金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

失業保険申請件数はボトムアウト後の増加基調、悪化継続中

更新日:2023年4月7日(金)

新規失業保険申請件数・4週移動平均 2023年4月1日までの週労働省発表の失業保険データは6日、年次改定により2018年以降のデータが全面改訂。最近の推移は改定前からやや様変わり。

改定後の主な水準は以下のとおり。
★コロナ直前のボトム(2020年2月末)
新規失業保険申請件数4週移動平均=21.45万件、失業保険継続需給者数4週移動平均=188.325万人
★コロナショック時のピーク
新規申請・4週平均=520万件超、継続需給・4週平均=2100万人超
★コロナからの回復フェーズでのボトム
新規申請=18.2万件(2022/9/24までの週)、新規申請・4週平均=19.05万件(2022/9/24)
継続需給=128.9万人(2022/9/10)、継続需給・4週平均=129.575万人(2022/9/24)
★ボトムアウト後の最大
・新規申請=24.7万件(2023/3/18)=2022/1/15(25.1)以来、1年2ヵ月ぶりの高水準
・新規申請・4週平均=24.20万件(2023/3/25)=2021年11月20日(24.93)以来、1年4ヵ月ぶり高水準
・継続需給=182.3万人(2023/3/25)=2021年12月11日(183.3)以来、1年3ヵ月ぶりの高水準
・継続需給・4週平均=180.40万人(2023/3/25)=2021年12月18日(183.8)以来、1年3ヵ月ぶりの高水準

改定前は「予想以上に強い雇用情勢」を示すように、コロナ以降のボトムアウト後に再度減少に転じ、低水準での保ち合い推移となっていました。
改定後のデータでは、コロナ以降のボトムアウト後の流れが継続中。(利上げ効果?も含めて)雇用情勢は悪化基調が継続中、となっています。

NY金・日足チャート 2023/3/3 - 4/66日のNY金は-9.2ドル、0.45%の続落。時間外序盤の2030ドル台後半が高値となり、アジア時間には2020ドル台半ばまで下げてロンドン市場では2030ドル台半ばへと反発。戻り売りとなったNY市場では一時2020ドル割れ、しかしNY午後には米10年債利回り低下とドル安局面に反応する形で2030ドル付近へと反発、NY引けにかけては2020ドル台半ば。グッドフライデーで休場となる7日の雇用統計がネガティブな結果となれば反発へ、週明けに2040ドルの節目超えとなれば今年高値更新へ、2060ドル近辺までが短期上値目標。サプライズなら過去最高値更新トライの可能性も。逆にポジティブな結果となって調整局面継続なら、2000ドルの大台ラインがサポートとなるかどうか、1980ドルの節目も割れるようだと1960ドルを目安に一段安へ。
週間ベースでは+40.2ドル、2.02%高となって6週続伸。6週続伸は1月以来、3ヵ月ぶりで今年2度め。

NYプラチナ・日足チャート 2023/3/3 - 4/6NYプラチナは+9.4ドル、0.93%の反発。前日NY市場でつけた安値1000.9ドルからの反発基調が継続、1010ドル手前からロンドン市場にかけて1010ドル台半ばまで小幅に上昇。NY朝に1000ドル台半ばまでの押し目を挟んでNY午後には1020ドル台へと反発、NY引けにかけては1010ドル台後半。1000ドルから1030ドルまでの高値保ち合いを形成して3連休入り。雇用統計後のNY金と株価動向をにらみながら、上抜けると1050ドル近辺までが目標水準に、下抜けの場合には980ドル近辺までが短期下値目安に。
週間ベースでは+13.7ドル、1.37%高で4週続伸。4週続伸は昨年11月以来、5ヵ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2023/3/3 - 4/6ドル円は46銭のドル高円安、0.35%高で4日ぶりの反発。東京朝には131円20銭台から130円70銭台まで売られてこの日の安値、前日NY市場でつけた安値130円60銭台手前で下げ渋ると反発へ。東京午後には131円台を回復し、欧州・NY時間には131円台半ばへ。新規失業保険申請件数が市場予想を下回ると、連日のネガティブ感に押される格好となって一時131円割れへと急落も、すぐに切り返すと131円90銭台まで反発してこの日の高値。NY午後には131円台後半での保ち合い推移。雇用統計前にいったん下げ渋って下値サポートを131円30銭へと切り上げ、133円近辺までを主要レンジに方向感模索状態に。閑散状態のNY市場では、雇用統計の結果次第では急変動の可能性も。下方向へと抜け出すと下値トライ再開へ、2月安値圏128円半ば辺りまでが短期下値目標に。逆に上方向へと抜け出すようなら反発局面再開、3月中旬高値圏135円台までが上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/6終値とチャート

7日の国内金価格は+2円、0.02%の小反発。過去2番めの高値を更新しての高止まり状態で雇用統計待ちへ。週末のNY市場が休場となることから、サプライズ的な結果となった場合には週明け月曜朝時点では織り込み切れない可能性もあり、週明けのボラティリティ拡大には要注意。高値更新となれば9380円近辺までが上値目標、振れ幅拡大となれば9400円超えも。下方向へは9160円がサポート。これを割り込んだ場合、今年最大レベルの下落でも9100円近辺までが下値目安に。
週間ベースでは+17円、0.18%高で4週続伸。

プラチナ価格は+76円、1.67%の反発。4540円の節目割れを回避する底堅さを見せての切り返し、21日移動平均線(4518)を上抜けた9日移動平均線(4533)にもサポートされる格好となっての反発も、下抜けたばかりの90日移動平均線(4620)回復には少し届かず。これを突破して4660円の節目も超えると一段高トライへ、4730円近辺までが短期上値目標。あらためて4540円の節目割れへと反落なら、4450円近辺までを目安に一段安の展開にも。
週間ベースでは+43円、0.94%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格4/7とチャート

2023年4月7日(金)時点の相場
国内金9,282 円 4/7(金) ▲2(0.02%)
国内プラチナ4,618 円 4/7(金) ▲76(1.67%)
NY金2,026.4 ドル 4/6(木) ▼9.2(0.45%)
NYプラチナ1,016.8 ドル 4/6(木) ▲9.4(0.93%)
ドル円131.80 円 4/6(木) ▲0.46(0.35%)

4/6(木)のその他主要マーケット指標

雇用統計は小幅ながら予想外の上ブレ、雇用は堅調、賃金は鈍化 4/8(土)

失業保険申請件数はボトムアウト後の増加基調、悪化継続中 4/7(金)

米3月ADP雇用も予想下振れ、3ヵ月平均は2年ぶり低水準 4/6(木)

米・求人件数は1000万件割れ、NY金は2000ドル台へと一段高 4/5(水)

米欧製造業景況感は低調、景気減速懸念も金価格を押し上げ 4/4(火)


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