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ミシガン大1年先インフレ期待は急騰、乱高下で不確実性を示唆
更新日:2023年04月15日(土)
ミシガン大・1年期待インフレ 2023年4月速報ミシガン大消費者信頼感指数の4月速報値は63.5となり、市場予想の62.0を上回り、3月の62.0からも上昇。消費センチメントの下げ渋りも、この日のNY市場でのドル高の流れ加速に貢献したものの、より貢献度が大きかったのはインフレ期待。
1年先のインフレ期待は4.6%となり、市場予想の3.7%を大幅に上回り、3月の3.6%からも急騰。昨年11月(4.9)以来、5ヵ月ぶりの高水準。
この指標が発表される少し前、ウォラーFRB理事が追加利上げの必要性について発言していたことにも絶妙にマッチし、ドル高の流れをサポートした格好にも。

なお、1年期待インフレとしては年末の4.4%から1月に3.9%へと急低下、2月には4.1%へと反発、3月に3.6%へと急低下した後、今回の急反発。直近4ヵ月は上下動を繰り返す乱高下状態。
短期的なインフレ期待の不確実性が高まっている状況を示唆する格好にも。
5年先のインフレ期待が12月から今回の4月速報まで5ヵ月連続2.9%で横ばい推移となっているのとは対照的。
さらに今回の1年期待インフレの前月からの上昇幅は+1.0%となり、2021年5月(+1.2)以来、ほぼ2年ぶりの急騰。その前に1%超の急騰となったのは2020年5月、コロナ直後の+1.1%。2011年4月以降の12年間では3番めの急騰。

この結果を受けて5月の0.25%追加利上げ確率は80%台へと跳ね上がっていますが、今回のミシガン大の調査結果には今週のCPIとPPIの下振れは反映されていないものと推測されます。月末の確報値では下方修正される可能性は高そうです。
それまでにインフレ期待上ブレ要因がなければ・・・

NY金・日足チャート 2023/3/10 - 4/1414日のNY金は-39.5ドル、1.92%の大幅安となって4日ぶりの反落。下落幅は今年の絶対値平均14.7ドルの2.7倍、今年3番めの急落。2040ドルの節目突破に伴う短期上値目標2060ドル近辺到達後の調整局面が急加速。アジア時間には2050ドル台から2060ドル台へと小幅に再上昇も前日高値手前で失速するとロンドン市場にかけて2050ドル近辺へ、NY市場ではウォラーFRB理事の「根強い高インフレを鈍化させるために一段の金融引き締めが必要」発言などを受けてドル高の流れが強まり、2040ドル割れへと急落。さらにミシガン大のインフレ期待上ブレを受けて2010ドル近辺まで一段安、NUY午後につけた安値は2006ドル。下値サポートとなる大台ライン手前で下げ渋るとNY引けにかけて2010ドル台半ばへと小反発。3月中旬以降上昇し続けてきた価格水準に対してRSIのピークが下降する逆行状態が示唆してきた反落警戒感がようやく、まとめて表面化。流れとしては調整局面入り、目先は高値保ち合い下限、2000ドルの大台を維持できるかどうかがポイントに、割れると短期下値目安は1980ドル前後まで。当面の上限2060ドル超へと切り返すことができれば最高値更新トライへも。
週間ベースでは-10.0ドル、0.52%安で7週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2023/3/10 - 4/14NYプラチナは-11.5ドル、1.08%安で4日ぶりの反落。1020ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1050ドル近辺到達後の若干の行き過ぎからの巻き戻し。アジア時間には1060ドル台から1070ドル再トライ、前日高値をわずかに上抜けて1月18日高値(1085.1)以来、3ヵ月ぶりの水準まで上昇して失速。ロンドン・NY市場にかけては1060ドル近辺での保ち合い、NY市場で金の急落に引っ張られた場面では一時1050ドル割れも、NY引け後には1050ドル台後半を回復。高値圏での保ち合いを形成し、1070ドルが目先の上限、突破できれば1080ドル台へと水準を切り上げる展開にも。下値サポート候補は4月初旬高値圏1030ドル近辺。その下には1000ドルの大台ラインが比較的重要なサポート、割れるようだと調整目安は960ドル。
週間ベースでは+37.2ドル、3.66%高で5週続伸。5週続伸は2018年1月以来、5年3ヵ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2023/3/13 - 4/14ドル円は118銭のドル高円安、0.89%高で3日ぶりの反発。3月16日(133.75)以来、1ヵ月ぶりの高値。132円台半ばでの小幅揉み合い推移で東京・欧州時間を通過、NY時間には米3月小売売上高が予想を下回る低調な結果となったことを受けて132円半ばから132円10銭台まで小幅に急低下、しかしウォラーFRB理事のタカ派発言などを受けてドル高の流れが強まると133円台へと切り返し、さらにミシガン大消費者信頼感指数が市場予想を上回り、インフレ期待が急上昇したことを受けて133円台後半へと一段高。NY午後には133円80銭台まで上昇も、上方向への節目ではしっかり上値を押さえられる格好となって上げ渋り。目先は132円半ばから133円80銭までの保ち合いレンジで、強弱混在の米指標結果やFRB高官発言などに一喜一憂する展開にも。上限突破となれば135円台前半までが短期上値目標に、下限割れの場合には130円台後半までの下値再トライへ。
週間ベースでは+1.60円、1.21%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/14終値とチャート

2023年04月15日(土)時点の相場
国内金:9,495 円 4/14(金) ▲63(0.67%)
国内プラチナ:4,831 円 4/14(金) ▲132(2.81%)
NY金:2,015.8 ドル 4/14(金) ▼39.5(1.92%)
NYプラチナ:1,054.0 ドル 4/14(金) ▼11.5(1.08%)
ドル円:133.75 円 4/14(金) ▲1.18(0.89%)
→4/14(金)のその他主要マーケット指標

←インフレ懸念再燃で調整の国内金、懸念後退なら9700円台へも 04/17(月)
→生産者物価PPIは過去最大の急減速、ドル急落でNY金は急騰 04/14(金)
→米3月CPIはやや鈍化、事前のドル高巻き戻しでNY金急騰 04/13(木)
→市場予想は5月利上げ優勢も7月利下げスタートで年末4.375%へ 04/12(水)

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