金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

インフレ鈍化継続+地政学リスク=NY金:2000ドル

更新日:2023年10月28日(土)

PCE・コアPCE・トリム平均PCE・メディアンPCE 2023年9月米9月のPCEインフレは市場予想どおりの結果となり、インフレ鈍化は進行。ドル売り材料に。
PCEは前年比+3.44%。8月(3.45)からわずかに低下、2年3ヵ月ぶり低水準となった6月(3.20)からは小反発した状態で下げ渋り。
コアPCEは前年比+3.68%。8月(3.84)から低下、2ヵ月連続4%割れでの推移となり、2021年5月(3.64)以来、2年4ヵ月ぶりの低水準。

セクタ別では、モノの価格が前年比+0.9%。8月の+0.7%から上昇、6月(-0.4)で底打ち後3ヵ月続伸で4ヵ月ぶりの高水準。
サービス価格は前年比+4.7%。1-2月の+6.0%でピークアウト後は低下基調、1年2ヵ月ぶりの低水準。
食品は+2.7%。22年8月(12.3)でピークアウト後は低下基調、9ヵ月続落で2年2ヵ月ぶり低水準。エネルギーは+0.0%。6月(-17.5)で底打ち後は3ヵ月続伸で7ヵ月ぶり高水準。

ダラス連銀のトリム平均PCEは前年比+3.85%。前月からはわずかに0.06%の低下、5ヵ月続落で1年8ヵ月ぶりの低水準。2ヵ月連続4%割れ。
クリーブランド連銀のメディアンPCEは前年比+4.42%。前月からは-0.11%、40年9ヵ月ぶり高水準となった3月(6.13)から6ヵ月続落で1年半ぶりの低水準。
いずれもコアPCEと比較すると、わずかながら減速スピード鈍化の兆しのようにも。

NY金・日足チャート 2023/9/25 - 10/2727日のNY金は+1.1ドル、0.06%の小幅高で3日続伸。7月31日(2009.2)以来、3ヵ月ぶり高値圏での堅調推移。アジア時間には1990ドル台前半から2000ドル付近まで上昇も、大台回復できずに失速するとロンドン・NY市場にかけては1990ドル台前半での保合い推移。米9月PCEも予想どおりの結果に反応は限定的。NY午後にはイスラエル軍のガザ地区「地上作戦拡大」報道を受けてリスク回避の流れ、米株下落にも連れて急騰。NY引け後には2000ドルの大台を突破して2010ドル台へと一段高、高値では2020ドル付近まで上昇。5月16日(2022.7)以来5ヵ月ぶり高値水準に達し、結果的に1980ドルから2000ドルまでの保合い上限突破に伴う短期上値目標2020ドル付近にも到達。インフレ鈍化の状況などから次週FOMCでの波乱の可能性は低いと予想され、大台維持の状態で週末の雇用統計待ちへと向かう展開にも。ただしガザ情勢次第では急反落の可能性も、1980ドルまでが当面の下値サポート。
週間ベースでは+4.1ドル、0.21%の小幅高で3週続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2023/9/25 - 10/27NYプラチナは-3.2ドル、0.35%の続落。アジア時間には910ドル付近から920ドル手前まで上昇して失速、ロンドン・NY市場にかけては900ドル台半ばまでのレンジで上下動。乱高下気味の展開となるなか、NY市場での上値再トライでも920ドル付近では上値が重く、NY午後につけた安値も900ドル台半ばまで。ただしNY引け後には910ドル台を回復し、実質的には十字線状態。結果、910ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標930ドル台を目指した流れは前日高値(920.4)までで腰折れ。910ドル台が目先の上限となり、あらためてこれを突破できれば930ドル台再トライへ。下方向には890ドルの下限維持も、900ドルでの足場固めの様相も。
週間ベースでは+0.7ドル、0.08%の小幅高で3週続伸。

ドル円・日足チャート 2023/9/25 - 10/27ドル円は75銭のドル安円高、0.5%安となって4日ぶりの反落。149円90銭の節目上抜けに伴う短期上値目標150円台半ば到達後の一服感から、調整局面形成へ。東京朝の150円40銭台が高値となって軟調推移となり、欧州時間からNY朝にかけて150円ラインとの攻防状態を経て、ほぼ予想どおりとなった米9月PCE結果への反応は限定的ながら、インフレ鈍化継続確認とともにガザ情勢悪化懸念によるリスク回避も加わり、149円80銭台から50銭台へと一段安、安値では40銭台まで下げながらもNY終盤には149円60銭台を回復。20日移動平均線(149.52)にも支えられ、149円50銭の下値サポートは維持した格好。目先、これを割り込むようなら調整局面拡大へ、148円付近までが短期下値目安に。逆に150円40銭超へと切り返すことがあれば上値再トライへ、151円台後半から152円付近を目指す流れとなる可能性も。
週間では-21銭、0.14%の小幅安で3週ぶりの反落。7月末以降の3ヵ月で下げ幅は最大。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/27終値とチャート

2023年10月28日(土)時点の相場
国内金10,483 円 10/27(金) ▲23(0.22%)
国内プラチナ4,743 円 10/27(金) ▲31(0.66%)
NY金1,998.5 ドル 10/27(金) ▲1.1(0.06%)
NYプラチナ905.8 ドル 10/27(金) ▼3.2(0.35%)
ドル円149.64 円 10/27(金) ▼0.75(0.50%)

10/27(金)のその他主要マーケット指標

国内金価格はグラム単価1万円時代に 10/30(月)

インフレ鈍化継続+地政学リスク=NY金:2000ドル 10/28(土)

予想以上に強い米経済、7-9月期GDPは7四半期ぶり高水準 10/27(金)

ドイツIFO景況感はサービス業主導で回復、期待感も改善 10/26(木)

ユーロ圏PMI、10月速報は5ヵ月連続50割れで約3年ぶり低水準 10/25(水)


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