金プラチナ短期相場観

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逆相関強まるNY金とドル円

更新日:2021年3月3日(水)

NY金とドルインデックス・ドル円・ユーロドル 2021年3月2日ドル建て資産のNY金はドルとは逆相関の動きとなりがちで、指数として比較的その傾向が強いのはドルインデックス。ただし強弱には波もあり、時には正相関よりの動きとなることもあります。
3月2日時点での90日相関係数を比較すると、
GOLD×ドルインデックス=0.2155
GOLD×USDJPY=-0.6816
GOLD×EURUSD=-0.1581

年初からNY金の調整局面が進行し、ドル円ではドル高円安傾向の流れが進行したこともあり、現時点でNY金と逆相関が最も強いのはドル円。
ドルインデックスは2年ぶり安値圏となる90ポイント近辺で下げ渋る形で揉み合いの展開となっており、現状は逆相関が崩れて正相関側に振れる状態。
ユーロドルも年初に1.23ドルの高値更新後の調整局面では1.21近辺で下げ渋り、これも保ち合い傾向となりつつあり、正方向の相関性が強くなりがちの状態から逆行し、係数はマイナス圏入り。

なお、NY金とドル円の相関係数は2月にマイナス圏入りして下降中。過去実績から逆相関のピークは-0.8から-0.9辺りまで進行するケースが多いことからも、両者の逆相関関係はもう一段強まり、もうしばらく続く可能性も高そうです。足元ではドル円が107円付近まで上昇し、NY金は1700ドル付近まで下落してそれぞれ一服状態のようにも。
雇用統計などを通過し、ドル円が107円台へと一段高となるようだと、NY金の調整ももう一段進行しやすくなりそうです。
もちろん、ドル円の調整とNY金の反発が同時進行するパターンもあり得ますが。

NY金・日足チャート 2021/1/26 - 3/22日のNY金相場は+10.6ドル、0.62%高となって6日ぶりの反発。前日NY引け後の1720ドル付近での揉み合いが崩れてもう一段の下値トライへ、つけた安値は1704.6ドルで昨年6月9日(1697.6)以来9ヵ月ぶりの水準。昨年3月安値から8月最高値の61.8%戻し(1694.7)もチラつきながらも1700ドルの大台割れに失敗したことで一転、買い戻しの流れに。欧州時間からはドイツの1月小売売上高が低調となってのユーロ売りドル買いの流れが巻き戻されたことにもサポートされ、NY時間には1.45%付近で頭打ちとなって米10年債利回りが反落した流れも加わり、1730ドル台を回復。前日の上ヒゲ陰線とこの日の下ヒゲ陽線を合わせると安値圏での十字線を形成し、もう一段の反発継続を示唆している可能性も。1720ドルが当面の下値サポートとなり、これを割り込んだ場合でも1700ドル付近で再度サポートされる可能性も。上方向には直近の節目1770ドルに届くかどうかがポイントに。

NYプラチナ・日足チャート 2021/1/26 - 3/2NYプラチナは+23.1ドル、1.94%の大幅続伸。時間外には金に少し遅れて反転、つけた安値は1174.0ドルで前日安値をわずかに下回りながらも先週末安値は下回らず、3営業日連続下ヒゲ1170ドル台で反発。この日はNY朝にも一時1180ドルを割れる場面もあり、1170ドル台は当面、強めのサポートとして機能しそうな様子も。強めのサポートで反発した後のNY市場では1200ドルの大台を回復し、一時1220ドル手前まで上昇。ただし、20日移動平均線(1213.8)超えは維持できずNY引けにかけては1210ドル割れ。目先は20日線との攻防にも。

ドル円・日足チャート 2021/1/27 - 3/2ドル円は11銭のドル安円高、0.1%安となって6日ぶりの反落。106円の節目超えに伴う短期上値目標107円付近に到達後の一服状態も、調整もほどほどに上値トライ継続の様相にも。東京・欧州・NY時間に何度も106円90銭台まで上昇し、8月14日(107.04)以来ほぼ7ヵ月ぶり高値をつけながらも、107円の大台には届かず。NY市場では米10年債利回り低下にも連れて106円60銭台へと反落。ブレイナードFRB理事の債権市場への警戒と「足元の経済は米金融当局の目標からほど遠い」など市場を諌める発言も重石に。目先は雇用統計待ちで106円台後半を中心に保ち合いの展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/2終値とチャート

3日の国内金価格は+41円、0.63%高で4日ぶりの反発。前日下落分を取り戻し、11月安値6512円に固執する形でいったん下げ止まり。ブレイナード発言なども受けて債券市場が落ち着きを取り戻し始めていること、雇用統計前であることなどから目先は値動き縮小の展開にも。上方向には直近安値6576円から9日移動平均線(6590)辺りが抵抗水準候補、下方向に6470円を割れた場合には昨年3月安値から8月最高値までの61.8%戻し(6423)が下値目安に。

プラチナ価格は+25円、0.56%高で4日ぶりの反発。過熱感も大幅緩和され、金の下げ止まりにも合わせる形で一服感も。雇用統計後にも反発基調が続くようなら、いずれ4600円の大台再トライの展開にも。下方向には4450円台が目先のサポート、割れると21日移動平均線(4415)も通過する4410円近辺までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格3/3とチャート

2021年3月3日(水)時点の相場
国内金6,512 円 3/3(水) ▲41(0.63%)
国内プラチナ4,484 円 3/3(水) ▲25(0.56%)
NY金1,733.6 ドル 3/2(火) ▲10.6(0.62%)
NYプラチナ1,214.4 ドル 3/2(火) ▲23.1(1.94%)
ドル円106.68 円 3/2(火) ▼0.11(0.10%)

3/2(火)のその他主要マーケット指標

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逆相関強まるNY金とドル円 3/3(水)

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