金プラチナ短期相場観
歴史的節目水準1ドル=101円近辺の熱い攻防が続く真夏のドル円
更新日:2016年8月8日(月)
リオ五輪が開幕し、日本選手は期待どおりの活躍で早々のメダル獲得もあれば、予想外の早期敗退などもありと熱い戦いが繰り広げられ、地球の裏側で真夏の日本からも、暑さと闘いながらの熱い声援が送られます。これから2週間余り、パラリンピックを含めると1カ月以上、熱い戦いが続くことになります。
為替市場でも、この夏、熱い戦いが繰り広げられています。
先週は100円台後半までの安値で耐え、米雇用統計が好結果となったことで反発した週明けのドル円は、1ドル=102円近辺での攻防が続きます。
1カ月前にも100円台の安値で揉み合って反発しており、100円台から102円近辺まで、101円近辺の水準は、歴史的に見ても重要水準となっています。
最近では、2014年2月安値100円70銭台から、3月安値101円10銭台、4月安値101円30銭台、5月安値100円80銭台、6月安値101円20銭台、7月安値101円00銭台と半年間連続で安値101円近辺という状態が続きました。その後円安基調が加速したことは記憶に新しいところです。
2004年には、11月安値102円10銭台、12月安値101円80銭台、2005年1月安値101円60銭台と3カ月連続の安値101円近辺となり、3年間の円高トレンドが終息し、反発局面への起点となっていました。
1999年には、11月安値101円20銭台、12月安値101円30銭台、2000年1月安値101円30銭台と3カ月連続安値101円近辺となり、1998年8月の147円台から続いた急落局面の底値を形成し、2002年にかけての円安トレンドの起点となりました。
さらに1993年8月にも100円80銭台の安値で反発し、1990年の160円からの下落トレンドの戻り局面の起点となり、翌年にかけて110円超へと円安局面を形成しました。
今年、6月安値ではやや行き過ぎて100円割れとなったものの、101円近辺の安値連続3カ月めとなるこの8月は、リオと同様、熱い攻防が続きます。
8日の国内金価格は1.22%の大幅反落となって7月1日(4689)以来、5週間ぶりの安値水準。その前日、6月30日以来の90日移動平均線割れとなったこともあり中期トレンド減速も懸念されるところ。しかし、短期的には下値目安4700円前後の水準に到達した状態となり、短期下落基調もいったん減速する可能性も。やや行き過ぎの展開となった場合には4660円前後までが下値警戒水準に。8月の8年連続上昇を達成する為には4800円以上に戻して月末を迎える必要。まだ序盤だが4750円の節目超えへと反発できれば4800円台回復は可能。
プラチナ価格は0.6%安で続落。7月27日(3926)以来、10日ぶりに4000円の大台割れとなったことで高値圏での保ち合い下抜けの兆し。短期調整局面進行となる可能性が高まり、目先の下値目安としては3940円台辺り。上方向には4050円が当面の抵抗水準となり、ここを突破できれば高値更新で4100円台トライ再開という展開も。
※参考:金プラチナ国内価格8/8とチャート
- 2016年8月8日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,689 円 8/8(月) ▼58(1.22%) 国内プラチナ : 3,996 円 8/8(月) ▼24(0.60%) NY金 : 1,344.4 ドル 8/5(金) ▼23.0(1.68%) NYプラチナ : 1,151.5 ドル 8/5(金) ▼13.5(1.16%) ドル円 : 101.80 円 8/5(金) ▲0.59(0.58%)
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