小売売上高は5月も低調、米消費減速続き利下げ催促へ
更新日:2024年06月19日(水)
小売売上高も低調。
米5月小売売上高は前月比+0.1%。市場予想の+0.3%を下回り、4月分は0.0%から-0.2%へと下方修正。
6ヵ月平均で見ると5月は+0.12%となり、昨年7月(0.05)以来、10ヵ月ぶりの低水準。昨年9月(0.60%)がピークとなり、小売売上高の伸びは減速傾向が継続。
自動車を除く売上高は前月比-0.1%。これも市場予想の+0.2%を下回り、4月分も+0.2%から-0.1%へと下方修正されて2ヵ月連続減。
6ヵ月平均では+0.15%となり、これも10ヵ月ぶりの低水準。やはり昨年9月(0.55)がピークとなって減速傾向が継続。
ガソリンスタンドが-2.2%と大幅減、ガソリン価格の下落が影響。
オンライン販売が前月比+0.8%となったのに対し、レストラン・バーは-0.4%と低調。
ミシガン大のインフレ予想が4月から上昇して5-6月と高止まり、消費センチメントも3月をピークに4-5-6月と急低下している状況を裏付けるような結果に。
この日、クーグラーFRB理事は、予想通りなら「年内に利下げをするのが適切」となる可能性、との発言。ボストン連銀コリンズ総裁は「利下げ時期を検討する上で忍耐強くあるべき」、セントルイス連銀ムサレム総裁は「データ見極めには数カ月ではなく「数四半期」かかる可能性」との発言も。
FRB高官からは慎重姿勢を強調するような声も聞かれますが、12月に2回めの利下げをFRBに催促するように、市場の織り込みは進行していきます。
18日のNY金は+17.9ドル、0.77%の反発。6月6日に続伸となった以外、5月末以降は全て反発か反落か、日々上下動を繰り返す保ち合い状態。この日はアジア時間に2340ドルまで上昇後に反落するとロンドン序盤には2320ドル付近の安値をつけて反発。NY朝には米5月小売売上高が低調となったことを受けてのドル安の流れに連れて2340ドル台へと急上昇、NY午後にはドル安一服も長期金利低下とともに一段高、高値では2350ドル手前まで上昇。下降する20日移動平均線(2353.0)から2350ドルが目先の抵抗水準となり、突破できれば6月高値圏2390ドル近辺までが短期上値目標。保ち合い下限は2320ドルへと切り上げ、これを割れると5月安値圏2280ドル近辺までが短期下値目安に。
NYプラチナは+6.3ドル、0.65%高で3日続伸。6月6日(1011.6)以来、2週間ぶりの高値。アジア時間には一時980ドル超えもこれを維持できず、この日の高値をつけて失速するとロンドン序盤には970ドル割れ、NY市場では960ドル台前半の安値をつけて切り返し。米指標悪化に伴うNY金の上昇に追随するとNY市場では970ドル台を回復し、NY引け後には980ドル回復トライも節目ラインに抵抗感。980ドルの節目をしっかり突破できれば反発局面加速へ、短期上値目標は1000ドルの大台近辺まで。当面の下値サポート950ドルを割り込むようだと反発失敗、下値トライ再開で920ドル近辺までが短期下値目安。
ドル円は+12銭、0.08%高で小幅に4日続伸。4月26日(158.29)以来、1ヵ月半ぶりの高値。東京市場の時間帯は157円60銭台を中心に小幅揉み合い推移、157円50銭付近が安値となり、午後から欧州時間にかけては米10年債利回り上昇に連れて堅調推移となり、この日の高値となる158円20銭台まで上昇。上昇一服後も158円台を維持、しかしNY朝には米5月小売売上高が低調となったことを受けて157円60銭台まで急反落。自律反発では158円ラインにやや抵抗感、NY午後にかけても米10年債利回りが低下傾向となったこともあって上値は重くNY終盤にかけては157円80銭近辺に収束。157円20銭の節目上抜けに伴う短期上値目標158円台再トライ後に上ヒゲを残して一服、という状態に。ただし4日連続で下値も切り上げる形となり、この流れが止まらないようだと今年最高値160円台が意識される展開にも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場6/18終値とチャート
19日の国内金価格は+58円、0.45%の上昇、横ばい推移を挟んで続伸。6月7日(13049)以来、2週間ぶりの高値。12830円の節目上抜けに伴う短期上値目標、12900円の大台回復と21日移動平均線(12925)突破を達成。流れとしては最高値更新後の調整局面がようやく終焉を迎えようかという状態にも。短期的には反発局面一服とともに第2目標となる13000円の大台回復トライへの余力も。
国内プラチナ価格は+13円、0.24%高で3日続伸。6月7日(5487)以来、2週間ぶりの高値。5月高値(5877)から6月安値(5218)の23.6%戻し(5374)を達成し、下げ止まりへの可能性も一段と高まる状態に。短期トレンド転換と上昇局面形成に向けては5490円の節目上抜けの可否がポイントにも。上抜けできれば半値戻し(5548)を短期上値目標に一段高トライへ。できなければ横ばい推移傾向維持へと目標切り下げ。
※参考:
金プラチナ国内価格6/19とチャート
2024年06月19日(水)時点の相場
国内金:12,956 円 6/19(水)
▲58(
0.45%)
国内プラチナ:5,385 円 6/19(水)
▲13(
0.24%)
NY金:2,346.9 ドル 6/18(火)
▲17.9(
0.77%)
NYプラチナ:977.2 ドル 6/18(火)
▲6.3(
0.65%)
ドル円:157.83 円 6/18(火)
▲0.12(
0.08%)
6/18(火)のその他主要マーケット指標
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