金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

米2月CPIは下げ渋り、ドル円も下げ渋ってNY金は9日ぶり調整

更新日:2024年3月13日(水)

CPI×コアCPI×メディアンCPI×16%トリム平均CPI×スティッキーCPI 2024年2月1月に続いて2月も米CPIは市場予想を上回って下げ渋り。
2月の消費者物価指数、CPIは前年比+3.15%。市場予想の+3.1%を上回り、7ヵ月ぶり低水準となった1月(+3.09%)から0.06%上昇。2年11ヵ月では4番めの低水準。
コアCPIは+3.75%。市場予想の+3.7%を上回り、1月からは-0.11%低下。11ヵ月続落で2021年4月(2.96)以来、2年10ヵ月ぶりの低水準。
主なセクタ別では、
サービス価格(ウェイト60.97%):前年比+5.2%=1年9ヵ月ぶりの低水準。
モノの価格(W18.82%):-0.3%=3年半ぶり低水準の1月から変わらず。
主要項目別では、
帰属家賃(W26.77%):+6.0%=10ヵ月続落で1年7ヵ月ぶりの低水準。
賃貸住宅(W7.66%):+5.8%=10ヵ月続落で1年8ヵ月ぶりの低水準。

クリーブランド連銀のメディアンCPIは前年比+4.58%。過去最高の昨年2月(7.08)から12ヵ月続落で2年ぶりの低水準。
16%トリム平均CPIは+3.51%。過去最高の昨年9月(7.21)から17ヵ月続落で2年半ぶりの低水準。
アトランタ連銀のスティッキーCPIは+4.39%。2年1ヵ月ぶりの低水準。

CPI総合指数では2%台手前で下げ渋る状態が続き、コア指数やこれに類する地区連銀発表のコア指数は低下基調こそ続くものの、依然として高水準。
その高水準を下支えするサービス価格や住宅関連のインフレ低下基調も続いてはいるものの、依然として高水準。

NY金・日足チャート 2024/2/6 - 3/1212日のNY金は-22.5ドル、1.03%安となって9日ぶりの反落。7日連続の過去最高値更新を終えて3月7日(2165.2)以来の安値水準に。下げ幅としては今年の絶対値平均12.1ドルの1.86倍、今年4番めの大幅安。時間外スタート時点の2190ドルがこの日の高値となって軟調推移、ロンドン・NY朝には2180ドル割れ。市場予想を上回った米2月CPI結果には、売り買い交錯となって乱高下の反応を経て一段安の展開へ。一時2180ドル台後半へと急騰する場面もありながら、2170ドルを割れると揉み合いながらもNY引け後には2160ドル割れを試す場面も。結果的に2月安値(1996.4)から3月高値(2203.0)の23.6%戻し(2154.2)付近まで下落し、一定の調整をこなしたような格好にもなり、イベント通過後の目先は一服状態にも。それでも上方向に2190ドルの節目を超えるようだと2210ドル近辺を目標に一段高トライへ、調整継続の場合には38.2%戻し(2124.1)近辺までが次の目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2024/2/6 - 3/12NYプラチナは-12.3ドル、1.31%の反落。時間外スタート直後の940ドル台前半が高値となって軟調推移、ロンドン・NY朝にかけて930ドル台前半へ、米CPI発表後には金の下落局面に追随。930ドルを割れると920ドル割れへと一段安、前日安値を下回って一時910ドル台半ばまで下落もNY午後には920ドル台半ばへと反発。920ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標940ドル台到達後の反落局面では、910ドルの節目手前では下げ渋り、90日移動平均線(922.5)にもサポートされる格好に。ただし200日移動平均線(930.9)超えは維持できず、反発局面ではいったん上値を押さえられた状態。目先、これを突破して940ドルの節目を上抜けることができれば上値トライ再開、960ドル近辺までが次の上値目標に。910ドルの下値サポートを維持できない場合には890ドル近辺へと巻き戻しの展開にも。

ドル円・日足チャート 2024/2/7 - 3/12ドル円は74銭のドル高円安、0.5%高で6日ぶりの反発。東京時間は日銀のマイナス金利解除観測に上下動、3月解除への可能性が意識されて朝方は146円90銭台から60銭台へと軟調推移も直近安値圏146円半ば付近で下げ渋って切り返し。植田日銀総裁が国会で金融政策に関する発言がなかったことを好感したかのように147円台へと切り返すと東京市場終盤には147円60銭付近まで上昇。147円40銭台を中心に小幅保ち合い推移となった欧州時間を経て、NY市場では米2月CPI結果を受けて乱高下。一時147円ちょうど付近まで売られる場面もあったものの、高値では148円10銭台まで急騰。その後の堅調局面では148円が上限となってNY終盤にかけて147円60銭台へ。2月CPIは上振れたものの、これを好感する向きと利下げに向けた流れは変わらないと見る向きとで売り買い交錯となったような格好にも。目先、146円90銭が下限となり、148円近辺を上限候補として保ち合い傾向の様相にも。12月安値(140.26)から2月高値(150.88)の38.2%戻し(146.82)を達成済で、これを下回ると50%戻し(145.57)近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/12終値とチャート

13日の国内金価格は-72円、0.64%安で3日ぶりの反落。3月5日(11178)以来、1週間ぶりの安値。11250円台の節目上抜けに伴う短期上値目標11300円近辺までを目指した流れは11280円付近までで巻き戻し。7日には97.7%まで上昇していたRSIはその後、最高値更新となった11-12日かけて95.0へと微妙に低下して失速感も漂う状態からようやく調整局面形成へ。RSIは85.7と依然高水準にあり、もう一段の調整も正当化。11230円の節目割れに伴う短期下値目安は11170円程度まで。11280円超へと切り返す展開となれば上値トライ再開、11350円近辺までが次の上値目標にも。

プラチナ価格は-35円、0.73%の反落。4720円の節目上抜けに伴う短期上値目標4760円到達後の調整。2月後半の上下動を繰り返しながら上値も下値も切り下げる下落トレンドは3月に反転、今度は上下動を繰り返しながら上値も下値も切り上げる上昇トレンドを形成。この流れがもう少し続くなら上値トライへ、4780円超へと抜け出せば4820円近辺までが次の短期上値目標に。下方向には水平状態の90日移動平均線(4703)を割り込んで4690円の節目割れとなればトレンド崩れへ、4630円程度までを目安に軟調局面再開。
※参考:金プラチナ国内価格3/12とチャート

2024年3月13日(水)時点の相場
国内金11,205 円 3/13(水) ▼72(0.64%)
国内プラチナ4,738 円 3/13(水) ▼35(0.73%)
NY金2,166.1 ドル 3/12(火) ▼22.5(1.03%)
NYプラチナ928.2 ドル 3/12(火) ▼12.3(1.31%)
ドル円147.68 円 3/12(火) ▲0.74(0.50%)

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