金プラチナ短期相場観

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ルノーショック回避もプラチナ相場は再び安値更新の兆し

更新日:2016年1月15日(金)

昨年9月のVWショックに続き、今度はフランスでルノーショック?と警戒された排ガス不正調査の結果は白。
フランス政府が筆頭株主となっている自動車大手ルノーに、当局の調査が入ったことでディーゼル車の排ガス不正問題への懸念再燃かとも警戒されましたが、結果的にはルノー車にはディフィート・デバイスと言われる排ガス無効化装置による不正の証拠は見つからず。他メーカーも含めた調査の結果、不正が見つかったのはフォルクスワーゲンのみとのこと。
ディーゼル車の主要市場である欧州では、複数の国で同様の調査が進んでおり、とりあえずフランスではこの問題が拡大することはなかったようです。
しかし、調査が入ったことを嫌気され、ルノー株は一時20%超の急落、終値でも10%安とのことで、当事者と関係者にとってはルノーショックに。

VWショックでは急落したプラチナ相場も今回は極端な下落とはならず、ルノーショックは回避した格好ですが、年初から続く下落基調にはディフィート・デバイスが効かず、安値更新が続いた昨年の流れ再開を警戒する事態となりつつあります。

NYプラチナ・日足チャート 2015/12/14 - 1/1414日のNYプラチナ相場は1.94%の大幅反落。終値では今年安値を更新し、昨年安値832.4ドルをつけた12月2日以来6週間ぶりの安値水準に。年初からの下落基調では、12日終値838.6ドルをわずかに下抜けたことで下方リスク拡大を示唆。想定可能なパターンは2つ。昨年安値と今回の安値でダブルボトム形成となっていったん持ち直しへ、もしくはこのまま昨年安値も下抜けて短期下落トレンド継続へ。後者の場合の下値メドは800ドル付近。

NY金・日足チャート 2015/12/14 - 1/14NY金相場も1.24%の大幅反落。原油相場の下げ止まりが米株急反発とドル高をサポートしたことによって売り圧力が強まる展開に。終値では年初来安値更新となり、今朝にかけても1070ドル台での推移。短期上昇トレンドは完全に腰折れ、12月の安値保ち合い水準へと吸収された形。方向感はほぼニュートラルで目先は1060-1080ドルを中心とするレンジ内推移へ。上方向への節目は1110ドルで超えると1120ドル台以上へ、下方向には1060ドルが重要なサポート水準、下抜けると昨年安値を突き抜けて1000ドル付近を目指す流れとなる可能性も。

ドル円・日足チャート 2015/12/15 - 1/14ドル円は0.32%のドル高円安。不安定な日本株に連動する東京時間、原油相場に連動する米株に追随するNY時間というパターンが確立されつつあり、117円台から118円台前半までのレンジでの上下動が続く状況。そのなかで徐々に下値を切り上げ、終値では6日以来、6営業日ぶりの118円台。方向感は乏しい状況となり、原油相場と人民元相場、日本株動向に左右される状態はもうしばらく継続か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.77%の反落で2014年2月10日(4350円)以来、1年11カ月ぶりの安値水準。4400円から4500円までの広めのレンジでの保ち合いから下放れ。ややオーバーラン気味の感も残るものの、さらに水準を切り下げる可能性は高まった状態。当面の下値警戒水準としては4300円付近。
週間ベースでは-109円(2.43%)の反落。

国内プラチナ価格は0.2%の小反落。6年半ぶり安値水準となった3400円付近での小康状態が継続。年末にかけての反発基調からの戻り売りで安値更新のパターンとなったことによる一服状態。しかし、反発力が弱く下押し圧力もまだまだ強い状態。目先、安値更新でも円安サポートが入れば3380円程度までで収まる可能性も。
週間ベースでは-144円(4.05%)の大幅続落。
※参考:金プラチナ国内価格1/15とチャート

2016年1月15日(金)時点の相場
国内金4,385 円 1/15(金) ▼34(0.77%)
国内プラチナ3,415 円 1/15(金) ▼7(0.20%)
NY金1,073.6 ドル 1/14(木) ▼13.5(1.24%)
NYプラチナ834.8 ドル 1/14(木) ▼16.5(1.94%)
ドル円118.05 円 1/14(木) ▲0.38(0.32%)

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