利回りが1.14%近辺まで急落、ドル安も追随したことで1850ドル台半ばまで10ドル超の小幅急騰。しかし、これを維持できずドル円の下げ渋り、ユーロドルの上げ渋りにも連れて元の水準へと反落。終値ベースでは若干水準を切り上げながらも2日連続で上ヒゲを残し、高値では200日移動平均線(1856.0)、終値では20日移動平均線(1842.9)にしっかり上値を押さえられ、やはり上値の重さも露呈したような格好にも。2本の移動平均線と1860ドル台の節目、さらに90日移動平均線(1871.6)と続く強めの抵抗帯を突破することができたなら、流れは大きく変わる可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2021/1/6 - 2/10NYプラチナは+52.5ドル、4.4%の大幅高で4日続伸。2月1日(+59.6ドル、5.52%)以来9日ぶりで今年3番めの急騰となり、2015年2月5日(1249.7)以来6年ぶり高値水準に。短期上値目標1190ドル台到達に伴う一服感も束の間、東京朝の時間帯に1200ドルの大台を超えるとほぼ調整レスの状態で上げっ放し、NY朝につけた高値は1264.7ドル。2015年1月28日(1267.8)以来、6年と半月ぶり高値水準まで上昇。その後は1230ドル台まで反落もNY午後には1240ドル台へと下げ渋る状態。2011年高値(1912)から2020年安値(562)までの半値戻し(1237.0)を達成し、次に意識される中長期的節目は61.8%戻し(1396.3)。水準を切り上げる度にボラティリティも高まり、急騰後の急反落への警戒感も。下値サポート候補は2月初旬までの高値保ち合い上限、1140ドル。
金との価格差は595.8ドル、昨年2月5日(575.7)以来1年ぶりの低水準。

ドル円・日足チャート 2021/1/7 - 2/10ドル円は104円60銭付近でほぼ変わらず横ばい推移。欧州時間には日銀のマイナス金利深堀りを含む緩和余地明確化を検討との報道が伝えられて104円80銭台まで買われるも、NY朝には米1月CPIの下振れを受けて104円50銭台へと急反落。上に行って来いとなった後は104円60銭を中心に値動き縮小。90日移動平均線(104.30)と20日移動平均線(104.34)に下値を支えられる形で下げ渋り、3日続落後に十字線を形成して反発への可能性も示唆。目先は104円半ばから105円までの小幅レンジで保ち合い形成となって方向感の再確認フェーズにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/10終値とチャート

2021年02月11日(木)時点の相場
国内金:6,749 円 2/10(水) ▼16(0.24%)
国内プラチナ:4,286 円 2/10(水) ▲43(1.01%)
NY金:1,842.7 ドル 2/10(水) ▲5.2(0.28%)
NYプラチナ:1,246.9 ドル 2/10(水) ▲52.5(4.40%)
ドル円:104.60 円 2/10(水) ▼0.02(0.02%)
→2/10(水)のその他主要マーケット指標

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→2020年世界のプラチナ産出量は3年連続減 02/10(水)
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