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生産者物価、コアPPIは過去最高、一時的インフレ加速へ
更新日:2021年04月10日(土)
生産者物価指数(PPI)2021年3月米労働省が発表した3月の生産者物価指数(PPI)は前年比+4.23%。市場予想の+3.8%程度を大幅に上回り、2月の+2.79%からも急騰。3ヵ月続伸で2011年9月(4.51)以来、9年半ぶりの高水準。
食品とエネルギーを除いたコア指数では前年比+3.12%。これも市場予想の2.7%程度を上回り、2月の+2.54%からも急騰、3ヵ月続伸で2011年8月(2.99)を上回って過去最大の伸び。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数では前年比+3.14%。こちらも2月の+2.24%から急騰、10ヵ月続伸となり、2018年9月(3.13)を上回ってこれも過去最高。
コアPPIはいずれも過去最高の伸びを示す状態となり、インフレ加速の兆候という結果に。

ただし、1年前の3月はコロナショック。PPIが前年比+0.34%、コアPPIは+1.11%、コアPPI2は+1.00%といずれも急低下したタイミングであり、その時期との比較での急騰はやむなし。夏頃までは低迷状態が続き、秋にかけてもゆるやかな伸びにとどまったことからも、今後しばらくは高めのインフレ基調を示す結果が続くことも予想されます。

なお、この日発表された中国の3月生産者物価指数も前年比+4.4%。2月の+1.7%から急騰し、5ヵ月続伸で2018年7月(+4.6)以来、2年8ヵ月ぶりの高水準。
やはり1年前のコロナ禍の時期との比較であることを差し引く必要はあるものの、中国の場合は少し前からPPIは低下基調にあり、燃料価格上昇などに加え、内需拡大など実際にインフレ加速要因も多少影響し始めている様子もあるようです。

いずれにしても今後はCPIやPCEインフレ指数も急騰しやすい時期に突入することにもなり、FRB関係者がやたらと警戒を呼びかけるように、市場の誤解も招きやすい結果も散見されそうです。

NY金・日足チャート 2021/3/5 - 4/99日のNY金相場は-13.4ドル、0.76%の反落。前日の米長期金利低下とドル安の流れが巻き戻されて流れは反転、前日上昇分をほぼ帳消し。時間外序盤の高値では前日高値を超えられず1760ドル手前から軟調推移の展開。ロンドン時間までに1740ドル台へ、NY朝には生産者物価指数が予想を上回るインフレ上昇の兆しを示したこともあり、一時1730ドル付近まで急落。ただし、その後は米長期金利上昇とドル高の失速にも連れて1740ドル台を回復。下値では20日移動平均線(1729.8)にもサポートされた格好ながら、上方向には節目となる昨年8月最高値(2089.2)から今年3月安値(1673.3)までの23.6%戻し(1771.5)が意識されるまでもなく、ダブルボトム完成後の上値トライへの流れは腰折れの様相に。上向きの短期トレンドを維持して再度上値トライとなって目先の抵抗水準1760ドルを超えることができれば23.6%戻しから1780ドル付近までが目標水準に。下値は1730ドルがサポート候補、割れると短期トレンド転換へ。
週間ベースでは+16.4ドル、0.95%高で3週ぶりの反発。

NYプラチナ・日足チャート 2021/3/5 - 4/9NYプラチナは-26.1ドル、2.11%の大幅反落。とはいえ今年の平均騰落値幅(絶対値)20.9ドルを25%上回る程度、今年10番めの下落幅。水準としては4月1日(1208.6)以来、8日ぶりの安値。金の軟調推移に追随する展開となり、時間外序盤の1240ドル手前が高値、欧州時間には1220ドル割れ、NY朝には一時1200ドルを割れて1193ドルまで急落。NY午後にかけてなんとか1200ドル台を回復。今年2番めとなった前日の小動きの反動が下方向に吹き出した格好にも。3月末の保ち合い高値圏1190ドルが目先のサポート候補となり、ここから20日移動平均線(1199.4)辺りまでを維持できれば上値トライ再開へのチャンスも。1240ドル超えなら1260ドル程度までが上値目標に。
週間ではわずかに+0.7ドル、0.06%の小幅続伸。

ドル円・日足チャート 2021/3/8 - 4/9ドル円は38銭のドル高円安、0.35%の反発。109円30銭をはさんでの小幅保ち合い推移となった東京午前から、午後には徐々に反発基調へ。米長期金利上昇に連れて欧州時間に109円半ばを超えるとNY朝にはPPIの上振れを受けて一時109円90銭台まで上昇。その後は長期金利上昇一服を受けて109円60銭台へと反落。前日安値となった今年安値から高値の23.6%戻し(108.99)で一旦調整を終えた可能性も残し、20日移動平均線(109.53)にもサポートされた格好にも。目先は109円台を主要レンジに上値トライ再開か調整再開かを見極める展開へ、1.7%付近で上げ渋る米10年債利回りの動向次第。
週間では-1.04円、0.94%安で3週ぶりの反落。週間の下落率としては今年最大、昨年11月2日からの週(-1.31円、1.25%)以来、5ヵ月ぶりの急落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/9終値とチャート

2021年04月10日(土)時点の相場
国内金:6,716 円 4/9(金) ▲30(0.45%)
国内プラチナ:4,677 円 4/9(金) ▼6(0.13%)
NY金:1,744.8 ドル 4/9(金) ▼13.4(0.76%)
NYプラチナ:1,209.3 ドル 4/9(金) ▼26.1(2.11%)
ドル円:109.67 円 4/9(金) ▲0.38(0.35%)
→4/9(金)のその他主要マーケット指標

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