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★金プラチナ短期相場観★

コアCPIは29年7ヵ月ぶり高水準へと急騰、ドルも急騰
更新日:2021年07月14日(水)
米・消費者物価指数(CPI) 2021年6月「インフレ上昇は一時的」とのパウエルFRB議長の言葉を信用しようと思いながらも、「そうではない可能性」を指摘する一部FOMC関係者や評論家の発言も気になる向きには、今回のようにCPIインフレが想定以上に上振れると「誰かが買うなら自分も」とドル買いに追随しやすくなってしまうのも致し方ない状況かもしれません。

米労働省発表の6月消費者物価指数(CPI)は前年比+5.39%。市場予想の+4.9%を大幅に上回り、5月の+4.99%からも一段と上昇。7ヵ月続伸となって2008年7月(+5.60)以来、12年11ヵ月ぶりの高水準。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比+4.47%。これも市場予想の+4.0%を大幅に上回り、5月の+3.80%からも急騰。4ヵ月続伸となって1991年11月(+4.49)以来、29年7ヵ月ぶりの高水準。
いずれも春以降は想定以上の急騰局面を形成し、歴史的高インフレ水準に達しています。インフレ急騰を受けて小幅ながらもドル急騰は自然な流れとも言えそうです。

カテゴリ別では、エネルギー価格が5月の前年比+28.5%から6月は+24.5%へと若干の減速も依然高水準。食品とエネルギーを除く商品価格は前年比+8.7%となって4ヵ月続伸。エネルギー関連を除くサービス価格も5月の前年比+2.9%から6月は+3.1%へと一段高、これも4ヵ月続伸。

主な項目別では、中古車が4ヵ月続伸で5月の前年比+29.7%から6月は+45.2%へと急騰。過去最大の伸びとなり、5月の+56.2%から6月には+45.1%へと減速したガソリン価格をわずかに上回る超インフレ状態に。航空運賃も前年比+24.6%となって4ヵ月続伸。女性用アパレルも5月の前年比+4.8%から6月は+5.3%へと上昇し、2ヵ月連続の前年比プラス圏でインフレ急進の兆しも。
対照的に医療用品は続落となって前年比-2.2%、9ヵ月連続の前年割れ。医療サービスも4ヵ月続落となって前年比+1.0%。少なくともここ3年余りで最低水準。健康保険は16ヵ月続落となって4ヵ月連続前年割れで-6.9%。

中古車市場が少し落ち着けば、さらにインフレ急騰へ、という状況でもなさそうにも見えます。

NY金・日足チャート 2021/6/8 - 7/1313日のNY金相場は+4.0ドル、0.22%の反発。1810ドルをはさんでの小幅揉み合い推移で時間外をやり過ごし、NY朝の米6月消費者物価が予想以上に上振れると乱高下の反応。瞬間的には1800ドル付近まで急落後に1820ドル手前まで急反発してこの日の高値をつけ、再び急反落で一時1800ドル割れ。しかしまたしても大台割れでの底堅さもあって買い戻し、1810ドル台を回復して保ち合い推移へ。ただしNY午後には米10年債利回り上昇とドル高優勢の流れに押される形で1810ドル割れへ。若干のインフレ懸念から早期テーパリング警戒感再燃による株安とともに金の重石にもなったものの、意外と底堅さも顕示した格好に。引き続き1810ドル近辺を上限に1800ドル付近での足場固めも意識されての小幅保ち合いの様相にも。パウエルFRB議長の議会証言などを経て上値切り上げへと向えば1830ドル近辺までが次の上値目標。大台を維持できなくなれば1780ドル近辺が下値サポート候補に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/6/8 - 7/13NYプラチナは-11.8ドル、1.05%安で3日ぶりの反落。先週末に1090ドルの節目を上抜け、短期上値目標1120ドル台に対しては前日高値1123.8ドルで到達して上値トライ一服。必然の小幅調整といった展開に。時間外こそ1120ドル付近での小幅揉み合いも1122ドルまでの高値で失速するとロンドン時間には1110ドル台前半へと小幅に水準を切り下げてNY市場へ。CPI発表後の乱高下に巻き込まれると1100ドルまで10ドル余りの小幅急落後に1120ドル手前まで反発。しかしNY引けにかけては金の軟調推移にも連れて1100ドル台前半へと調整。目先、1100ドルでサポートされなければ200日移動平均線(1091.3)から1090ドル近辺がサポート候補。1120ドル台の上限を超えると1140ドル台までが短期上値目標にも。

ドル円・日足チャート 2021/6/9 - 7/13ドル円は28銭のドル高円安、0.25%高で3日続伸。7月5日(110.96)以来、1週間ぶりの高値。前日終値110円30銭台を中心に小幅揉み合い推移となって東京時間を通過、欧州時間からNY朝にかけては米10年債利回りの低下基調にも連れて110円20銭近辺まで軟調推移。米6月消費者物価が想定以上に上振れると110円50銭台まで30銭余りの急騰で反応。その後は長期金利低下とともに110円30銭割れへと反落する場面もあったものの、徐々に金利上昇とドル高の流れが優勢となって110円60銭台まで再上昇。インフレ上昇懸念再燃となってややリスク回避気味の株安に円高・ドル高の流れとなり、今朝の東京市場では円高優勢となって110円50銭近辺へとやや軟調な展開に。3日続伸でその前日始値とほぼ同水準、わずかに上抜けて日足では下げ三法をギリギリ回避して反発方向継続への可能性がわずかに高まる状況も、勢いには欠ける状態。20日移動平均線(110.63)を超えることができれば反発基調継続へ、ここで上値を押さえられると110円を目先の下値サポート候補に保ち合いの展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/13終値とチャート

14日の国内金価格は+7円、0.1%の小幅高で3日続伸。ゆるやかな上昇基調を維持して7月高値を更新、7010円の節目も上抜けたことでもう一段の上値トライへの可能性も高まる状態に。若干のサポート不足の感も否定できない状況ながら、短期上値目標7050円台を目指す流れがジワリと進行する可能性も。下方向には6960円のサポートを割れるようだと反発基調腰折れで6900円前後を目安に調整局面入りへ。

プラチナ価格は-35円、0.81%安となって3日ぶりの反落。4290円台の節目を上抜けて保ち合い上放れ、短期上値目標4380円台辺りを目指す流れはいきなり失速。上値トライはいったん失敗、4330円台が目先の上限となってゆるやかに上昇する9日移動平均線(4255)にサポートされるかどうか。サポートされれば堅調地合いを維持しての保ち合い形成となって4330円台の節目上抜けとなれば上値再トライ、あらためて4380円近辺を目指す流れ再開へ。
※参考:金プラチナ国内価格7/14とチャート

2021年07月14日(水)時点の相場
国内金:7,014 円 7/14(水) ▲7(0.10%)
国内プラチナ:4,296 円 7/14(水) ▼35(0.81%)
NY金:1,809.9 ドル 7/13(火) ▲4.0(0.22%)
NYプラチナ:1,111.2 ドル 7/13(火) ▼11.8(1.05%)
ドル円:110.63 円 7/13(火) ▲0.28(0.25%)
→7/13(火)のその他主要マーケット指標

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→NY連銀消費者調査でインフレ期待は2ヵ月連続過去最高 07/13(火)
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