金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

金はトランプ関税の対象外、NY金は乱高下も国内金は小反落

更新日:2025年8月12日(火)

連休中に金地金へのトランプ関税適用を巡って混乱。インゴットへの高関税適用の可能性が警戒されて週末には一時3530ドル台まで急騰したNY金はホワイトハウスの誤情報修正示唆を受けて元の水準へと巻き戻し、週明けにはトランプ大統領も「金には関税を課さない」ことを明言して一件落着。とともにNY金の巻き戻しの流れは止まり切れずに一段安。行き過ぎた分だけ国内金価格も週明けには小反落。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年8月11日11日のNY金は先週末から-86.6ドル、2.48%安で3日ぶりの反落。2日連続最高値更新後の急反落で下落率は今年の絶対値平均騰落率0.97%の2.56倍、今年7番めの大幅下落で8月1日(3399.8)以来、10日ぶりの安値。週明け時間外序盤の3460ドル台半ばが高値となって軟調推移。ドル高基調にも連れてロンドン序盤には3420ドル近辺へ、NY市場では3410ドル割れ。NY午後にはトランプ大統領の「金は関税の対象外」、「中国との関税休戦90日延長」発言なども下押し圧力となり、NY引け後には3400ドルの大台割れ。3450ドルの節目突破に伴う短期上値目標4月最高値(3509.9)超え到達と最高値更新後の巻き戻しの流れは関税騒動終息とともに加速する格好にもなって一段安。3500ドルが当面の上限となり、3310ドルまでが主要レンジに、20日移動平均線(3386.8)が目先のサポートとなるかどうか。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年8月11日NYプラチナは+3.9ドル、0.29%の小反発。週明け時間外は金の軟調推移に追随する展開となって1340ドル台半ばから1320ドル割れへ。ロンドン・NY朝にかけては1320ドルを挟んでの保ち合いとなって下げ渋り。1310ドル割れの安値をつけて切り返すとNY午後には1340ドル台へと急反発、高値では一時1350ドル超えを試してNY引け後も1340ドル台をなんとか維持。1360ドルの節目付近では上値が重い状態が継続、これを突破できれば7月の今年高値(1511.4)から8月安値(1271.1)の61.8%戻し(1419.6)近辺、1420ドル近辺までを上値目標に一段高トライへ。1290ドルの下限割れの場合には1250ドルまでの一段安トライも。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年8月11日ドル円は+38銭、0.26%の続伸で7月31日(150.80)以来、10日ぶりの高値。休場の東京時間は147円70銭台から40銭台まで、ゆるやかに軟調推移、欧州時間に147円30銭台の安値をつけて下げ渋ると反発へ。米10年債利回り上昇にも連れてNY朝には147円90銭台、午後には148円回復トライ、NY終盤には高値で148円20銭台まで上昇。CPIへの警戒感や米ロ首脳会談期待、米中関税交渉延長などがサポート材料にも。5日連続で上値を押さえられ続けた20日移動平均線(147.95)もしっかり上抜け、147円60銭の節目上抜けに伴う一段高トライの流れが進行。短期上値目標は149円半ばまで。CPI下振れなどで利下げ観測が一段と強まるようだと下押し圧力に、147円を割り込むようなら下値トライへ、145円近辺を目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/11終値とチャート

国内金価格・日足一目均衡表 2025年8月12日12日の国内金価格は連休前から-47円、0.27%の反落。NY金の急騰、急反落を3連休でやり過ごし、何事もなかったかのように高値圏での小幅保ち合い継続。上向きの9日移動平均線(17415)を21日移動平均線(17411)が下支えする強気相場の構図を維持し、17440円から17520円までに保ち合いレンジ幅をわずかに縮小、上抜けなら短期上値目標は17670円近辺まで、下抜けなら17320円近辺までが短期下値目安に。
一目均衡表では基準線(17273)を上回る転換線(17376)上抜けを維持して三役好転。6月30日からの上昇幅の38.2%戻し(17276)近辺が当面のサポート水準となる可能性を残して堅調推移。三角保ち合いの頂点付近に迫り、一段高トライか反落か、雲のねじれも生じる今週は国内金価格も急変動に警戒。

国内プラチナ価格・日足一目均衡表 2025年8月12日プラチナ価格は+108円、1.59%の反発。6830円の節目割れに伴う短期下値目安6680円程度までを目指す下値トライも失敗。上値トライ失敗後の下値トライは6800円を割れただけで巻き戻す形となり、レジスタンスとなりつつあった9日移動平均線(6898)を上抜け。6920円の節目も突破できれば再び上値トライへ、短期上値目標は21日移動平均線(7097)から7100円近辺まで。
一目均衡表では基準線(7195)を下抜けた転換線(7001)を下回る状態が続き、遅行線も26日前価格(7015)を下抜けて二役逆転。ただし4月以降の上昇値幅の23.6%戻し(6874)近辺がサポート帯を形成し、ピークアウト後の下落局面とで三角保ち合いを形成し、足下では上抜けの兆しも。調整局面一服での小幅保ち合いから反発か、調整再開か、をかけた攻防の週にも。
※参考:金プラチナ国内価格8/12とチャート

2025年8月12日(火)時点の相場
国内金17,472 円 8/12(火) ▼47(0.27%)
国内プラチナ6,900 円 8/12(火) ▲108(1.59%)
NY金3,404.7 ドル 8/11(月) ▼86.6(2.48%)
NYプラチナ1,343.5 ドル 8/11(月) ▲3.9(0.29%)
ドル円148.13 円 8/11(月) ▲0.38(0.26%)

8/11(月)のその他主要マーケット指標

米7月CPIは下振れ、コアCPIは上振れもドル売りで反応 8/13(水)

金はトランプ関税の対象外、NY金は乱高下も国内金は小反落 8/12(火)

賃金上昇率は低下トレンド、ゼロ賃金率は上昇トレンド加速 8/9(土)

NY連銀消費者調査・1年先インフレ期待、7月は上昇 8/8(金)

ISMでは製造業も非製造業も低調、雇用低迷、価格は高止まり 8/7(木)


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