更新日:2013年5月23日(木)
議会証言では、資産購入ペースを拡大、もしくは縮小する用意があると、従来どおりの柔軟な対応を準備しつつQE継続の方針を示したものの、その後の質疑応答では、労働市場の見通し改善が進めば夏までの縮小も可能、と縮小を示唆する形となったことで市場は乱高下の展開に。
もちろん、仮に縮小したとしても資産購入プログラムの完了を目指す訳ではない、とバーナンキ議長らしい慎重な言い回しで市場の平静を促すようなやりとりも。
しかし、性急な市場関係者は早くも縮小開始時期論に。
経済見通し発表が行われる9月17-18日、12月17-18日あたりが有力ではないかとも見られますが、バーナンキ議長の言う「データ次第」の目安としては、雇用統計での非農業部門雇用者数20万人以上の増加が数ヶ月から半年継続、早速本日発表される、週次の新規失業保険申請件数の4週移動平均が34万人から低下していくことが必要と推測されます。
株高一服でドル高再開、金にとってはややアゲンスト、という流れに傾きはじめた可能性がありそうです。
NY市場、金は0.74%の続落。FRBバーナンキ議長発言に過剰反応で1,410ドル台まで急騰後に1,350ドル台まで下落。結局終値ではレンジ下限、今年安値付近となる1,360ドル台に。終値ベースでこのラインを守れるかどうか、重要な分岐点。
プラチナも金に同調して1,490ドル台まで上昇して急落、1,460ドルで下げ止まる展開で前日比0.74%上昇。しかし軟調地合いは改善されず、下値目標1,360ドル台への警戒継続。1,500-1,480ドルがレジスタンスライン。
ドル円は週明けに開けっ放しにした窓を締める展開で103円70銭台まで高値更新後に急落も終値では再び103円台に浮上。日銀・黒田総裁の弾力的国債買い入れなど長期金利安定化への対応発言をやや好感した形で円安が進んでいた分だけ上昇した形。10年債利回りが0.8910%と年初来高値を更新していることに少しだけ不安感も残るところ。直近のドル円は102円20銭と103円30銭とのレンジを形成、上値更新を窺う勢いには翳りも。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場5/22終値とチャート
国内、金は小幅反発も切り下がってきた上値抵抗線4,760円を超えられず、最大下落リスク4,510円付近で下方バイアス優勢の状況は変わらず。
プラチナは1.3%の反発で5,100円前後のレンジ内へ戻ってきた形。緩やかに切り上がる下値サポートラインに沿うように堅調推移の流れも維持、5,070円の抵抗線を上抜けたことで5,180円前後まで上値余地拡大。短期サポートは5,020円。
※参考:金プラチナ国内価格5/23とチャート
2013年5月23日(木)時点の相場
国内金:4,744 円 5/23(木) ▲20(0.42%)
国内プラチナ:5,090 円 5/23(木) ▲66(1.31%)
NY金:1,367.4 ドル 5/22(水) ▼10.2(0.74%)
NYプラチナ:1,469.2 ドル 5/22(水) ▲10.8(0.74%)
ドル円:103.14 円 5/22(水) ▲0.67(0.65%)
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