更新日：2024年05月14日(火)
米ISM製造業、非製造業の景況指数の構成指数のうち、価格指数がともに4月は急上昇。ミシガン大の1年先インフレ期待も5月速報で半年ぶり高水準へと続伸。4ヵ月連続で市場予想を上回ってきたCPIの4月の結果への注目度が俄然高まるなか、普段は注目度の低い、NY連銀消費者調査での1年先インフレ期待が4月に上昇したことを受け、今回ばかりは市場も反応。
NY連銀の1年先インフレ期待は3.26％。3年1ヵ月ぶり低水準となった1月と3月の3.00％から急反発。11月（3.36）以来、5ヵ月ぶりの高水準に。
4月末に発表された3月のコアPCEの低下幅がわずかとなったことを受け、先週末のミシガン大の1年インフレ期待が2ヵ月連続急上昇となった流れにも同調。
ガソリンや食品がいずれも半年ぶり高水準となり、医療費も4ヵ月ぶり高水準、教育費は1年3ヵ月ぶり高水準、家賃も8ヵ月ぶり高水準など、消費者が予想する価格動向は幅広く上昇。
また、インフレ不確実性は3ヵ月ぶり高水準へと上昇し、失職後3ヵ月で新たな職を見つけられる可能性は3年ぶり低水準へと低下。1年後の失業率が現在よりも高くなる可能性は3ヵ月ぶり高水準へと上昇など、インフレ高止まりへの警戒感とともに労働市場悪化への警戒感も高まりつつあるようです。
13日のNY金は-32.0ドル、1.35％の大幅安で3日ぶりの反落。週末の大幅上昇分をほぼ全戻し。週明け時間外序盤の2370ドルが高値となって軟調推移、ロンドン序盤までに2350ドル近辺まで下落し、NY市場にかけては2350ドルを挟んでの保ち合いに。NY連銀の4月消費者調査では1年先のインフレ期待が3月から上昇したことを受けて米長期金利上昇とドル高急進となり、一時2340ドル割れへと急落、NY午後には2340ドル台を回復。2320ドルから2380ドルまでが目先の主要レンジとなって4月のインフレ動向確認へ。レンジ上抜けなら2400ドル近辺までの上値再トライへ、下抜けると2300ドルの大台割れトライ、2290ドル近辺までが短期下値目安に。
NYプラチナは+3.6ドル、0.36％高で3日続伸。昨年12月28日（1023.2）以来、4ヵ月半ぶりの高値。週明け時間外スタート直後の売り局面で1000ドルの大台を維持して反発、ロンドン序盤には1010ドルトライ、これを突破するとNY朝にかけて1020ドル台へと急騰、高値でも今年高値を更新し、一時1020ドル台半ばまで上昇。失速後には巻き戻しとなって急反落も1010ドル近辺では下げ渋り。RSIも80台へと上昇し、上ヒゲを残して一服の様相にも。ただし目前に迫った12月高値（1031.0）へ、もう一段の行き過ぎトライの可能性も。
ドル円は+41銭、0.26％の続伸で4月30日（157.81）以来、2週間ぶりの高値。東京市場午前には日銀の国債買い入れ減額報道を受けて155円90銭台から50銭近辺まで急落する場面もあったものの、これが安値となって切り返すと午後にかけては155円70銭台を中心に小幅揉み合い推移。欧州時間には80銭台へと中心レンジを若干切り上げ、NY市場ではNY連銀のインフレ期待上昇を受けて155円80銭台から156円20銭近辺まで急騰。前日まで上値を押さえられていた4月高値160円20銭台から5月安値151円80銭台の半値戻し（156.05）を突破し、今朝の東京市場でも156円40銭台へと堅調推移。次の節目61.8％戻し（157.03）を目指す流れでCPI待ちに。20日移動平均線（155.20）辺りが目先のサポート候補に。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場5/13終値とチャート
14日の国内金価格は-95円、0.73％安で4日ぶりの反落。最高値目前での失速となり、最高値圏での保ち合い形成の様相に。12630円から12990円までが目先の主要レンジとなり、上抜けると最高値更新、13070円程度までが短期上値目安に。下抜けた場合には高値保ち合い崩れからの調整局面形成へと向かい、3月末安値（11536）から4月最高値（12996）の38.2％戻し（12438）近辺までが短期下値目安に。
国内プラチナ価格は+50円、0.93％高で3日続伸。2013年2月7日（5445）以来、11年3ヵ月ぶりの高値。5400円の大台を回復しての一段高で2013年高値に到達。RSIは73.9と高めながら、もう一段の行き過ぎ余地も。次の行き過ぎ目安は2010年高値5466円。9日移動平均線（5264）近辺が当面のサポート候補に。
※参考：金プラチナ国内価格5/14とチャート
2024年05月14日(火)時点の相場
国内金：12,885 円 5/14(火) ▼95(0.73％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：5,445 円 5/14(火) ▲50(0.93％)
NY金：2,343.0 ﾄﾞﾙ 5/13(月) ▼32.0(1.35％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：1,010.8 ﾄﾞﾙ 5/13(月) ▲3.6(0.36％)
ﾄﾞﾙ円：156.20 円 5/13(月) ▲0.41(0.26％)
5/13(月)のその他主要マーケット指標
世界のプラチナ需給 2024年第1四半期 05/15(水)インフレ高止まりでも買われ続けた金、再び最高値更新トライ 05/13(月)ミシガン大インフレ期待続伸で5月消費センチメントは急低下 05/11(土)新規失業保険申請件数は予想外の急増、利下げ観測再燃 05/10(金)
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