金プラチナ短期相場観
撃ち合いのワールドカップと原油高騰に連れて市場の緊張感も高騰
更新日:2014年6月17日(火)
ブラジル3-1クロアチア、スペイン1-5オランダ、ウルグアイ1-3コスタリカ、ドイツ4-0ポルトガルなど、開幕したばかりのワールドカップの1次リーグでは番狂わせあり、強豪同士での圧勝ありと面白い試合が目につきます。撃ち合いか、もしくは大差がつくか、攻撃的な展開が続きます。今朝時点までの14試合の総得点は44点、1試合平均3.14点。前回大会の1試合平均2.27点を大きく上回るハイペースでゴールが量産されています。
対象的に低ボラティリテイが続いていた金融市場でも、ワールドカップ開幕と同時に緊張感が高まったイラク情勢などを背景に原油が高騰し、VIX指数も7年ぶり低水準となった先週から急反発の兆しを見せ始めています。
金もやや急騰、プラチナは南ア要因での急騰、急落とはなっていますが、それでも値動きは単発的で平均的な変動率はそれほど高くはありません。
ドル円にいたっては1月末以降の101-102円台を中心とするレンジ相場が延々と続きます。日経平均はレンジ幅こそ若干広めながらも14,000円から15,000円近辺までの低迷水準からは抜け出せず。高値更新が続いた欧米株も小康状態に。
NY原油は昨年9月18日以来となる高値106.90ドル台に到達し、今年の年初来騰落率では+8.62%。DAXの+3.47%、プラチナの+4.96%、金の+6.07%を上回り、現時点では上昇率トップとなっています。
原油高騰はエネルギー価格の上昇となり、景気へのマイナス影響も懸念されるところですが、原油価格がさらに上昇し、その後イラク情勢が落ち着けば急落も必至。
株価の急落、急騰への引き金にもなりかねません。原油に連れ高となりやすい金はさらに上昇し、その後下落へ、プラチナは金に追随する動きと南アのスト状況睨みの影響が交錯し、もう一波乱の可能性も。
ワールドカップでの撃ち合いのような相場が訪れるのかどうか、緊張感も次第に高まります。
週明けのNY市場、金相場は0.09%の小幅高で2月初旬の9日続伸に次ぐ6営業日続伸。5月23日以来、3週間ぶりの高値水準を回復。一時的には1,285ドルまで上昇したものの、ニューヨーク連銀製造業景気指数などの好結果に反落の流れとなり、1,280ドル近辺の節目で押し戻された格好。イラク情勢への警戒感によるサポートは継続中も一方的に上値を試すような勢いも感じられない状況。1,290ドル台に抵抗線、サポートラインは1,240ドル台。
プラチナ相場は4日ぶりの反発となる0.29%上昇。先週の急落局面を1,430ドル台のサポートラインで受け止めての反発も限定的。南ア鉱山スト終結に向けての最終調整が続き、引き続き下方リスクへの警戒感を抱える状況。わずかに上昇傾向の90日移動平均線付近でとどまっており、上下どちらかに大きく振れやすい状態。下方向なら1,400ドルの大台割れへ、上方向には1,480ドル台が抵抗線。
ドル円は0.2%の反落で再び101円台へ。6月上旬から続く下落基調で上値を切り下げる展開、ゆるやかに上昇基調を描き101円56銭辺りに位置する200日移動平均線との攻防が再び始まろうかという状況に。一時的にはこれを下抜けて101円台割れのリスクが継続。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/16終値とチャート
国内金価格は0.53%の反落。短期トレンドは上向きながらも4,500円付近の節目が抵抗線となってしっかりと調整。この節目を上抜けると、その次の節目4,550円近辺までは上昇し易い状況に。下方向には4,380円台がサポートライン。
プラチナは0.14%の小幅安で4営業日続落。下方向への節目5,020円手前でいったん下げ止まり感も。しかし流れは下方向、節目下抜けなら4,950円近辺までの下落リスク。上方向には今年高値水準5,170円が抵抗線に。
※参考:金プラチナ国内価格6/17とチャート
- 2014年6月17日(火)時点の相場
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国内金 : 4,467 円 6/17(火) ▼24(0.53%) 国内プラチナ : 5,034 円 6/17(火) ▼7(0.14%) NY金 : 1,275.3 ドル 6/16(月) ▲1.2(0.09%) NYプラチナ : 1,439.1 ドル 6/16(月) ▲4.1(0.29%) ドル円 : 101.83 円 6/16(月) ▼0.21(0.20%)
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