金プラチナ短期相場観

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ADP雇用も減速続く、3ヵ月平均では2年8ヵ月ぶり低水準に

更新日:2023年12月7日(木)

雇用者数増減推移 NFP×ADP・3ヵ月平均 2023年11月米雇用指標ウィーク第2弾は民間、ADP雇用リポートも低調。
ADPの11月雇用者数は前月比+10.3万人。市場予想の+13万人程度を大きく下回り、9月の+8.9万人以来、2ヵ月ぶりの低水準。2021年2月以降の2年10ヵ月では2番めの低水準。
3ヵ月平均で見ると11月は+9.9万人。4ヵ月続落となって6-8月の30万人台からは急減、2021年3月(9.1)以来、2年8ヵ月ぶりの低水準。
2012年から2019年までの平均+17.0万人も、2ヵ月連続で大きく下回る水準。
ADPでは、民間の労働市場はもう既に十分冷え込んだ状態となってきているようです。
雇用統計のNFPの3ヵ月平均では10月時点で+20.4万人。6月以降は20万人前後での推移が続き、2012-19年平均+19.6万人との攻防が続く状態。
雇用統計ではもう少し減速の余地がある状態。

また、この日発表された7-9月期の単位労働コストの改定値も前期比-1.2%となり、市場予想の-0.9%を下回って速報の-0.8%からも下方改定。
インフレ圧力後退を示唆し、来年の早期利下げに向けたサポート材料も続きます。

NY金・日足チャート 2023/11/1 - 12/66日のNY金は+11.6ドル、0.57%高で3日ぶりの反発。前日NY市場でつけた安値2027.6ドルでいったん底打ちの可能性を示唆、2030ドル台でのゆるやかな反発基調はこの日のアジア時間も継続。2040ドルを回復し、ロンドン序盤には一時2050ドル台まで上昇。2040ドル近辺へと戻してのNY朝には米ADP雇用が低調となったことを受けたドル安局面で2050ドル台再トライ、しかしこの反応も限定的にとどまるとNY引けにかけては2040ドル台半ばへ。2050ドル台の節目割れに伴う短期下値目安2030ドル近辺到達後の一服状態となり、2030ドルが目先の下値サポートとなって保ち合い傾向の展開から雇用統計待ちへ。2030ドルの節目を割れると11月末からの急騰前の水準2010ドル台までの下値切り下げも。

NYプラチナ・日足チャート 2023/11/1 - 12/6NYプラチナは-12.9ドル、1.42%安となって3日続落。11月14日(892.8)以来、3週間ぶりの安値。900ドル台を維持しての小幅保ち合い推移で時間外を通過、NY市場では金の堅調局面に追随し910ドル台半ばまで上昇。しかしゆるやかに下降する90日移動平均線(914.8)に上値を押さえられる格好となって失速すると、NY午後には900ドルの大台割れへと一段安。安値では890ドルまで下げてNY引け後も890ドル台前半。920ドルの節目割れに伴う下値トライが継続、短期下値目安10月安値圏860ドル近辺までを目指す流れがもう少し続く可能性。
金との価格差は1154.2ドルとなって過去最大を更新。

ドル円・日足チャート 2023/11/2 - 12/6ドル円は17銭のドル高円安、0.12%の反発。前日に続いてこの日も147円10銭台から20銭台を中心に小幅保ち合い推移。欧州時間につけた安値は146円90銭近辺まで、切り返してNY朝につけた高値も147円50銭近辺まで。その後ADP雇用の低調な結果をうけての反落でも147円を維持。この日の変動値幅は59銭、今年の平均126銭の半分以下の小動きながら下値も上値も微妙に切り上げる形に。引き続き146円80銭から148円20銭までの保ち合いレンジを維持して雇用指標結果次第の展開に。下抜けなら146円割れトライへ、上抜けなら149円台へと反発トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/6終値とチャート

7日の国内金価格は+37円、0.35%高で3日ぶりの反発。10510円の節目割れに伴う短期下値目安10450円程度に対しては前日の10465円までにとどまって切り返し。11月末からの急騰、急反落でそれ以前の高値保ち合い水準に回帰し、11月安値(10347)と最高値(10819)の76.4%戻し(10458)、21日移動平均線(10481)などにもサポートされた格好に。落ち着きを取り戻して雇用統計、FOMC待ちへ。10460円の節目割れの場合には10400円近辺までの下値切り下げも。

プラチナ価格は-51円、1.1%安で4日続落。11月13日(4521)以来、3週間ぶり安値圏での一段安。水平軌道の90日移動平均線を突き抜けての一段安が止まらず、次のサポート候補4600円の大台も下抜け。10月安値と11月安値を結ぶ短中期下値サポートライン(候補)は4550円前後を通過、今年2月安値以降の中期サポートラインは4500円近辺。ここまでは強めのサポート帯となる可能性。これを割り込むようだと中期トレンド崩れ、ちょっとしたテールリスクにも。
※参考:金プラチナ国内価格12/7とチャート

2023年12月7日(木)時点の相場
国内金10,502 円 12/7(木) ▲37(0.35%)
国内プラチナ4,583 円 12/7(木) ▼51(1.10%)
NY金2,047.9 ドル 12/6(水) ▲11.6(0.57%)
NYプラチナ893.7 ドル 12/6(水) ▼12.9(1.42%)
ドル円147.33 円 12/6(水) ▲0.17(0.12%)

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ADP雇用も減速続く、3ヵ月平均では2年8ヵ月ぶり低水準に 12/7(木)

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