CPIは予想外に4ヵ月続伸、コアCPIも高止まりで円安急進
更新日:2025年02月13日(木)
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消費者物価インフレは予想外に加速、コアCPIも高止まり。追加利下げ観測は一段と先送りとなってドル高円安の流れが急伸。
1月のCPIは前年比+3.00%。市場予想の+2.9%を上回り、前月から+0.11%で4ヵ月続伸。5月以来、8ヵ月ぶりの3%台に。
コアCPIは前年比+3.26%。これも市場予想の+3.1%を上回り、12月からは+0.02%、3ヵ月ぶりの小幅上昇で2ヵ月ぶり高水準。14ヵ月連続3%台、8ヵ月連続3.2%前後で下げ渋り。
セクタ別では、最大ウェイト60%を占めるサービス価格が前年比+4.3%。前月から-0.1%で3ヵ月続落、3年ぶり低水準。
ウェイト19.4%のモノの価格は-0.1%。3ヵ月続伸で13ヵ月ぶり高水準。
ウェイト13.7%の食品は11ヵ月ぶり高水準となった12月の2.5%から変わらず。ウェイト6.2%のエネルギーは+1.0%。4ヵ月続伸で半年ぶりプラス圏。
主要項目別では帰属家賃が+4.6%。3ヵ月続落で2年10ヵ月ぶり低水準。賃貸住宅は+4.2%。6ヵ月続落で2年11ヵ月ぶり低水準。
インフレ指標に大きな影響を与えるサービス価格と住宅関連価格は低下基調が継続、しかし依然として高水準。
クリーブランド連銀のメディアンCPIは前年比+3.59%。12月から-0.15%、10ヵ月続落で3年2ヵ月ぶりの低水準。
16%トリム平均CPIは+3.13%。前月から-0.03%、小幅続落で4ヵ月ぶりの低水準。3年半で2番めの低水準。
アトランタ連銀のスティッキーCPIは+3.63%。前月から-0.12%で10ヵ月続落、3年1ヵ月ぶりの低水準。
メディアンCPIとスティッキーCPIは低下傾向が継続。しかしまだ3%台後半の高水準。
コアCPIと16%トリム平均CPIは3%台前半で下げ渋り。
CPI総合指数は底打ち、反発の流れが継続中。
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12日のNY金は-3.9ドル、0.13%の小幅続落。時間外は2920ドル台から軟調推移、アジア時間は2910ドル割れで下げ渋るもロンドン・NY朝にかけて2900ドル付近へ、米1月CPI上振れの結果には急落で反応。2900ドルの大台を割れて安値では2880ドル台半ばまで下落も、一時的にとどまって切り返し、ドル高の流れが続かなかったこともあり2920ドル近辺へと反発。NY午後にはトランプ大統領のウクライナ停戦交渉開始報道を受けたユーロ高ドル安の流れにも連れて2930ドル台半ばまで上昇。ただし地政学リスク緩和と利下げ観測後退はいずれも下押し材料となり、上値も重くNY引け後には2920ドルまで反落。抵抗感が強まる2940ドルがレジスタンスとなりつつあり、これを超えても目先しばらくは上ヒゲの範囲内、2970ドル付近までにとどまり、下方向へは1月末安値(2732.0)から最高値(2968.5)の38.2%戻し(2878.2)近辺がサポート候補に。
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NYプラチナは+12.8ドル、1.24%高で3日続伸。10月29日(1059.3)以来、3ヵ月半ぶりの高値。1030ドル台での保ち合いとなって時間外を通過、ロンドン序盤に1030ドルをわずかに割り込んで切り返し、NY朝には1040ドル台へと反発。CPI後には小幅乱高下を挟んでNY午後には1050ドルの節目トライ。節目超えには失敗したものの、NY引け後も1040ドル台半ばを維持して高止まり。目先、再トライで1050ドル超へと抜け出すことができれば一段高トライ、10月高値(1064.6)超えを目指す流れへ。
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ドル円は+191銭、1.25%高で3日続伸。2月3日(154.86)以来、10日ぶりの高値。東京朝の152円40銭近辺が安値となって堅調スタート、4日連続で上値を押さえられ続けた200日移動平均線(152.75)を上抜けると153円台へと一段高、午前のうちに153円半ばまで上昇すると午後には153円70銭台まで上昇して一服。155円半ばでの小幅揉み合い推移で欧州時間を通過、NY朝には米1月CPIの上振れを受けて154円20銭台へと急騰で反応。NY午後にかけてはドル高の流れは巻き戻されたものの、米10年債利回りの高止まりにも連れ、154円80銭近辺の高値をつけた後も154円半ばで下げ渋り。1月高値(158.87)から2月安値(150.93)の38.2%戻し(153.96)を突破して半値戻し(154.90)付近で失速した格好に。38.2%ラインから90日移動平均線(153.86)が目先のサポート候補、半値戻しを突破して155円20銭の節目も上抜けるようなら一段高トライへ、76.4%戻し(157.00)近辺までが短期上値目標に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場2/12終値とチャート
13日の国内金価格は+190円、1.22%の大幅高で3日続伸。2日連続、今年7回めの最高値更新。NY金の最高値圏での高止まりにドル安円高の巻き戻し局面急加速により、3日合計で575円、3.79%の急騰局面を形成、その前の下落幅213円の261.8%戻し(15722)も達成。上昇チャネルを無視する一段高で調整余地も拡大、この3日間の急騰幅の38.2%戻し(15519)辺りまでが目先の調整目安にも。
プラチナ価格は+105円、2.02%の続伸で11月8日(5318)以来、3ヵ月ぶりの高値。5200円の節目突破に伴う短期上値目標5270円近辺に到達してさらに一段高。直近高値となっていた2月3日(5224)から10日(5109)までの下落幅(115)の161.8%戻し(5295)を達成し、10月高値(5586)から12月安値(4859)の61.8%戻し(5308)も達成。9日移動平均線(5195)が目先のサポートとなり、中期的には76.4%戻し(5414)が次の節目。
※参考:
金プラチナ国内価格2/13とチャート
2025年02月13日(木)時点の相場
国内金:15,739 円 2/13(木)
▲190(
1.22%)
国内プラチナ:5,311 円 2/13(木)
▲105(
2.02%)
NY金:2,928.7 ドル 2/12(水)
▼3.9(
0.13%)
NYプラチナ:1,048.5 ドル 2/12(水)
▲12.8(
1.24%)
ドル円:154.40 円 2/12(水)
▲1.91(
1.25%)
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