国内金価格、今年高値更新なら逆三尊完成
更新日:2021年05月10日(月)
波乱となった米4月雇用統計を終えて落ち着きを取り戻し始めた市場、週明けはわずかにサプライズの余韻を残すように為替は先週末の108円60銭付近から50銭割れをうかがう軟調スタートも、日経平均上昇と円安の流れで108円80銭台へと反発。時間外の米10年債利回りが1.6%付近へと上昇していることもサポートに。これが重石となるNY金は先週末の1830ドル台前半から半ばへと小幅上昇後に元の水準へと小反落。NYプラチナは1250ドル台半ばから1260ドル台での上下動。
10日の国内金価格は+50円、0.72%高となって連休明けから3営業日続伸、連休前の横ばい推移をはさんで5営業日続伸。5日続伸は3月以来で今年2度め。水準としては1月8日(6977)以来、4ヵ月ぶりの高値。6780円の節目突破に伴う短期上値目標6850円程度を大幅に上回って調整必至の状況で迎えた雇用統計の想定外の結果に一段高、ただしNY金の短期上値目標到達の場合の想定行き過ぎ水準6977円近辺にほぼ到達。3ヵ月ぶりに上抜けたばかりの200日移動平均線(6881)乖離率も+1.28%へと急拡大。RSIも75.2%の高水準となって短期的には過熱感からの調整確率も急拡大、といった状態に。
日足・一目均衡表では雲の上限にサポートされた状態からの一段高で三役好転を維持、遅行線も雲を上抜けて視界は良好。サポート候補は転換線(6844)まで見当たらない状況に。ただし、この近辺は抜け出したばかりの斜行三角保ち合い上限ラインも重なって強めのサポートとなる可能性も。値幅的には今年高値(7016)から今年安値までの76.4%戻し(6874)も大きく超え、今年高値が意識される水準にも。なお、3月につけた今年安値(6413)を頂点に昨年11月末安値と今年3月末安値とで逆三尊を形成しつつあり、このネックラインが今年高値。今年高値更新なら逆三尊完成、中期的に予想可能な計算上の高値は7619円。今年高値更新なら、昨年8月の最高値(7676)も意識される水準を目指す流れとなる可能性も。
プラチナ価格は+1円、0.02%高で3日続伸。三角保ち合い上方ブレイクを維持しながらも、短期上値目標4770円台までもう少しの上昇余地を残したままでの一服状態。短期上昇トレンドを維持する状態で先週末の大幅高からの帳尻合わせといった状態にも。
日足・一目均衡表では、遅行線が価格ラインとの揉み合いから上抜けて三役好転。価格ラインは三角保ち合い上抜けも、遅行線が三角保ち合い上限ラインにぶつかっていったん上値を押さえられた状態。また、昨年11月から続いた上昇トレンドの下値サポートラインを一段切り下げて新たな上昇チャネルを形成し、この上限ライン付近で失速した状態にも。この上昇チャネルを維持して今年高値(4798)を超えた場合、中長期的には2013年と2010年高値5400円台辺りまでが意識される可能性もあり、昨年11月安値から今年2月高値までの上昇値幅1702円を、3月安値4207円を起点に加算すると5909円。今年高値更新なら、中長期的にはリーマンショック後の高値更新トライへと向かう可能性もなくはない、かもしれません。
※参考:
金プラチナ国内価格5/10とチャート
2021年05月10日(月)時点の相場
国内金:6,969 円 5/10(月)
▲50(
0.72%)
国内プラチナ:4,750 円 5/10(月)
▲1(
0.02%)
NY金:1,831.3 ドル 5/7(金)
▲15.6(
0.86%)
NYプラチナ:1,254.5 ドル 5/7(金)
▼3.1(
0.25%)
ドル円:108.59 円 5/7(金)
▼0.50(
0.46%)
5/7(金)のその他主要マーケット指標
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