コアPCEは予想を下回って2年9ヵ月ぶりの3％割れ金プラチナ短期相場観 Let's GOLDモバイル

コアPCEは予想を下回って2年9ヵ月ぶりの3％割れ
更新日：2024年01月27日(土)

PCE・コアPCE・スーパーコアPCEサービス・トリム平均PCE・メディアンPCE 2023年12月

米FRBの金融政策判断におけるインフレ指標、PCEデフレーターは低下基調が継続。
12月のPCEは前年比+2.60％。2021年2月（1.89）以来、2年10ヵ月ぶりの低水準。
食品とエネルギーを除くコアPCEは前年比+2.93％。市場予想の+3.0％を下回り、小数点以下2桁で見ると11ヵ月連続の低下。2021年3月（2.26）以来、2年9ヵ月ぶりの低水準、2年9ヵ月ぶりの3％割れ。いよいよコアPCEもFRBの目標水準に迫る2％台に突入。
ただ、12月個人消費支出も前月比+0.5％予想に対して+0.7％と予想以上の好調となったこともあり、強弱混在となって市場反応は乱高下。
なお、セクタ別では現状水準を引き上げているサービス価格が前年比+3.9％となり、5ヵ月連続の低下で2年2ヵ月ぶりの低水準。これも2年2ヵ月ぶりの4％割れ。

最近重視される、住宅とエネルギーを除くサービス価格、スーパーコアPCEのサービス価格（SPコアs）は前年比+3.28％。5ヵ月連続の低下で2021年3月（3.21）以来、2年9ヵ月ぶりの低水準。
ダラス連銀発表のトリム平均PCEは前年比+3.29％。前月から-0.13％、8ヵ月続落で2年1ヵ月ぶりの低水準。5ヵ月連続3％台。
クリーブランド連銀発表のメディアンPCEは前年比+3.83％。前月から-0.12％、40年9ヵ月ぶり高水準となった3月（6.13）から9ヵ月連続の低下で2年ぶりの低水準。

中東情勢悪化による世界的サプライチェーンの混乱や輸送遅延など、今後の懸念材料はあるものの、現時点ではインフレ収束へと着実に近づいています。

NY金・日足チャート 2023/12/20 - 1/26

26日のNY金はわずかに-0.5ドル、0.02％の小反落。時間外は2020ドル台前半での小幅揉み合い推移、NY市場ではコアPCEが市場予想を下回ってインフレ鈍化の進行を好感。ただし個人消費出も予想以上に好調となったこともあり、2020ドル台後半までの小幅急騰後には巻き戻し、さらに12月の米住宅販売成約指数も5カ月ぶり高水準へと急回復となったことを受けてドル高の流れが強まり、NY午後には2020ドル割れ。ただしこの日の変動値幅は12.5ドルにとどまり、今年の平均25.3ドルの半分以下、今年最小で4ヵ月ぶりの小動き。2000ドルから2030ドルまでの保ち合いレンジ中央付近で小康状態となってFOMC待ちへ。上方ブレイクなら今年高値圏2070ドル近辺再トライへ、下方ブレイクなら1970ドル近辺までの下値余地拡大へ。
週間ベースでは-12.0ドル、0.59％の続落。

NYプラチナ・日足チャート 2023/12/20 - 1/26

NYプラチナは+26.8ドル、3.00％の大幅反発で1月10日（929.6）以来、半月ぶりの高値。900ドルの節目割れに伴う短期下値目安870ドル程度までを目指した下値トライは失敗。前日NY午後につけた安値892.5ドルまでで折り返し、この日アジア時間には900ドルの節目との攻防、ロンドン市場でこれを突破すると巻き戻しの流れが加速。NY朝には910ドル台へ、午後には920ドル台半ばまで上昇。前日の大幅下落分を取り戻してさらに一段高となり、今度は920ドルの節目を上抜け。上下動を繰り返して保ち合いレンジを拡大するプラチナ特有の売り買い交錯の不安定相場でなく、90日移動平均線（922.1）も突破できれば一段高トライへ。安値圏での保ち合い上抜けからの短期上値目標は950ドル近辺まで。
週間ベースでは+14.3ドル、1.58％高となって4週ぶり、今年初の反発。

ドル円・日足チャート 2023/12/22 - 1/26

ドル円は46銭のドル高円安、0.31％の続伸。90日移動平均線（147.53）にもサポートされた東京朝には147円50銭近辺で下げ渋り、147円80銭台までを試す展開。欧州時間には148円トライ後に失速して147円半ばへ、NY時間には米12月PCEの結果に乱高下の反応。インフレ鈍化を受けた売りで初期反応も、147円40銭近辺までで切り返すと147円90銭台まで急反発。その後は147円台後半での保ち合い推移も米住宅指標の好結果を受けて148円台へ、NY終盤には148円20銭台まで上昇。147円50銭から148円40銭までの高値保ち合いとなって月末FOMC待ちへ。上抜けとなれば149円台前半までの一段高も、下抜けの場合には146円台前半へと下値切り下げも。
週間ベースではわずかに-2銭、0.01％安で4週ぶりの小反落。週足では高値圏での下ヒゲ十字線を形成。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場1/26終値とチャート

2024年01月27日(土)時点の相場
国内金：10,508 円 1/26(金) ▲32(0.31％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：4,613 円 1/26(金) ▼38(0.82％)
NY金：2,017.3 ﾄﾞﾙ 1/26(金) ▼0.5(0.02％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：921.3 ﾄﾞﾙ 1/26(金) ▲26.8(3.00％)
ﾄﾞﾙ円：148.13 円 1/26(金) ▲0.46(0.31％)

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