金プラチナ短期相場観

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小売売上高は低調、消費減速の兆しでドル高調整へ

更新日:2024年2月16日(金)

米・小売売上高(前年比) 2024年1月複数の米経済指標が発表されたこの日のNY市場では強弱混在の結果に市場も乱高下。
地区連銀の製造業景況感や労働指標が予想よりも好結果となったのに対し、これまで好調が続いていたはずの小売売上高が予想以上に低調。

1月の小売売上高は前月比-0.8%。市場予想の-0.2%を大幅に下回り、12月(+0.4%)からも急低下。昨年3月(-0.9)以来、10ヵ月ぶりの低水準。
自動車関連を除いた売上高も同様で、前月比-0.6%は10ヵ月ぶりの低水準。
建築資材関連が-4.1%、雑貨その他小売が-3.0%、ガソリンスタンドが-1.7%、自動車関連も-1.7%、オンライン販売も-0.8%と低調。
好調だった年末商戦の反動もあり、天候悪化なども影響との見方も。

ただし1月は例年、消費が落ち込みやすい月。
前年比では+1.98%。12月の+3.72%からは急減速となり、7ヵ月ぶりの低水準。
3ヵ月平均では+3.19%となり、12月の+3.31%からは小幅低下で3ヵ月ぶり低水準。ただし5ヵ月連続3%台を維持。
長期平均+4.81%には届かないものの、3ヵ月平均が3%台を維持する限りは下振れ警戒感も限定的に。
なお、コロナ禍の反動などもあり長期平均を大きく上回って推移した流れは昨年2月(前年比+5.59%)まで続いており、次月以降2-3月の状況次第では消費減速への警戒感がにわかに高まる可能性も。

NY金・日足チャート 2024/1/11 - 2/1515日のNY金は6日ぶりの反発で+10.6ドル、0.53%上昇。2000ドルの大台を維持してアジア時間を通過するとロンドン・NY朝にかけてはドル安基調に連れて堅調推移。NY市場では強弱混在となった米指標結果のなかでも1月小売売上高が予想以上に低調となったことを受けて小幅に急騰、2010ドル近辺から高値では一時2020ドルまで上昇。若干の乱高下をはさんでNY引けにかけても2010ドル台半ばを維持。2月前半の下落局面では、下値目安2010ドル台を少し行き過ぎも2000ドルの大台近辺で下げ渋って反発、上昇軌道の90日移動平均線(2012.2)も回復。もう一段の反発継続に向けては20日移動平均線(2034.5)回復がポイントに。2000ドルの大台を維持できない場合には1980ドル近辺までの下値切り下げも。

NYプラチナ・日足チャート 2024/1/11 - 2/15NYプラチナは+7.9ドル、0.88%の続伸で2月6日(911.0)以来、1週間ぶり高値圏での一段高。前日の上昇一服となった流れでアジア時間は890ドル台での小動き、ロンドン市場にかけては金の上昇局面に連れて900ドルの節目を上抜け。NY市場では高値で910ドルまで上昇し、保ち合い傾向となってほぼ大台を維持。日足レベルでは前日までの鯨幕相場で鍋底を形成して底打ち、反発へと向かい始めた可能性を示唆。目先の攻防ライン、20日移動平均線(906.2)もしっかり上抜けると900ドルの節目超えに伴う短期上値目標は2月高値(933.8)。870ドル台が当面の底値とならない場合には11月安値(843.1)近辺が下値目安に。

ドル円・日足チャート 2024/1/12 - 2/15ドル円は67銭のドル安円高、0.44%の続落。東京朝には国内10-12月期GDPが予想を下回って2四半期連続のマイナス成長となり、150円40銭台から50銭台へと小幅に急騰。これが高値となって戻り売り、午後には150円付近、欧州時間には150円割れへと軟調推移。NY市場では小売売上高の低調な結果などを受けて149円50銭台まで急落も、失業保険申請件数や2月のNY連銀、フィラデルフィア連銀製造業景況指数などが予想よりも好結果となったこともあり150円近辺までのレンジで乱高下、NY午後には150円20銭台まで上昇もNY終盤には150円割れ。2月安値(145.89)から高値(150.88)までの23.6%戻し(149.70)を達成し、最低限の調整はこなしたような格好にも。もう少し材料があれば38.2%戻し(148.97)から半値戻し(148.39)、20日線(148.45)程度までの調整も想定可能か。150円90銭超へと切り返す展開となれば一段高トライで昨年高値圏151円台後半を試しに行く可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/15終値とチャート

16日の国内金価格は+23円、0.22%高で4日ぶりの反発。10580円の節目割れに伴う短期下値目安10520円近辺には少し届かず、前日の10554円までで折り返し、今年高値更新後の調整局面は一服。上昇軌道を維持する21日移動平均線(10565)にサポートされた格好にもなり、9日移動平均線(10605)も上抜けるようだと再び流れは強気方向へ。10550円割れへと反落の場合には調整再開、10500円近辺までが短期下値目安に。
週間ベースでは-114円、1.07%の大幅安で3週ぶりの反落。

プラチナ価格は+28円、0.6%の続伸で2月1日(4722)以来、半月ぶりの高値。4660円の節目上抜けに伴う短期上値目標4710円台にも急接近。中期三角保合い下限ライン下抜けの攻防からの反発で中間ライン4700円近辺の攻防に。この水準付近で停滞するようだと再び下限ラインが意識されるような展開にも。
週間ベースでは+50円、1.08%の反発。
※参考:金プラチナ国内価格2/16とチャート

2024年2月16日(金)時点の相場
国内金10,577 円 2/16(金) ▲23(0.22%)
国内プラチナ4,701 円 2/16(金) ▲28(0.60%)
NY金2,014.9 ドル 2/15(木) ▲10.6(0.53%)
NYプラチナ905.2 ドル 2/15(木) ▲7.9(0.88%)
ドル円149.94 円 2/15(木) ▼0.67(0.44%)

2/15(木)のその他主要マーケット指標

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