金プラチナ短期相場観

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11月NAHB住宅市場指数は2年3カ月ぶり低水準へと急落でドル売り

更新日:2018年11月20日(火)

米NAHB住宅市場指数 2018年11月米11月のNAHB住宅市場指数は60となり、市場予想の67、10月の68も大きく下回り、2016年8月(59)以来、2年3カ月ぶりの低水準へと急低下。住宅建設業者の景況感を示すこの指数が前月比-8ポイントの急落となるのは、2014年2月(-10)以来4年9カ月ぶりのこと。
昨年12月に74となり、18年5カ月ぶりの高水準を記録した後の低下基調は1年近く続き、ここに来て一段と加速した形です。

6カ月平均でも66.3となり、ちょうど1年ぶりの低水準となっています。
水準としては依然として節目の50を大幅に上回り、住宅市場の景気はまだまだ好調とも言えますが、2011年以降の長期上昇トレンドにおける調整局面としては、やや長過ぎ、下げ過ぎのレベルとなってきました。

なお、現況指数は10月の74から67へと急低下し、2016年8月(65)以来、2年3カ月ぶり低水準。向こう半年間の販売見通し指数も75から65へと急低下、2016年5月(65)以来2年半ぶりの低水準。購買見込み客足指数も53から45へと急低下し、2016年8月(44)以来2年3カ月ぶり低水準となっています。

住宅金利の上昇により、需要を抑制する状態が続き、FF金利引き上げペースにも影響を及ぼしそうな状況となってきました。

NY金・日足チャート 2018/10/16 - 11/1919日のNY金相場は0.19%の小幅高となり4日続伸。1220ドル台前半での小幅揉み合いでの推移となり、一時的には1220ドル割れも底堅く、NY市場では米11月NAHB住宅市場指数の大幅下振れをきっかけにドル安・株安の流れで買われる展開も、上値は1220ドル台半ばまでと限定的に。日本時間夕刻にはルノー・日産・三菱のカルロス・ゴーン会長の金融商品取引法違反容疑で逮捕のニュースに衝撃が走ったものの、ルノー株が一時15%超の急落となった以外は比較的静かな市場反応。NY市場ではiPhoneの生産減によるアップル株下落などFANG銘柄も低調、その他ハイテク株も売られてダウは一時400ドル超下落し、ナスダックは3%超の大幅安で7カ月ぶり安値水準となるなど株安基調。20日移動平均線(1223.8)を上抜けたNY金は短期的な中立水準を回復した状態となり、1200ドルから1240ドルまでの広めのレンジ中央から若干上方向へとシフト。軟調な流れも終息の兆しとなり、やや強めの抵抗帯にもなりそうな1230ドルから1240ドルまでの水準との攻防へ。

NYプラチナ・日足チャート 2018/10/16 - 11/19NYプラチナ相場は+11ドル、1.3%の大幅高となって3日続伸。米住宅指標下振れによる金の上昇に連れて急騰局面を形成し、840ドル台後半から850ドル台後半へと上昇。やや抵抗感もあった850ドルの水準をあっさりと突破して20日移動平均線(850.3)も上抜け、830ドルから880ドルまでの広めのレンジ中程に到達した状態。上半分へとさらに水準を切り上げることができれば徐々に地合い好転へ、870-80ドルの高値保ち合い水準との攻防にも。ここを上抜けることができれば900ドルの大台回復トライへも。

ドル円・日足チャート 2018/10/16 - 11/19ドル円は30銭弱のドル安円高となって5日続落。ゴーン会長逮捕報道にも112円80銭台から60銭台までの保ち合いレンジ内推移にとどまり、NY市場に入るとGAFAショックとなった米株安基調に連れて軟調推移、米住宅市場指数の下振れで米10年債利回りも急反落となって112円40銭台へと急落。今朝の東京市場では日産自動車が6%安となったものの、日経平均は170円安程度で下げ渋る状態となり、ドル円も112円40銭近辺までで下値が支えられる状態に。3週間ぶりのドル安円高水準となり、112円半ばの節目水準との攻防に。米10月の住宅着工件数では9月から増加予想となっており、これも予想を下回るようだともう一段のドル安にも。112円半ばを下回るようなら10月安値111円30銭台辺りまでが次の下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/19終値とチャート

20日の国内金価格は-12円、0.25%の続落。9日移動平均線が21日移動平均線をデッドクロスしたポイント、4760円の水準が強めの抵抗水準となって上値を押さえられた形に。このまま反落基調が続いた場合、5日の4812円を頂点に三尊天井を形成する形にもなり、そのネックラインとなる4708円は下方向への重要水準に。ここを割り込んでしまうと100円超の大幅安の展開も想定され、下値目安は4600円割れも。逆に4760円の節目を上抜けることができれば、上昇トレンド再加速の可能性もあり、上値目標は11月高値を大幅更新し、4900円近辺へ。

プラチナ価格は+24円、0.73%の反発。14日の3306円をわずかに上回り、小幅保ち合い上抜けの兆し。3310円超へと堅調な流れとなれば一段高の展開で11月高値保ち合い水準、3360円台までが上値目標に。ただし上抜けに失敗し、保ち合い下限3270円を割り込むようだと一段安の展開も想定され、下値目安は10月の保ち合い水準、3200円割れへ。
※参考:金プラチナ国内価格11/20とチャート

2018年11月20日(火)時点の相場
国内金4,743 円 11/20(火) ▼12(0.25%)
国内プラチナ3,310 円 11/20(火) ▲24(0.73%)
NY金1,225.3 ドル 11/19(月) ▲2.3(0.19%)
NYプラチナ857.6 ドル 11/19(月) ▲11.0(1.30%)
ドル円112.54 円 11/19(月) ▼0.28(0.25%)

11/19(月)のその他主要マーケット指標

米10月住宅着工件数は下げ渋りでドル一段安は回避 11/21(水)

11月NAHB住宅市場指数は2年3カ月ぶり低水準へと急落でドル売り 11/20(火)

4年ぶり11月上昇と3年連続年末高をかけて金価格は4800円の攻防へ 11/19(月)

世界経済に下振れリスク、金利低下とドル安でNY金は3日続伸 11/17(土)

明暗分かれた製造業景況感、フィリー指数はピークアウト警戒感も 11/16(金)


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