金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

理解に苦しむ米国政治情勢に失われる信頼感

更新日:2013年10月15日(火)

先週末時点での合意期待が裏切られた米国の財政問題を巡る協議は、週末と週明けの祝日にも続けられ、連休明けには、との期待もあっさりと無視。これで政府機関の一部閉鎖は2週間、債務上限リミットと言われた17日まであと3日。国の政治が自由過ぎて進展が見られないことに嫌気をさしたかのように、自由の象徴、自由の女神はニューヨーク州の運営経費肩代わりで公開を再開。グランドキャニオンなどの国立公園も同様に再開し始めたようです。

それでも、世界中が理解に苦しむ米国政治の行き詰まり状態は、オバマ大統領と共和党側が全く歩み寄らない平行線状態から、協議が行われ、そして局面打開に向けた合意を前提に、条件面での交渉フェーズに移行している、との見方もあるようです。もはやデフォルト回避は当然、政府機関の再開と債務上限引き上げ合意も時間の問題、という雰囲気にもなりつつあります。

一方、ワシントンポストとABCニュースによる世論調査では、共和党を避難する米国民が74%、オバマ大統領への批判も53%と伝えられます。
とりあえず合意を迎えた後にも、失われた信頼を取り戻すのは、そう簡単なことではなさそうです。
同じことを繰り返す時期が、1ヶ月半後になるのか、4ヶ月後にするのか、もしも、そんな交渉が行われているのなら、米国の政治と議会への不信感とオバマ大統領への批判も益々高まりそうです。

NY市場、金相場は0.66%上昇し、5日ぶりの反発。米財政問題協議が合意に達しないことを背景にショートカバーで一時1,290ドル台まで反発して下落。上方向への節目1,330ドルの手前、1,300ドルの大台ラインも抵抗線に。短期的な下落トレンド進行中で1,230ドル台辺りが下値目標地点。

NYプラチナ・日足チャート 2013/9/17 - 10/14プラチナも0.57%の反発。日替わりで上昇と下落が繰り返され、先週末の1,380ドルライン下方ブレイクも、週明けには再び1,380ドル台に。方向感喪失で上限1,400ドルとの狭いレンジを上下どちらかに抜けるブレイク待ち状態に戻ってきた様子。一度は下抜けたことで1,310ドル近辺までの下落リスクは残る状況。

ドル円は先週末からほとんど変わらず。朝方は98円台前半まで窓を明けてのスタートもNY時間にはドル買いの流れで窓閉めの展開。米国のデフォルト回避は織り込みつつも合意しそうでしない協議のもつれに一抹の不安感。この影響で一目均衡表の雲の上限と基準線の98円60銭付近が抜け切れない状況。ここを上抜けると節目の99円突破へと加速しそうな気配も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 10/14NY市場終値とチャート

3連休明けの国内、金価格は1.25%下落して3営業日続落。10月2日の4,203円を下回り、8月8日以来となる4,200円割れ。下値目標4,150円に向けて加速中。レジスタンスラインは4,300円。その手前には9月上旬以降、ほぼ上値抵抗線となり続ける9日移動平均線が現在4,261円。

プラチナは0.55%の反落。4,560円のレジスタンスライン突破にまたも失敗し、レンジブレイク待ちの状態が継続。10月2日以降、狭いレンジでの推移が延々と継続中。若干下押し圧力が強めながらも下限4,510円とで形成するレンジをブレイクする可能性は上下どちらへも。上方向なら4,600円台後半へ、下方向なら4,300円台後半へと大きく動き出す可能性。
※参考:金プラチナ国内価格10/15とチャート

2013年10月15日(火)時点の相場
国内金4,191 円 10/15(火) ▼53(1.25%)
国内プラチナ4,531 円 10/15(火) ▼25(0.55%)
NY金1,276.6 ドル 10/14(月) ▲8.4(0.66%)
NYプラチナ1,383.5 ドル 10/14(月) ▲7.9(0.57%)
ドル円98.56 円 10/14(月) ▼0.02(0.02%)

10/14(月)のその他主要マーケット指標

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