金プラチナ短期相場観
独仏急回復、ユーロ圏4月総合PMIは全5カ国が節目50超
更新日:2024年5月7日(火)
ユーロ圏総合PMIは4月確報値で51.7。速報値の51.4から上方修正され、前月から+1.4ポイントで4ヵ月続伸。昨年5月(52.8)以来、11ヵ月ぶりの高水準。2ヵ月連続で節目50超となり、前月比+1.4は1年1ヵ月ぶりの急騰。
50.9から51.3へと上方改定された米国の総合PMIも上回り、米欧逆転も維持。
サービス業PMIが53.3と11ヵ月ぶり高水準となり、40台での低迷が続く製造業PMIをカバーする構図は変わらず。ただし、国別ではやや変化の兆しも。
スペイン:55.7=前月から+0.4で5ヵ月続伸、1年ぶりの高水準。5ヵ月連続節目50超。
イタリア:52.6=-0.9で6ヵ月ぶりの反落、過去1年では2番めの高水準。4ヵ月連続50超。
ドイツ:50.6=+2.9の続伸で10ヵ月ぶり50超。+2.9は2年3ヵ月ぶりの急上昇。
フランス:50.5=+2.2で3ヵ月続伸、11ヵ月ぶり50超。
アイルランド:50.4=-2.8で6ヵ月ぶりの低水準。6ヵ月連続50超は維持。
独仏主要2カ国が急回復で節目50を回復したことにより、調査対象5カ国全てが50超。
全5カ国が節目50超となるのは昨年5月以来、11ヵ月ぶり。
6日のNY金は先週末から+22.6ドル、0.98%高となって3日ぶりの反発。4月29日(2357.7)以来、1週間ぶりの高値。2310ドル近辺からスタートした週明け時間外は2300ドル付近まで下押しも、大台割れを回避して反発。アジア時間に2320ドル台へと水準を切り上げ、ロンドン序盤には2330ドル回復トライ、NY朝にかけてはドル安となった場面で週末高値2330ドルを上抜け、一時2340ドル台まで上昇。NY午後には2330ドル台前半に収束。低調となった雇用統計後に年後半の利下げ開始観測再燃となった流れにサポートされ、4月最高値(2448.8)から5月安値(2285.2)の23.6%戻し(2323.8)を達成し、38.2%戻し(2347.7)も射程圏内に。これを達成すると2360ドルの節目との攻防へも、これも突破するような展開となれば61.8%戻し(2386.3)近辺までが次の上値目標に。
NYプラチナは-0.4ドル、0.04%安で4日ぶりの小反落。アジア時間には960ドル台半ばから950ドル台半ばまで下押し、週末安値をわずかに下回って切り返すとロンドン序盤には970ドル台を回復し、高値では970ドル台後半まで上昇。週末高値にわずかに届かず失速するとNY市場では970ドル付近での保ち合いから960ドル台へと水準を切り下げての保ち合い推移。結果的に週末から2日連続で十字線を形成して960ドル台半ばでの横ばい推移。960ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺に対しては週末の980ドル台、この日も980ドル付近まで上昇したことでやや力尽きたような格好にも。940ドル台を目先の下値サポートに、上値再トライ余地も残しながらの一服傾向にも。
ドル円は+100銭、0.65%高で4日ぶりの反発。祝日で東京市場休場の週明け朝には152円80銭台の安値から153円70銭台へと反発の流れが急加速、午後には154円まで上昇して一服。欧州・NY時間にはほぼ153円台後半での保ち合い推移、NY午後には下値を153円80銭台へと切り上げる形で保ち合いレンジを縮小。為替介入による乱高下一服と、雇用統計までの一連の米指標悪化による利下げ観測再燃によるドル安局面一服からの巻き戻しが進行し始めた格好にも。4月末の34年ぶり高値160円20銭台から5月安値151円80銭台までの23.6%戻し(153.85)を達成し、今朝の東京市場では154円台へと一段高。38.2%戻し(155.07)近辺が次の戻り目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/6終値とチャート
7日の国内金価格は連休前から-121円、0.95%の反落で4月11日(12577)以来、4週間ぶりの安値。低下基調が続く9日移動平均線(12761)がレジスタンスとなる形で調整局面が継続、21日移動平均線(12697)を下回るのはほぼ3ヵ月ぶり。2月以降の急騰局面終了を示唆するサインのようにも。ただし短期的には12730円の節目割れに伴う短期下値目安12650円近辺に到達しての一服感も。12600円前後までの多少の行き過ぎ警戒感も抱えながら、短期的な自律反発の目安としては4月最高値(12996)から5月安値(12648)の23.6%戻し(12730)近辺も。
国内プラチナ価格は-58円、1.12%の反落で4月26日(4999)以来、10日ぶりの安値。連休前、5180円の節目上抜けに伴う今年高値(5233)更新トライを目指す流れは巻き戻され、連休前の急騰幅を全戻し。ただ、5140円の節目付近で下げ渋った格好となり、このまま耐えることができれば上値再トライのチャンスをうかがう展開にも。5140円割れへと崩れるようだと一段安の展開へ、5060円近辺までが短期下値目安。5200円超へと切り返すことができれば改めて高値更新トライへ、5300円近辺までを目指す流れにも。
※参考:金プラチナ国内価格5/7とチャート
- 2024年5月7日(火)時点の相場
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国内金 : 12,648 円 5/7(火) ▼121(0.95%) 国内プラチナ : 5,142 円 5/7(火) ▼58(1.12%) NY金 : 2,331.2 ドル 5/6(月) ▲22.6(0.98%) NYプラチナ : 964.9 ドル 5/6(月) ▼0.4(0.04%) ドル円 : 153.88 円 5/6(月) ▲1.00(0.65%)
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