金プラチナ短期相場観
緩和継続VS金相場下落予想
更新日:2013年9月24日(火)
ニューヨーク連銀のダドリー総裁は緩和継続の必要性を強調。年内縮小開始はもちろん可能だが、米経済の回復、特に労働市場の改善をしっかりと確認することや債務上限問題収束の必要性も重視すべきことなどを言明しています。同様の論調は多数見受けられ、次週の米雇用統計で少々好結果となった場合でも、10月の縮小開始の可能性はかなり低いと見るのが妥当なところではないでしょうか。
できれば年内にはスタートしたいけれど、GDPやインフレ率、長期金利なども含めて様々な経済指標がやや気掛かりで、下手をすると年明けに持ち越しの可能性も・・・というのが、もしかするとFRB主要メンバーの本音かもしれません。
米金融大手、シティグループとモルガン・スタンレーから、金相場の下落予想が出ています。今回の縮小見送りは短期的な支援材料に過ぎず、シティでは、年末までに1,250ドル割れを、モルガンでは来年1,200-1,350ドル、その後下落へ、ということです。
比較的、現実的な水準の予想のようにも見えますが、いずれも年内の緩和縮小開始を見込んだ予想のようです。
来年以降はともかく、年内は米経済指標に大きく左右される展開が続くことになりそうです。FRBメンバーの不安は、そのまま金相場のサポート材料となります。
NY市場、金相場は0.4%の続落。先週の急反発からの戻り基調が継続、一時1,310ドル台まで下落するなど、急反発前の水準でもあり、現状の下方向の節目でもある1,300ドルをうかがうような展開も。とりあえずは1,300ドル付近で底堅さを見せた、と見ることも。このラインを守ることが当面の重要課題。上方向の節目は1,370ドル。
プラチナも0.47%続落。微妙に金よりも下げ幅が大きくなる傾向が続き、先週の急騰分のほぼ100%戻しの状態。かなり厚めのサポートラインとは見られる現状1,420ドル近辺で下げ止まるかどうか、重要な節目。上方向へは1,470ドル台が節目。
ドル円は上値の重い展開が続き99円台割れ。レジスタンスラインを99円台半ばに切り下げてレンジ相場の色合いも強まって来た様子。ただし円高方向へは97円割れリスクへの警戒感も一応残る状況。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場9/23終値とチャート
3連休明けの国内、金価格は3.48%の大幅反落。NY市場と為替市場の2日分を反映し、先週の急上昇分の65%戻し。4,380円台は先週FOMC前に到達済の直近目標値の水準。予想外の事象に大きく乱高下したものの、結局元の水準に戻ってきたところ。あらためて次の展開をうかがう態勢へ。当面の上値抵抗線は4,550円、サポートラインは4,300円。
プラチナも2.82%の大幅反落で金と同じような流れ、やはりFOMC直前に到達済の直近目標水準に戻ってきたことで仕切り直しの展開へ。上方向の節目は4,860円,下は4,690円。下落バイアスが強い状態も継続。
※参考:金プラチナ国内価格9/24とチャート
- 2013年9月24日(火)時点の相場
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国内金 : 4,386 円 9/24(火) ▼158(3.48%) 国内プラチナ : 4,717 円 9/24(火) ▼137(2.82%) NY金 : 1,327.0 ドル 9/23(月) ▼5.5(0.41%) NYプラチナ : 1,425.9 ドル 9/23(月) ▼6.7(0.47%) ドル円 : 98.83 円 9/23(月) ▼0.51(0.52%)
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