長期金利上昇、国内金価格は週足・三役逆転回避をかけた攻防
更新日:2021年02月22日(月)
イスラエル保健省の分析データによれば、米ファイザーとドイツ・ビオンテックの共同開発ワクチンの感染予防有効率は89.4%、死亡を防ぐ効果は99%という結果も報じられています。ワクチン効果がより明確化され、以前にも増してワクチンへの期待感と接種の必要性意識が高まりそうです。そして、アフター・コロナへの希望が長期金利の上昇基調をさらに後押ししそうな状況にも。
NY金との逆相関関係が年明けから急速に強まった米10年債利回りは先週末、19日には1.33%台まで上昇し、昨年2月25日(1.3520)以来1年ぶりの高値。コロナ前の水準を回復しています。
週明け時間外の米10年債利回りは1.35%台へと一段高でスタートし、NY金は週末の1780ドル付近からほぼ変わらず同水準での小康状態。NYプラチナは週末の1280ドル台から急騰スタートで1300ドルの大台ラインとの攻防へ。為替も週末の105円40銭台をはさんで40銭割れから60銭近辺までのレンジで保ち合いの様相。
22日の国内金価格は+40円、0.61%高で4日ぶりの反発。6720円の節目割れに伴う下値目安6580円程度までしっかり到達したことによる一服感から、11月末安値6512円までは少し距離を残しながらも二番底に近い形となっていったんは下げ止まり。NY金の下げ渋りが続けば6570円台から6750円までの広めのレンジを維持してどこまで戻せるか、という状況にも。6570円台の下限を割り込むようだと短期的には11月末安値付近、6520円近辺までが下値目安に。
週足一目均衡表では、雲の下限ラインが今週の6573円から次週6600円へ、3月後半から6月までは6621円。2月最終週、週足での三役逆転回避をかけた攻防ラインは6573円ではなく、6600円。現状水準は昨年3月安値から8月最高値の半値戻し(6662)を既に下回っており、日足に続いて週足でも三役逆転となれば、中期的なサポート候補としては61.8%戻し(6423)、もしくは2018年8月安値から最高値までの38.2%戻し(6447)など。今週の攻防が、極めて重要にも。
プラチナ価格は+66円、1.41%の反発。過熱感をほとんど解消しないまま、高値保ち合い上限トライの様相にも。4800円超へと高値再更新へと向かえば短期的には4850円程度までが次の上値目標に。急反落となって保ち合い下限4660円を割り込むような展開となった場合には、4600円前後までが短期下値目安に。
金との価格差は1856円となり、2019年5月30日(1833)以来1年8ヵ月半ぶりの水準まで縮小。
※参考:
金プラチナ国内価格2/22とチャート
日足、週足、月足全てで三役好転の強気マックス状態を維持するプラチナは、2013年高値から2020年安値の76.4%戻し(4732)との攻防。この水準を維持して2月最終週を終えることができれば、4800円を超えて昨年3月安値(2422)の2倍へ、そして春にかけては5000円の大台ラインもチラつく可能性も。
2021年02月22日(月)時点の相場
国内金:6,616 円 2/22(月)
▲40(
0.61%)
国内プラチナ:4,760 円 2/22(月)
▲66(
1.41%)
NY金:1,777.4 ドル 2/19(金)
▲2.4(
0.14%)
NYプラチナ:1,293.1 ドル 2/19(金)
▲18.4(
1.44%)
ドル円:105.44 円 2/19(金)
▼0.25(
0.24%)
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