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小売売上高も想定外の好調維持、8ヵ月連続前年比2桁の伸び
更新日:2021年11月17日(水)
米・小売売上高(前年比) 2021年10月前日の11月NY連銀製造業景況感指数に続き、この日は10月の小売売上高と鉱工業生産も市場予想を上回り、ソフトデータもハードデータも想定外の好調維持。
米商務省発表の10月小売売上高は前月比+1.7%。市場予想の+1.4%を上回り、9月の+0.8%からも一段と上昇。3ヵ月連続のプラスで3月(+11.3)以来、7ヵ月ぶりの大幅な伸び。
自動車を除いた数値も前月比+1.7%となって市場予想の+1.0%を上回り、9月の+0.7%からも一段高。これも3ヵ月連続のプラス圏推移。

前年比では+16.31%となり、9月の+14.26%から上昇。ピークとなった今年4月の+53.42%からは減速傾向が続いていたなかで4ヵ月ぶりの高水準へと反発し、1993年以降のデータでは5番めの高水準。
前年比の長期平均+4.65%を大きく上回る水準を維持して下げ止まり、今年3月以降は8ヵ月連続で前年比2桁の伸びとなり、やや行き過ぎた水準での高止まり状態。

自動車を除いた数値も同様に前年比+17.57%となって4ヵ月ぶりの高水準へと反発。これも過去5番めの高水準で長期平均+4.62%を大きく上回っての高止まり。

30年ぶりの高インフレが続く状況下でも、米国の個人消費の旺盛ぶりはなかなか衰えていないようです。

ただし、この数値にはインフレ調整が含まれておらず、若干の下駄を履いた状態となっているようです。
ミシガン大発表の11月の消費マインドが10年ぶり低水準へと落ち込んだことが、今後のハードデータにどれだけ反映されるのかも、要注目です。

NY金・日足チャート 2021/10/13 - 11/1616日のNY金相場は-12.5ドル、0.67%の続落で10日(1848.3)以来、1週間ぶりの安値。前日終値水準1860ドル台半ばが時間外での安値圏となって小幅保ち合い推移、ロンドン市場では上値再トライとなって1870ドル台へ。NY朝には米指標悪化への思惑が先行した感もあり、前日高値を超えて一時6月14日高値(1879.7)以来5ヵ月ぶり高値となる1880ドル付近まで一段高。しかし米10月小売売上高が想定外の好結果となったことを受けて巻き戻しの展開、10月鉱工業生産も上振れとなって加勢。1860ドル付近では一時下げ渋る動きも、セントルイス連銀ブラード総裁の「タカ派的な方向に進むべき」発言を受けて米長期金利上昇とドル高の流れが加速して一段安。NY引けにかけては1850ドル台前半まで下落。やや一方的にもなりつつあった短期上昇トレンドはようやく一服の兆しにもなり、9月末安値からこの日の高値までの23.6%戻し(1842.1)にもあと少し。1840ドル近辺から1830ドル台までが目先のサポート候補、切り返して1870ドルの上限超えとなれば1890ドル近辺を目安に上値再トライへ。

NYプラチナ・日足チャート 2021/10/13 - 11/16NYプラチナは-22.4ドル、2.04%の反落で11月9日(1061.4)以来、1週間ぶりの安値。金に追随する展開で時間外は1090ドル台での保ち合い推移、ロンドン市場で1100ドルの保ち合い上限を突破すると1110ドル台へと一段高。NY朝には7月16日高値(1141.2)以来、4ヵ月ぶり高値となる1113ドルまで上昇して急反落。高値保ち合い水準へと押し返された勢いで今度は1080ドルの下限割れ、これに伴う短期下値目安1060ドル近辺にも急接近、NY引け後には1060ドル台半ばまで下げて下げ渋る展開に。目先は下値目安1060ドル近辺までの再トライ余地も残しながら1100ドルを上限に保ち合い形成の展開にも。上限超えの場合には上値トライ再開、7月高値圏1130ドル近辺までが上値目標に。

ドル円・日足チャート 2021/10/13 - 11/16ドル円は70銭程のドル高円安、0.6%の続伸で2017年3月13日(114.88)以来、4年8ヵ月ぶりの高値。東京朝の114円00銭台がこの日の安値となり、欧州時間までは先週末高値114円30銭を上限に保ち合い推移。NY時間には10月小売売上高や鉱工業生産など米指標の好結果を受けて米長期金利上昇とドル高の流れが急速に強まり、これまでの今年高値114円70銭付近まで急騰。セントルイス連銀ブラード総裁のタカ派発言などもあり、堅調な流れはNY終盤まで続いて114円80銭台へと今年高値を更新。今朝の東京時間には一時115円手前まで上昇する場面も。114円20銭の保ち合いレンジ上限をしっかりと上抜けたことでドル高円安方向への流れが再開した可能性。上値目標116円台前半辺りまでを目指して堅調な流れ継続へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/16終値とチャート

17日の国内金価格は+3円、0.04%の小幅高で9日続伸。9日続伸は今年最長、2018年1月以来3年10ヵ月ぶり。昨年8月11日(7560)以来、1年3ヵ月ぶり高値水準でのジリ高推移。NY金の調整をドル円の一段高で相殺。RSIは77.3%まで上昇し、平常時なら十分買われ過ぎも、10月末の78台を下回り、10月半ばの87台には大きな開きも。強いて言えば逆行状態での反落警戒感も、さらなる過熱もありうる状況でRSIが機能しない状態にも。9月安値からここまでの23.6%戻し(7298)近辺、7300円近辺までが当面のサポート候補にも。

プラチナ価格は-50円、1.16%の反落。NY金の調整に追随したNYプラチナの大幅調整を反映、高値圏での小幅保ち合い下限、4300円を割り込んでの調整局面入り。短期的には下値目安4240円程度まで、もう少しの下げ余地も。切り返して4320円の上限超えへと向かえば上値トライ再開で7月高値圏4390円近辺までが上値目標にも。
※参考:金プラチナ国内価格11/17とチャート

2021年11月17日(水)時点の相場
国内金:7,463 円 11/17(水) ▲3(0.04%)
国内プラチナ:4,265 円 11/17(水) ▼50(1.16%)
NY金:1,854.1 ドル 11/16(火) ▼12.5(0.67%)
NYプラチナ:1,074.5 ドル 11/16(火) ▼22.4(2.04%)
ドル円:114.82 円 11/16(火) ▲0.69(0.60%)
→11/16(火)のその他主要マーケット指標

←米住宅着工件数は予想下振れ、2ヵ月連続減で半年ぶり低水準 11/18(木)
→予想外に好調のNY連銀製造業景況指数、インフレ指標も高止まり 11/16(火)
→金高ドル高円安で意識される、国内金価格の最高値再トライ 11/15(月)
→ミシガン大消費者信頼感10年ぶり低水準でNY金は7日続伸 11/13(土)

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