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★金プラチナ短期相場観★

世界のプラチナ需給 2023年第3四半期
更新日:2023年11月22日(水)
世界のプラチナ需給・鉱山産出量 2023年第3四半期WPIC(World Platinum Investment Council)発表のプラチナ需給レポートによれば、2023年第3四半期の世界のプラチナ総需要は56.3トン。前期比-16.3%、前年同期比では+23.9%となって3四半期ぶりの低水準。宝飾品需要が低調で投資需要は売り越し。
総供給量は55.1トンで前期比-2.9%、前年同期比-1.9%で2四半期ぶりの低水準。需給バランスは1.2トンの供給不足。供給不足は3四半期連続。
※2023年通年見通しでは、総供給量は220.2トン。前年比-2.5%で2年連続減。総需要は253.5トン。2013年以降では最少となった2022年から+26.1%、。需給バランスは33.3トンの供給不足。供給不足は3年ぶり。2024年見通しでは供給が+3.3%の小幅増、需要は-6%の減少、11トンの供給不足見込み。
2年連続の供給不足見込みに伴い、地上在庫は2022年の145.8トンから2023年には112.4トンへ、-22.9%、2024年も-9.8%と減少見込み。

<供給>
■鉱山産出量:44.1トン 前期比-4.0%、前年比+2.2%、2四半期ぶり低水準。うち南アフリカは31.0トン(前期比-3.6%、前年比+1.9%)で2四半期ぶり低水準。南アの電力不足は継続。ロシアは5.2トン(前期比-11.6%、前年比-6.1%)。2カ国合計シェアは83.0%となり、13四半期連続80%以上。
※2023年通年見通しは174.4トン。前年比+0.8%。2024年にはさらに2.4%増加見込み。
■リサイクル:10.9トン 前期比+2.0%、前年比-15.5%。※2023年通年見通しでは45.8トン、前年比-13.3%となって2013年以降では最低。2024年には6.5%の増加見込み。既存の自動車使用期間長期化によるリサイクル用自動車不足が逆風。

世界のプラチナ需給・目的別需要 2023年第3四半期<需要>
■自動車触媒:24.7トン 前期比-5.4%、前年比+13.8%、2四半期ぶり低水準。
※2023年通年見通しは101.5トン、2022年からは+13.8%で6年ぶり高水準。2024年には+1.5%で103.0トン、4年連続増で8年ぶり高水準へ。中国の排ガス規制強化やパラジウム代替需要が追い風。
■宝飾品:14.2トン 前期比-5.2%、前年比-5.2%で3四半期ぶり低水準。
※2023年通年見通しは57.6ン、前年比-2.5%で3年ぶり低水準。2024年には+2.8%で59.2トンの見込み。
■産業用:17.9トン 前期比-16.8%、前年比+5.52%。3四半期ぶり低水準。
※2023年通年見通しは82.5トン、前年比+13.6%で過去最大。ガラス関連が23.5トン、+49.7%の大幅増で過去最大水準見込み。2024年には73.6トン、-10.7%見込み。
■投資:-0.3トン 3四半期ぶりの売り越し。現物投資需要は1.84トン、前期比+126.9%、前年比-35.9%で2四半期ぶり高水準。
※2023年通年見通しは+12.0トン、3年ぶりの買い越し。ETF関連が3年ぶり買い越しで+1.6トン、現物投資は9.5トンで2年ぶり高水準。2024年見込みはETFが-3.7トン、現物投資は5.3トン。
★2023年通年見通しで、需要全体における自動車触媒の占める割合は40.0%。過去最大となった2022年の44.4%から2年ぶり低水準へと縮小。宝飾品は22.7%で2022年の29.4%から縮小、過去最低へ。産業用は32.5%で2022年の36.1%からは縮小。投資は4.7%。2024年には自動車触媒が43.2%へと拡大、宝飾品は24.8%へ拡大、産業用は30.9%へ縮小、投資は1.1%へと縮小見込み。

プラチナ価格とプラチナ消費需要+ETF 2023年第3四半期<価格と消費需要・ETF需要>
宝飾品需要と現物投資需要を合わせたプラチナ消費需要は16.0トン。前期比+1.6%、前年比-10.1%で2四半期ぶり高水準。過去最低となった2022年第4四半期(14.2)を小幅に上回る水準。
NYプラチナの第3四半期平均価格は935.1ドル。前期の1033.2ドルから急低下、4四半期ぶりの低下で1年ぶり安値。3四半期のETF売り越し(-3.1トン)が影響。
※消費需要の2023年通年見通しは67.1トン。2013年以降では最低となった2022年の66.1トンからは+1.6%、2年ぶり高水準。2024年にはは64.5トン、過去最低更新見込み。

NY金・日足チャート 2023/10/18 - 11/2121日のNY金は+21.3ドル、1.08%の反発で10月30日(2005.6)以来、3週間ぶりに2000ドルの大台を回復。アジア時間に1980ドルの安値から1990ドル台半ばへと上昇も、先週末高値で1990ドルの節目超えでは上値も重く、ロンドン市場では1990ドル割れへと下押し。NY朝のドル安局面で節目を超えると一段高、2000ドルの大台も突破して高値では11月3日につけた11月高値(2011.9)に迫る2009.8ドルまで上昇。NY午後にはドル高の流れに押される形で2000ドルの大台維持をかけた攻防へ。1990ドルの節目を上抜けに伴う短期上値目標、11月高値圏2010ドル付近に到達して一服状態に。大台維持できなければ1980ドルが目先の下値サポート。これを割り込むようなら1950ドル近辺までを下値目安に下値トライへも。

NYプラチナ・日足チャート 2023/10/18 - 11/21NYプラチナは+18.5ドル、1.99%の続伸で9月19日(948.4)以来、2ヵ月ぶりの高値。前日の急騰からの一服状態はこの日のアジア時間まで続いて920ドル台での保合い推移、ロンドン市場からは堅調推移再開となり、NY市場では940ドル超え、NY午後には高値で950ドル手前まで上昇。しかし950ドルの節目付近で失速する形となり、NY引け後には940ドル維持をかけた攻防へ。90日移動平均線(919.2)が目先のサポート候補、950ドルの節目を突破できれば200日移動平均線(964.5)も上抜けて980ドル付近までを目指す流れにも。

ドル円・日足チャート 2023/10/18 - 11/21ドル円はわずかに1銭のドル安円高、0.01%安で4日続落も、ほぼ横ばい推移。前日までのドル安円高基調が続いて東京朝の148円40銭台から、午後には147円20銭台まで下落。東京市場終了時には147円80銭台まで反発も欧州時間には147円10銭台まで反落。その後は下げ渋り、上値も限定的となってNY市場にかけては147円半ばを中心に保合い状態に。NY午後にはドル安の巻き戻しとなって148円台を回復、FOMC議事要旨はデータ次第で利上げの可能性も否定しない基本スタンス維持を確認し、NY終盤には一時148円60銭近辺まで上昇。結果的に90日移動平均線(147.25)にも下値を支えられ、150円の節目割れに伴う短期下値目安、7月安値(137.24)から11月高値(151.91)の23.6%戻し(148.45)近辺、148円半ばでいったん落ち着きを取り戻す格好にも。ドル売り圧力が強まるようなら引き続き38.2%戻し(146.31)近辺までが一段安警戒水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/21終値とチャート

22日の国内金価格は+72円、0.7%高で3日ぶりの反発。前日下抜けた9日移動平均線(10410)を上抜け、10350円の節目割れが一時的な行き過ぎだったことを示す格好となって切り返し。あらためて10340円台の下限から10510円の上限までのレンジで保合い回帰の展開に。ただし、21日移動平均線(10436)が目先のレジスタンス候補にもなり、流れとしては調整局面から抜け出し切れない状態。10340円台を維持し切れなくなれば再度下値トライへ、10200円近辺までが短期下値目安に。

プラチナ価格は+58円、1.21%の続伸。11月6日(4849)以来、半月ぶり高値圏での一段高。4760円の節目上抜けと同時に一目均衡表では三役好転、MACDのシグナルライン上抜けなどで短期トレンドも好転の強気相場状態となり、4760円の節目上抜けに伴う短期上値目標4860円程度までを目指す流れが進行。もう少しの上昇余地。勢い余れば4900円の大台トライへも。
※参考:金プラチナ国内価格11/22とチャート

2023年11月22日(水)時点の相場
国内金:10,419 円 11/22(水) ▲72(0.70%)
国内プラチナ:4,837 円 11/22(水) ▲58(1.21%)
NY金:2,001.6 ドル 11/21(火) ▲21.3(1.08%)
NYプラチナ:945.9 ドル 11/21(火) ▲18.5(1.99%)
ドル円:148.39 円 11/21(火) ▼0.01(0.01%)
→11/21(火)のその他主要マーケット指標

←失業保険継続受給4週移動平均は7週連続増、23ヵ月ぶり高水準 11/23(木)
→世界的インフレ収束と下げ渋りの兆候が見られる国々 11/21(火)
→保合い維持で11月通過なら国内金価格は12月に最高値更新も 11/20(月)
→NY連銀非製造業は11月も低調、雇用見通し悪化で賃金上昇見込み 11/18(土)

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