金プラチナ短期相場観
セルインメイと金相場
更新日:2014年5月13日(火)
セルインメイ(Sell in May)の本場、NYダウは続伸で史上最高値を更新、これで今年1月の大幅下落分を2月以降の3ヶ月続伸で取り戻し、4ヶ月めの5月もさらに上昇中。昨年秋以降、というよりもそれ以前からの上昇トレンドに回帰した形。今月、5月に売り抜けて、もし6月以降下落へと転じるなら、セルインメイで大正解、といった流れに。
年初来7.78%上昇のプラス圏を維持し、足元では1,300ドル近辺での揉み合い傾向が続く金相場の場合、5月に売り抜けてセルインメイ、だと年末年始頃の買いなら正解、ただし秋頃以前の買いなら微妙なライン。
では、金相場の5月の動向はどうなのか、過去の動向を月間平均価格の前月比で見てみると、昨年は68ドル安、2012年も63ドル安と2年連続で5月は下落傾向となっています。
1981年まで遡ると、5月に上昇したのは12回に対し、下落は21回。歴史的には5月に金相場が下落する確率は63.6%。
なお、上昇トレンドが加速した2004年以降の10年間で見ても、5月上昇は4回、下落が6回。近年の金相場は5月に下落する確率が60%。
今年5月の月間平均価格は現時点で1,295.5ドル。4月の月間平均は1,298.7ドル。データどおり、わずかに下落傾向・・・。
5月には下落傾向となる確率が高い金相場の場合も、短期売買なら、5月は早めに売り抜けるほうが正解、かもしれません。
NY市場、金相場はほ5営業日ぶりの反発となり0.64%上昇。1,280ドルのサポートライン割れからスタートした週明けはジリ高推移。ウクライナ東部の住民投票結果を受けての対立激化、分裂懸念の高まりを背景に一時1,300ドル台を回復。今朝は1,310ドルの抵抗線までのレンジのちょうど中央付近となる1,295ドル台に位置し、9-90日の移動平均線も集中、短期線は下向き、長期線は上向きと上下のバランス拮抗状態に。
プラチナ相場は0.84%の反発。90日移動平均線にサポートされて反発すると、9-21日移動平均線もまとめて上抜け、わずかに上方向へと流れが傾きかけた状態。1,420ドル台をサポートラインに1,460ドルのレジスタンスへのトライへ。
ドル円は0.29%の続伸で1週間ぶりとなる102円台を回復。軽めの抵抗線となりつつあった102円ちょうど付近を上抜け、円高方向へのリスクはかなり縮小。101円60銭台をサポートラインに4月半ば以降のレジスタンスラインとなる102円70銭へのトライへと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/12終値とチャート
国内金価格は4営業日ぶりの反発で1.2%の大幅上昇。予想以上のドル円の底堅さにより、下押しエネルギーも枯渇気味。しかし、なだらかな下落傾向を描くトレンドラインからはまだ脱却しておらず、4,440円までの下落リスクも抱えつつ、4,580円の上値抵抗線へのトライをうかがう状況。
プラチナも0.94%の大幅高で4日ぶりの反発。4,990円のサポートラインをわずかに下抜けた直後の急反発でレンジ内回帰、上下に振られながらもレンジ相場を抜け切れず、方向感も定まらない状況に。4,900円前後までの下値リスクは警戒ポイントとして残るも4,980-5,070円が当面の節目に。
※参考:金プラチナ国内価格5/13とチャート
- 2014年5月13日(火)時点の相場
-
国内金 : 4,558 円 5/13(火) ▲54(1.20%) 国内プラチナ : 5,033 円 5/13(火) ▲47(0.94%) NY金 : 1,295.8 ドル 5/12(月) ▲8.2(0.64%) NYプラチナ : 1,441.9 ドル 5/12(月) ▲12.0(0.84%) ドル円 : 102.12 円 5/12(月) ▲0.30(0.29%)
為替も金も膠着状態、ヒンデンブルグ・オーメンの可能性も? 5/14(水)
セルインメイと金相場 5/13(火)
ドル円の月間値幅3ヶ月平均で2円台前半は歴史的な小動き 5/12(月)
イエレン・ダッシュボードを見ると米国の利上げは遥か先? 5/10(土)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン