金プラチナ短期相場観

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1年後も2.25-2.50%、利上げ打ち止めを織り込み始めた市場

更新日:2018年12月26日(水)

CME Fedウォッチ 2019年12月FOMCでの利上げ予想の推移 2018年12月24日CME Fedウォッチによれば、1年後の2019年12月FOMCでFF金利が2.50-2.75%へと引き上げられる、つまり来年は1回利上げされるとの市場織り込み度は24日時点で23.4%まで急低下。
これまでの推移でもそれほど高くはなく、最高でも11月末時点で38.6%までの織り込み度に過ぎませんでしたが、足下の波乱相場を経て市場の見方も乱高下状態となり、5月末以来の低水準へと落ち込んでいます。
逆に1年後のFOMCでも現状の2.25-2.50%据え置きとの見方は足下で急騰。11月初旬には8.1%まで低下していましたが、12月FOMCを堺に2.50-2.75%への利上げを逆転し、さらに勢いを増して24日時点では60%。

今回のFOMCで示された来年の利上げ見通し中央値は2回。しかし、その後の市場混乱にNY連銀のウィリアムズ総裁は慌てて釈明発言。FOMCでの追加利上げ見通しはあくまでガイダンスに過ぎず、約束でもなく、必要に応じて変更する、と市場を諭そうとしましたが、市場はその後も据え置き方向へと一段と傾斜。

トランプ米大統領によるFRB批判もあり、ややこしさは増幅され、今朝には「FRBを信頼している、でも利上げペースは速すぎる」と取り繕う発言も。
しかし、トランプ米大統領以上に不満を抱える市場は、株を売り込み、既に利上げ打ち止めを織り込み始めています。

このまま据え置きの織り込み度合いが上昇し続け、追加利上げ1回の織り込みが低下し続けるとは限らず、いずれは再逆転の可能性もありそうですが、今しばらくはこの傾向を維持することになりそうな状況です。

ドル円・日足チャート 2018/11/21 - 12/2525日は日本と中国以外はクリスマスで休場。世界中の売り圧力が東京市場に集約されたかのような下げで日経平均は1000円超の下落となり、4月末以来8カ月ぶりの安値水準。下げ幅としては2月6日のVIXショック(-1071.84円、4.73%)以来、下落率-5.01%はこれを上回って今年最大、2016年11月9日米大統領選開票日の-5.36%以来2年ぶりの下落率。日経平均の下落に連れて軟調推移のドル円は20銭弱の下落で8日続落。ドル円の8日続落は昨年3月以来、1年9カ月ぶり。下げ幅としては限定的となり、110円30銭台から東京市場引け間際に110円ちょうど付近まで急落する場面もあったものの、今朝には日経平均のリバウンドに連れて110円台半ばへと反発の兆しも。短期的に買い戻し圧力が強まりやすい状況も、さらに売り圧力が強まれば今年安値から高値までの半値戻し、109円60銭近辺までが目安に。

26日の国内金価格は-9円、0.19%の続落。円買いドル売り圧力はそれほど強まらず、クリスマス明けで時間外のNY金は1270ドルをわずかに割りこんで若干調整気味のスタート。クリスマスショックで暴落状態となった日米株価の反発も予想され、国内金価格も調整幅拡大方向が若干優勢となりやすい状況か。21日移動平均線(4815)を割り込んだものの10日の4813円と同水準で下げ渋る状態でもあり、この水準を維持できなければ4750円近辺までが調整幅拡大の目安に。逆に下げ渋って4830円超へと小幅保ち合いを抜け出せば4900円の大台トライへと向かう展開にも。

プラチナ価格は+9円、0.3%の反発。時間外のNYプラチナは株価の反発に連れ、金とは逆行し790ドル台を回復も値動きは限定的。国内プラチナ価格の反発も限定的にとどまり、もともと想定されていた下値目安3000円の大台ライン付近へと戻した状態となり、一服感も生じやすいところ。8月安値2911円と25日の2991円とで二番底をつけた可能性もあり、ここから反発基調が続いた場合、11月高値からの下落幅の38.2%戻し(3146)が重要水準に。
※参考:金プラチナ国内価格12/26とチャート

2018年12月26日(水)時点の相場
国内金4,813 円 12/26(水) ▼9(0.19%)
国内プラチナ3,000 円 12/26(水) ▲9(0.30%)
NY金1,271.8 ドル 12/24(月) ▲13.7(1.09%)
NYプラチナ789.4 ドル 12/24(月) ▼6.4(0.80%)
ドル円110.27 円 12/25(火) ▼0.18(0.16%)

12/24(月)のその他主要マーケット指標

リッチモンド連銀製造業指数は過去最大の急低下でマイナス圏へ 12/27(木)

1年後も2.25-2.50%、利上げ打ち止めを織り込み始めた市場 12/26(水)

クリスマスに落とし玉~主要株価指数の2018年高値からの下落率 12/25(火)

ユーロ圏消費者信頼感指数も2年10カ月ぶり急低下で減速1年 12/22(土)

時間をかけてFOMCを消化、株安止まらずドル売り金買いへ 12/21(金)


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