6ヵ月続落のドイツ12月IFO景況感、製造業以外は急降下
更新日:2021年12月18日(土)
ドイツのIFO景況感指数は今年後半6ヵ月続落となって12月は94.7。10ヵ月ぶり低水準と低迷状態のまま年末に。前月比-1.9は1月以来、11ヵ月ぶりの急低下。
現況指数が4ヵ月続落で96.9となって7ヵ月ぶりの低水準。期待指数は6ヵ月続落で92.6。
現況の前月比-2.1は昨年4月以来の急低下で足下の景気が急速に悪化していることを示し、期待指数の半年続落と11ヵ月ぶり低水準は今後の見通しが一向に改善しない状況を示します。
供給問題とコロナ感染再拡大がドイツの景気悪化を促進する状態が続いているようです。
業種別では製造業が17.3となって唯一上昇。5ヵ月続落で10ヵ月ぶり低水準となった11月からは+0.6ポイント。今後の期待は改善し、受注は大幅増。しかし、現況評価はやや低調。中間製品や原材料の供給ボトルネックが再び激化している様子。
サービス業は4.5となって3ヵ月続落、8ヵ月ぶり低水準。前月比-7.1はコロナショック時の昨年4月以来、1年8ヵ月ぶりの急降下。現況評価が急速に悪化し、比較的楽観傾向だった期待も悲観的に。特に観光とホスピタリティで急速に悪化。
貿易は-4.1で3ヵ月続落、前月から-6.8の急落で8ヵ月ぶりのマイナス圏入り、10ヵ月ぶり低水準。現況も急激に悪化し、期待も年初以来の低水準に。
卸売りは28.3と相対的には高水準を維持しながらも3ヵ月続落、8ヵ月ぶり低水準。
小売は-16.9となって6ヵ月続落、3ヵ月連続のマイナス圏で2月以来10ヵ月ぶりの低水準。前月比-12.9は1月以来、11ヵ月ぶりの暴落状態。
建設業は続落で7.4、5ヵ月ぶりの低水準。前月比-4.3は1月以来、11ヵ月ぶりの急低下。ビジネス環境は悪化し、現況評価が低下し、期待も悲観的に。
製造業以外は総倒れ状態のIFO景況感も、PMIに追随する形でユーロ安要因の一つとして不透明感が続きます。
この日、米NY連銀のウィリアムズ総裁はテーパリング加速は「利上げに向けた選択肢を作る」と発言。ウォラーFRB理事は「早ければテーパリング終了の3月にも利上げ」が正当化される可能性についても言及。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は「来年2-3回の利上げが適切」かも、と自身のスタンスを説明。
金融政策正常化へと舵を切ったFRBの正当性を擁護する、相次ぐFRB高官の発言は、FOMC後の一時的なドル安基調に歯止めをかけ、今後もドル高をサポートしそうな状況に。
17日のNY金相場は+6.7ドル、0.37%の続伸で11月22日(1806.3)以来、4週間ぶりの高値。4週間続いた保ち合いの上限、1790ドルの節目をFOMC通過と同時に上抜けたことに伴う上昇トレンド入りとなった流れが継続。前日NY午後から続いた1800ドルの大台ラインとの攻防をこの日の時間外に上抜けると1805ドルラインとの攻防、ロンドン時間には1810ドルラインとの攻防を経てNY朝には1815ドルの高値をつけていったん失速。低下基調となっていた米10年債利回りが1.4%割れで下げ渋り、ドル高の流れにも連れてNY午後には1800ドル台前半へ、ウォラーFRB理事のタカ派発言などもあり、NY引け後には1800ドルの大台割れへ。米10年債利回りが2週間ぶり低水準へと上値を切り下げる流れにもサポートされ、上値目標1830ドル台を目指す流れが進行し始めた状況ながら、今年高値圏での保ち合い状態が続くドルインデックスの動向にも慎重姿勢。目先、ダブル・レジスタンスからダブル・サポートに切り替わった90-200日移動平均線(1790.8-1793.6)が重要水準。
週間ベースでは+20.1ドル、1.13%の続伸。4週間ぶりの52週移動平均(1800.3)超えを維持できるかどうかが週足ベースでの重要ポイントにも。
NYプラチナは+5.6ドル、0.6%の続伸で12月9日(937.7)以来、1週間ぶりの高値。前日の大幅反発で930ドルラインとの攻防となった状態がそのまま続き、930ドルを挟んでの保ち合いに。ロンドン時間には930ドル台後半まで上昇も925ドルの安値をつけ、NY朝には週初以来の940ドル台まで上値を伸ばすもNY引け後には再び930ドル割れ。この日の変動値幅は17.1ドルにとどまり、今年の平均34.5ドルの半分以下。15日の安値886.0ドルと9月安値892.6ドルとでダブルボトム形成への可能性を残しての反発で12月前半の保ち合い水準、9月半ばの保ち合い水準でもある930ドル前後の水準を回復し、比較的落ち着きやすいところ。この水準付近を維持できれば、短期地合い回復とともに上値トライへのチャンスも。目先、960ドルが上方向への重要な節目。突破できれば11月高値から12月安値の半値戻し(999.6)近辺が上値目標。その前に930ドル回復が急務。
週間ではわずかに+0.3ドル、0.03%の小幅続伸。下ヒゲ十字線で反発への可能性は示唆。
ドル円はわずかに3銭程度のドル高円安、0.03%の小反発。113円70銭近辺での小康状態から、東京午前には一時113円80銭台まで反発したのがこの日の高値。東京午後から欧州時間にかけては113円50銭をはさんでの揉み合いへ、NY時間には欧米での感染拡大などを受けた株安の流れにも連れ、リスク回避のドル安円高の流れが急速に強まって一時113円10銭台まで下落。しかし、下値サポート113円30銭割れでは下げ渋り、NY午後にはウォラーFRB理事のタカ派発言などにもサポートされて113円台後半へと急反発。FOMC後の上値トライに失敗後、長めの下ヒゲを残して下値トライにも失敗した格好にも。FRBの金融政策転換に伴い、ゆるやかな上昇トレンド形成へと向かいやすい状況継続へ。目先は20日移動平均線(113.80)が抵抗線とならないことが重要で、これを上回って114円10銭の節目も上回ることができれば115円近辺再トライへ。
週間ベースでは+33銭、0.29%の続伸。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/17終値とチャート
2021年12月18日(土)時点の相場
国内金:7,192 円 12/17(金)
▲44(
0.62%)
国内プラチナ:3,747 円 12/17(金)
▲44(
1.19%)
NY金:1,804.9 ドル 12/17(金)
▲6.7(
0.37%)
NYプラチナ:934.5 ドル 12/17(金)
▲5.6(
0.60%)
ドル円:113.72 円 12/17(金)
▲0.03(
0.03%)
12/17(金)のその他主要マーケット指標
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