更新日:2013年5月25日(土)
今週、市場の注目を集めた日経平均の急落。欧米主要株価にも飛び火して軒並み大幅下落となったようにも見えますが、発端はやはり米国の緩和縮小観測。連日の史上最高値や数年ぶり高値を更新し続けたバブル状態の株価が一斉に調整局面を迎えたようです。
日米欧の主要株価はいずれも今週前半に高値を更新し、後半に急落。週間ベースでも騰落率を見ると、
日経平均:-3.47%(3週間ぶりの下落)週末時点の年初来騰落率:+40.6%
NYダウ:-0.33%(5週間ぶりの下落)年初来騰落率:+14.1%
NASDAQ:-1.14%(5週間ぶりの下落)年初来騰落率:+11.1%
ドイツDAX:-1.10%(5週間ぶりの下落)年初来騰落率:+6.8%
英FTSE:-1.02%(5週間ぶりの下落)年初来騰落率:+10.4%
日経平均の下落率は突出していますが、これまでの上昇率も突出しており、急落前の22日時点では年初来騰落率は+50.3%でした。週末時点で+40.6%まで調整していますが、もう少し調整余地がありそうです。当面の調整目安は14,000円付近とも言われますが、昨年秋以降の上昇分をフィボナッチ係数で見ると、38.2%戻しとなる13,000円付近まで調整があってもおかしくなさそうな状況です。
NYダウだけがほとんど下落せずに横這い推移となっています。
緩和策の総本山、縮小・継続論議の渦中にある米国の主要株価だけが下落しないのはどうみても不自然。
チャートを見ると、高値膠着の団子天井を形成中のように見えます。
反落サインで次週、急落の可能性も高そうです。
そうなるとNYダウ主導の株安連鎖、リスク回避の流れ助長、金はもう少し買われる展開へ、というシナリオも想定できそうです。
なお、「団子天井」の反対のパターンが「鍋底」、この状態に入りつつあるのが、金との連動性が非常に高い「銀」。
底値膠着状態からの反発サインです。
NY市場、金は買い戻し局面一服で小幅に反落。ドル安株安の流れに応じて続伸、とはならないところが今の金の地合いの弱さ。底値圏での揉み合い形成となる可能性も気になるところ。上値目標1,440ドルも難易度はやや高めか。
週間ベースでは+21.9ドル、+1.6%で3週間ぶりの反発。
プラチナは小幅に続落、9日移動平均に沿って緩やかに、綺麗な下落トレンドを描いてしまっています。上値抵抗線を少しづつ切り下げる展開で当面の最大下落目標は1,360ドル台。1,480ドル台の直近レジスタンスを超えられない限り今の流れが継続。
週間では-16.1ドル、-1.1%。3週続けて1%づつ下落。
ドル円は株安に連動する円高進行の展開で一時100円60銭台、終値で101円台に戻すも0.84%の円高でドル高の巻き戻し継続。短期の下値目標値は100円の大台を割れるか割れないか、辺り。上方向の節目は103円30銭。
週間ベースでは-2.05円、-1.98%、4週間ぶりの下落。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場5/24終値とチャート
2013年5月25日(土)時点の相場
国内金:4,767 円 5/24(金) ▲23(0.48%)
国内プラチナ:5,013 円 5/24(金) ▼77(1.51%)
NY金:1,386.6 ドル 5/24(金) ▼5.2(0.37%)
NYプラチナ:1,451.9 ドル 5/24(金) ▼5.3(0.36%)
ドル円:101.16 円 5/24(金) ▼0.85(0.84%)
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