金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

予想外の雇用大幅増、失業率も低下で追加利下げ観測も後退へ

更新日:2025年1月11日(土)

米雇用統計 2024年12月米雇用統計は予想外の上振れ。2024年末も米労働市場は予想以上に堅調。
非農業部門雇用者数(NFP)は前月比+25.6万人。市場予想の+16.5万人を大幅に上回り、3月(31.0)以来、9ヵ月ぶりの高水準。2024年では1月と並び、2番めタイの大幅増。
3ヵ月平均では+17.0万人。半年ぶり高水準となった11月から変わらず横ばい推移。4年2ヵ月ぶり低水準となった8月(11.3)で底打ち、増加傾向に転じた様子も。
失業率は4.1%。市場予想の4.2%を下回り、2ヵ月ぶりの低水準。ほぼ3年ぶり高水準となった7-8、11月の4.2%を下回り、6月以降の7ヵ月間は4.1-4.2%で上げ渋り。
広義の失業率、U6失業率は7.5%。前月から-0.2%で半年ぶりの低水準。2年9ヵ月ぶり高水準となった7-8月の7.8%がピークとなり、低下傾向。
半年以上の長期失業者の割合は22.4%。前月から-0.7の急低下で4ヵ月ぶりの低水準。2年5ヵ月ぶり高水準となった9月の23.5%がピークとなり、低下傾向に。
平均時給は前年比+3.93%。市場予想の+4.0%を下回り、11月から-0.04%の小幅続落で3ヵ月ぶりの低水準。3年2ヵ月ぶり低水準となった7月の+3.63%がボトムとなり、上昇傾向に。
3ヵ月平均では+3.96%となり、前月からわずかに+0.01%で4ヵ月続伸、7ヵ月ぶりの高水準。

追加利下げ観測後退への思惑から、米10年債利回り急上昇とドル高急伸。NY金は急落で反応も、株安の勢いが止まらず、リスク回避の流れとなってNY金は巻き戻しの流れで急騰へ。
賃金上昇率が予想を下回ったことを好感した面もありそうですが、急騰は一時的にとどまる可能性も。今後の利下げ見通しの揺れ具合に左右される展開にも。

NY金・日足+90日移動平均線 2025年1月10日10日のNY金は+24.2ドル、0.90%高で4日続伸。12月11日(2756.7)以来、1ヵ月ぶりの高値。アジア時間の2690ドル台から堅調推移、2700ドルの大台へと水準を切り上げてロンドン・NY市場へ。ポジティブ・サプライズとなった米12月雇用統計の結果には2690ドル割れへと急落の反応。しかし、米株急落の流れを受けてドル高も一服となり、リスク回避の流れとなったことで切り返すと2720ドル台へと急反発。高値では2730ドル台半ばまで上昇し、NY午後には2720ドル割れへと失速、NY引け後には2710ドル台後半で下げ渋り。短期上値目標2700ドルの大台到達後の一段高では12月高値(2761.3)と12月安値(2596.7)の76.4%戻し(2722.5)も達成し、短期的にはイベント通過で一服感も。
週間ベースでは+60.3ドル、2.27%の続伸。

NYプラチナ・日足+90日移動平均線 2025年1月10日NYプラチナは+11.7ドル、1.19%高で4日続伸。11月7日(999.1)以来、2ヵ月ぶり高値圏で一段高。アジア時間に980ドル台から990ドル台へと水準を切り上げ、ロンドン序盤には1000ドルの大台トライ。いったん跳ね返された後のNY市場では乱高下、雇用統計後には急落で980ドル割れの安値をつけて切り返すと、急反発の勢いで1000ドルの大台超え。しかしこれも維持できず、NY午後には990ドル台前半へと収束。短期上値目標980ドル近辺到達後も90日移動平均線(973.1)にサポートされての一段高で10月高値(1064.6)から12月安値(907.4)の61.8%戻し(1004.5)付近まで上昇。目先、一服感から多少の調整待ちも、90日線維持なら76.4%戻し(1027.5)が次の上値目標にも。
週間ベースでは+47.8ドル、5.04%の続伸。4ヵ月ぶりの大幅高。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年1月10日ドル円は-37銭、0.23%の続落。東京朝の158円前後での小幅保ち合いから午後には158円40銭台へと上昇。欧州時間序盤には「日銀の物価見通し上方修正の公算大」報道を受けて157円60銭台まで急落。その後は下げ渋って158円近辺へ、米12月雇用統計の好結果には157円80銭台から158円80銭台まで、1円の急騰で反応。7月12日(159.45)以来、半年ぶり高値をつけて失速すると、株価急落のリスク回避の流れとクロス円の急落にも連れ、巻き戻しの流れが加速。元の水準も突き抜けてNY午後には157円20銭台まで急落。その後の自律反発では158円手前で失速、NY終盤には157円70銭台へ。158円10銭の節目超えに伴う短期上値目標159円半ばには届かず、上値トライ失敗で短期円安トレンドは一服の様相に。158円40銭が目先の上限となり、156円80銭までのレンジで保ち合いへ、下限を割れると155円近辺までが調整目安に。
週間ベースでは+44銭、0.28%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/10終値とチャート

2025年1月11日(土)時点の相場
国内金14,823 円 1/10(金) ▲51(0.35%)
国内プラチナ5,262 円 1/10(金) ▲34(0.65%)
NY金2,715.0 ドル 1/10(金) ▲24.2(0.90%)
NYプラチナ996.1 ドル 1/10(金) ▲11.7(1.19%)
ドル円157.75 円 1/10(金) ▼0.37(0.23%)

1/10(金)のその他主要マーケット指標

ミシガン大もNY連銀も、インフレ期待は下げ渋り、反発傾向へ 1/14(火)

予想外の雇用大幅増、失業率も低下で追加利下げ観測も後退へ 1/11(土)

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