金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

年内最後の金融政策会合ウィークでの二分化

更新日:2021年12月13日(月)

国内金価格・週足一目均衡表 2021年12月13日週末にはバイデン米大統領が「世界的危機に直面した民主主義を救う」として政権公約としてきた民主主義サミットが開催。これが中ロとの線引を明確化する一方で、招待国と非招待国とのあいまいな線引とも相まって世界を二分化すると批判的な見方も。
明けて今週、12月第3週は年内最後の金融政策会合ウィーク。米欧英日の4大中銀に加え、ユーロ圏以外の欧州各国や新興国も含め、多くの中央銀行が重要な金融政策会合を開催予定。基本的には基軸通貨ドルの方向性を左右する米FRBがタカ派路線に舵を切り、独自理論で値下げを敢行するトルコ以外の新興国ではインフレ対策と通貨防衛の為の利上げが既に進行中。NZ他一部先進国でも先行利上げがスタートする一方で、ECBと日銀だけは緩和政策を維持するハト派路線を維持。
主要通貨におけるタカ・ハトの二分化も鮮明となり、金融政策会合ウィーク明けにはドル高が進行しやすい状況となり、比較的円安方向への圧力も強まりやすくなることも想定されそうです。

そんな状況下で国内金価格は週足一目均衡表では雲の上限(7045)超えを維持し、基準線(7097)を上回るも転換線(7260)を下回り、遅行線は価格水準を上回り二役好転。一役は揉み合い状態という状況に。2020年8月の過去最高値から続く右肩下がりの抵抗線との攻防も続き、足下ではわずかに上抜けの兆しとなり、このまま金融政策会合ウィークを乗り切って中期三角保合い上方ブレイクとなれば、転換線トライとなってさらに一段高へも、そんな展開も想定されそうです。
しかし、FOMCでのタカ派傾斜がより鮮明となれば、多少のドル高円安をNY金の下落が相殺してなお下押し圧力が強まる可能性も。
ただし、最高値から今年安値の半値戻し(7045)他、複数の下値サポート候補にも支えられ、三角保合い下方ブレイクを回避できれば再び三角保合い上抜けトライのチャンスも。

一方の国内プラチナ価格は週足一目均衡表で三役逆転の弱気相場が続く状況。しかしながら、2020年安値(2422)を起点に右肩上がりのサポートラインに支えられる状態をなんとか維持。中期三角保合い下抜け回避をかけての攻防が続く状態にも。金価格が堅調推移となって追随する展開となった場合でも、上方向には複数の抵抗線候補がズラリと並び、中期的な三角保合い上抜けに向けては前途多難。相応の時間と材料が必要にもなりそうです。下方向に中期サポートを割れると直近安値、今年安値(3536)などが意識される状況も余儀なくされそうです。
週足チャートで見る国内金価格と国内プラチナ価格の情勢も明暗、二分化された状況に。

週明け13日の国内金価格は+22円、0.31%の反発。NY金は週末水準1780ドル台前半での小動き、為替は週末の1ドル=113円40銭近辺から下方窓開けスタートも20銭台から50銭台へと反発。為替のドル高円安基調スタートに対してNY金は慎重姿勢、とFOMC後の動向を暗示するかのような動きにも。下落速度を緩める9日移動平均線(7092)にサポートされて下げ渋り、短期的な下方圧力は徐々に緩和。目先、7140円台の節目を突破できれば短期上値トライへ、7230円台までが上値目標となって21日移動平均線(7242)との攻防にも。7090円台に切り上げた下値サポートを割り込むようだと下値再トライへ、7000円の大台近辺までが短期下値目安に。

国内プラチナ価格・週足一目均衡表 2021年12月13日プラチナ価格は+28円、0.75%の反発。NYプラチナが先週末の930ドル台後半から週明け時間外には940ドル台へと小幅上昇スタートとなったことにも支えられ、下落基調が続く9日移動平均線(3757)を再度上抜けて下げ渋り。短期トレンドを示す9日線との揉み合い状態から決別するためには、直近高値3830円台の節目上抜けが必要に。そうなれば一定の反発局面形成も見込まれ、3900円の大台回復トライが短期目標に、90日移動平均線(3929)との攻防も視野に。反面、9日線を再び下抜けて3750円の節目を割れると反発トライ失敗、下値トライ再開となって3670円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格12/13とチャート

2021年12月13日(月)時点の相場
国内金7,117 円 12/13(月) ▲22(0.31%)
国内プラチナ3,779 円 12/13(月) ▲28(0.75%)
NY金1,784.8 ドル 12/10(金) ▲8.1(0.46%)
NYプラチナ934.2 ドル 12/10(金) ▼3.5(0.37%)
ドル円113.39 円 12/10(金) ▼0.06(0.05%)

12/10(金)のその他主要マーケット指標

12月FOMC直前、フェドウォッチ中央値では来年2回の利上げ 12/14(火)

年内最後の金融政策会合ウィークでの二分化 12/13(月)

米CPIは39年ぶり高水準も想定内でドル安金高 12/11(土)

失業保険申請件数は52年ぶり低水準、4週移動平均も100%回復 12/10(金)

米求人件数は過去2番めの高水準、7ヵ月連続前年比1.6倍超 12/9(木)


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