期限迫る米関税協議は続々合意へ、関税リスクは巻き戻し
更新日:2025年07月28日(月)
米国を巡る貿易関税協議では、先週の日本に続いてこの週末にはEUとも合意。自動車を含むEUからの大半の輸入関税も15%とすることでフォンデアライエン委員長との合意に至った会談場所として、トランプ大統領が選んだのは母親の故郷スコットランド、一族の企業が所有するゴルフ・リゾート。ちなみに現地ではトランプ大統領の政策などに反発する人々も多く、反発運動も行われているもよう。一方のトランプ大統領はこのコースで全英オープン開催を目指す?目指したとの噂も。
関税協議では、中国との協議が週明けからスウェーデンで行われる予定で、関税一時停止措置を3カ月延長との見通しも。
トランプ関税リスクの巻き戻しの流れが続き、3日続落後の週明け時間外のNY金は上値の重い状態が継続。週末の3340ドル近辺から一時3300ドル付近までの急落スタート後に、節目の3330ドル台に戻して下げ渋り。4日続落後のNYプラチナは週末の1430ドル近辺から1440ドル台へと反発。週末にかけて続伸となったドル円は147円後半で売り買い交錯。

28日の国内金価格は先週末から-143円、0.82%の反落で7月11日(17093)以来、半月ぶりの安値。最高値更新後の反落局面では、強気相場をサポートしてきた9日移動平均線(17456)との攻防での一服を挟み、強気相場崩れと同時に急落。ただし騰落値幅は今年の絶対値平均125円を少し超える程度。17370円の節目割れに伴う短期下値目安17250円近辺まで、もう少しの調整余地も。
一目均衡表では基準線(17151)を上回って急騰後にピークアウトした転換線(17489)を下抜けて三役好転崩れ。二役好転、一役は揉み合い状態に。4月以降、ゆるやかに上昇する広めの上昇チャネル上限超えは今回も短期間にとどまってチャネル内に回帰。6月安値(16618)から7月最高値(17683)の38.2%戻し(17276)近辺から、半値戻し(17151)辺りまでが目先のサポート候補。イベント集中の今週から雲のねじれが生じる8月半ばまでは反乱警戒期間にも。

プラチナ価格は-12円、0.16%の反落。45年ぶり高値をつけた後の反落局面では、6月以降の急騰局面をサポートしてきた9日移動平均線(7299)との攻防となっていったんは下げ渋り、しかしわずかながらこれを下回ったことで強気相場は崩れる形に。7240円の節目を維持できなくなれば調整局面拡大へ、短期下値目安は7120円近辺まで。
一目均衡表では基準線(7003)を上回り続けて高値を維持する転換線(7314)を先週、下抜けて三役好転崩れとなって以降も下げ渋り。ただし6月以降の急騰局面を形成してきた上昇チャネルも崩れ始めた可能性。一時的な下振れでチャネル回帰の可能性も残しながら、もう一段の調整へと向かえばサポート候補はかなり下。基準線近辺、7000円の大台近辺までは比較的下げやすくなる可能性も。さらに4月安値(4532)から7月高値(7597)の23.6%戻し(6874)辺りまでは6月後半から7月上旬までの保ち合い形成水準にも相当し、比較的強めのサポート帯を形成する可能性も。
※参考:
金プラチナ国内価格7/28とチャート
2025年07月28日(月)時点の相場
国内金:17,295 円 7/28(月)
▼143(
0.82%)
国内プラチナ:7,287 円 7/28(月)
▼12(
0.16%)
NY金:3,335.6 ドル 7/25(金)
▼37.9(
1.12%)
NYプラチナ:1,422.8 ドル 7/25(金)
▼17.7(
1.23%)
ドル円:147.64 円 7/25(金)
▲0.63(
0.43%)
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